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ギルドで人気の女性受付。えっ?なんで普通の会話したらば冒険者から熱い視線