いざ、お兄ぃの元へ!
〜椿視点〜
「あれ?ここはどこだろ?確か家にいたはずだけど…?」
椿は当たりを見回してみたが1面真っ白で特に何も見えなかった。
「なんかお兄ぃに会いたいってお願いしてて…そしたら足元が光って、そしたらここにいた。え?まさか私死んじゃった!?」
「あはは!なかなか面白いお嬢さんだねぇ〜!」
椿がパニックになっているといきなり男の声が聞こえてきた。
「え!?だ、誰ですか!?」
「後ろだーよ!後ろ!」
「え…?」
椿が後ろを振り返るとそこには軽薄そうな…と、いうかなんかチャラそうな見た目20代位の男の人が居た。
「いやぁ〜、ごめんねぇ〜。急にびっくりしたでしょ〜?」
「いえ、あの、びっくりしたというか。急なことでよく分かりません」
「OKOK!説明しちゃうね!実はさ…」
そこからはなんかよく意味が分からなかったけど、要約するとこうなった。
(えっと、お兄ぃは異世界召喚されて、邪神を倒したけど地球に帰るのをこの神様?が邪魔をして神様が治める世界を救ってもらおうとしたと…)
「つまり、貴方が悪いのですね?」
「あはは〜!そうとも言えるのかな?ごめんねぇ〜!」
「よろしい、では戦争です。」
「え、ちょっ!暴力反対!話し合おうじゃないか!」
「問答無用です!死になさい!」
「ぎゃぁぁぁぁぁぁ…」
椿はとりあえず目の前にいる神様をボコボコにした。
「す、すみまぜんでしだ…」
「わかればよろしいです。で、お兄ぃはあなたの世界にいるんですよね?」
「はい、そうです。一応っていう世界です。」
「分かりました。では、今すぐそこに私を送りなさい。そして、お兄ぃと一緒に地球に帰れるようにしなさい」
「あの…出来れば魔王を倒して頂けると助かります」
「は?」
「いえ、あの!魔王を倒さないと地球にゲートを繋ぐことが出来ないんです!お願いします!」
「そうですか…ふむ…。」
(むしろこれはチャンスでは?お父さんとお母さんには悪いのですがお兄ぃと2人で異世界生活というのもいいですよね?しかし、私まで急に居なくなっては…)
「では、こうしましょう。別に元の世界には戻れなくてもいいので、地球にいる父と母に連絡を取れるようにできますよね?」
「えっと…」
「できますよね??」
「…はい。それくらいでしたら大丈夫です。」
(なんなのこの子!?怖すぎる…一応俺神様なのに…恐ろしい子)
「よろしい。では、お兄ぃの元に今すぐ行きたいのですが…」
「わかりました!っと…この水晶を持っていくといいよ〜!これを使えば連絡が取れるからね〜!じゃあはい!転送!」
「わっ!では、失礼します。」
そして、椿は龍也の元へと転送された。
(ちょっと意地悪でフリーダイブしてもらうけど、神罰ってことで〜!ははは!)
懲りない神である…