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ゴブリン村での楽しい宴。鬼人殺しの酒を飲んだらば主人公が酒乱なのがばれました。

地下迷宮の出口を探すことにする。

ビレグワームが掘り進めたせいであちこち崩れているところもあるが、元がかなり頑丈に作ってあったのだろう。重要なところは壊れていなかった。


部屋などを色々見ながら行くと1カ所だけあきらかに空気の違う部屋がある。


ラッキーとオークたちはあの部屋に近づきたくないと言っている。

魔物避けの魔道具でもあるのだろうか?


部屋の入口。四隅をみると鈍い光を放つ魔道具が設置されている。

これのせいか?

マジックボックスに収納するとラッキー達でも入れるようになった。

魔物避けの魔道具が作れるようになれば街への魔物の進入をふせげるようになるかも知れない。




そこは書斎のような部屋だった。

中の本は保存状態もよく整理が行き届いている。


俺は机の上の1冊の本を手に取ってみる。

皮の表紙になかなか高そうな本だった。


中をあけるとそれは本ではなく日記だった。

内容はビレグワームの研究についてが書かれていた。

そしてその成果がでたこと。


成果がでたのはいいが止められなくなったこと。


なんだこのドジッコは…。

研究者は女性のようだった。


被害を食い止めるために近くの街にはビレグワームの苦手な魔物避けを施してきたことなどが書かれていた。


それのおかげでビレグワームが街には入らなかったがここに閉じ込められて逃げ場がなくなってしまい交通を遮断するまでになったのだろう。


それ以外も貴重そうな魔術書などが大量にあったのでそれらも見て行くがラッキーが、

「お肉食べたいですー。」

と言うので魔術書をマジックボックスに収納して出口を探す。



それから5分後ラッキーがある壁の前で立ち止まる。


「どうした?ラッキー」


「マスターここ違和感があるです。」

ラッキーが言う所はただの石の壁のように見える。


オークキングが触ってみるが特に変化は見られなかった。


「どう違和感があるの?」


「なんかこうグニュって感じとポワ~ンって感じがするです。」

いまいち要領を掴めないので俺も調べてみようと壁に触れた瞬間!


パリンッ!


何かが割れる音とともに目の前に宝物庫があらわれた。


「ラッキーすごいぞ!!」


「僕はすごいです。」

褒められたラッキーは嬉しそうにポヨンポヨン動いている。


宝物庫の中には見るからに高そうな剣や装備がある。全員で中に入って回収してしまおうと全員が中に入ったところ。


ガコン!!


床が急に滑り台のようになり全員が滑り落ちて行く。

うわぁ!この先に罠があったらば死ぬ。


そんなことを考えていたのは俺だけのようでラッキーとオークたちは非常に楽しそうにしている。

あっ出口だ…。


ドカッ!!


落ちた先は洞窟だった。

数メートル先には外からの光が差し込んでいる。


そこの洞窟は砂漠の中にできた崖の下にあった。

砂漠の中でのこんな場所では絶対に見つからないだろう。


あぁ。あと少しで大金持ちになれるはずが。

俺が落ち込んでいると、


「マスターどうしたですか?お肉食べに帰るです。」


「あぁいや、さっきのラッキーが見つけた宝物庫せっかくだからもって来たかったなって思って。」


「さっきのですか?これですか?」

そういうとラッキーは宝物庫の半分程を吐き出した。


「全部はとれなかったです。でも少しはもってこれたです。」

なんという優秀なスライム。

俺はラッキーを抱きしめてお礼をいう。


ただ、その姿を見ていたオークたちが悔しそうにしていたのはなぜだろう。

ラッキーから宝物庫のお宝を受け取りサクッとゴブリンの村へ帰ることにする。

今度こそサクッと帰ろう。



ゴブリンの村へはそこから走って30分くらいの場所だった。

砂漠の中で全力疾走をしているとオークたちは1匹、1匹と疲れて倒れていったので回復薬を飲ませてマジックボックスに収納していった。


いろいろ助けてもらっているからね。

死なれちゃ困るし砂漠てチャーシューになられても困る。


ラッキーだけは砂漠の暑さもなんのその。

全然草原を走っているかのように突っ走っていた。


オークキングは

「あいかわらず化け物だ。」

と言っていたがオークに化け物扱いされたくない。

どちらかというと見た目はお前らの方が…。


ゴブリン村に最後までついて来たのはオークキングだけだった。

さすがキングと名がつくだけはある。


ゴブリン村の村長に討伐をしてきたと言うとゴブリン村の村長は

「こんな短時間で…本当なのか?」

とかなんとか疑ってきたのでビレグワームを何匹かだしてやる。


村長は

「疑ってすみませんでした。」

とまたしても土下座して謝罪してきたので別に怒ってはないと許してやった。


さて、それじゃあせっかくだからみんなでどれほど美味しいのか焼き肉パーティをしようじゃないか。


その日はゴブリン村全員を集めて焼き肉パーティをすることにした。

肉はビレグワームとワンドミルを解体して提供する。


味はステーキソースに醤油もどき、それに異世界で美味しかったソース5選だ。

ゴブリンの村でも酒を提供してくれたので、お礼に冷えたエールを提供する。


夕方から始まった宴会はいつのまにはキャンプファイヤーのようになりその周りを取り囲んでオークたちとゴブリンたちが交流を深めたりしながら酒を飲んでいた。


しかし、ゴブリンたちからもらった酒はかなり強い。

なんて名前かと聞いたらば鬼人殺しだって。


本当にこれならば鬼人も殺せそうなくらい強い…。

俺も段々と戦い疲れと酒のせいかそのまま眠ってしまった。





翌日朝の光のまぶしさで目を覚ました。

二日酔いはとくにないようだ。

いつ寝たのか覚えていないがどこかの家のベットを借りたようだ。


フト横を見ると毛布の陰から緑色の肌が見える。


サッーーーー。

血の気が引いて行くのがわかる。


神様…確かにハーレムが欲しいとは言いました。

でも異世界で初めてがゴブリンというのは…。


いや、よく思い出せ。

昨日は確かに酔いつぶれた。

鬼人殺しを飲んだところまでは覚えている。


確かにゴブリンの女性何人かからは話しかけられてはきた。

でも、ほとんど深い話しはしなかったはずだ。

あの時は肉を焼いていて肉は食べたがこっちは食べていないはずだ。


その時頭の中でシェル―が

「ずいぶん昨日は楽しそうでしたね。」

と声をかけてくる。


「…まじで?…本当に?」


「いやーもう私もさすがに空気読みましたよ。しかしマスターがあんなに激しいだなんて。だてにハゲているだけじゃなくて男性ホルモンも強いんですね。」


「そんなに…激しかった?」


「はい。ハゲしかったですよ。」


「もう肉と肉とのぶつかり合いが。」


あぁ。なんだろう完全にやらかした。二度と鬼人殺しなんて飲まない。

その時入り口のドアが開く。


そこには美しいゴブリンが立っていた。

こんな美しいゴブリンいたか?

少し見とれていると、

「ごめんなさい。マモル様。この子朝方に間違って迷い込んでしまったようで。」


そこにはまだあどけなさが残る少年のゴブリンがいた。


「ん??シェル―俺あの子に何かしたのか?」


「えっ何もしてませんよ。じゃあさっきの肉と肉とってやつは!?」


「本当に覚えていないんですか?まぁだいぶ酔っぱらっていましたからね。ゴブリンの子供たちと勝ち抜き戦やったりオークたちと模擬戦やってたじゃないですか。」


「全員ほぼ1撃で仕留めては回復薬を飲ませるって言う鬼畜なことをしてましたよ。」


「あっ…だよね。うんわかってたよ。もう二度としないよ。」


「でもみんなにシェル―は俺の嫁だって紹介してくれた時は嬉しかったですよ。マスター。」


「…えっ!?」

全然記憶にない。


「もちろん嘘ですよ。」


お酒はほどほどにしておこうそう心に強く誓った時、ふと窓から外を見ると外には異様な光景が広がっていた。オーガが街の中を歩いているのだ。


前にとったアンケートの結果300ポイントまで達成できなかったのでしばらくは18時更新になります(^^)まだまだ応援お待ちしておりますのでよろしければ下の評価から評価の方よろしくお願いします^^;

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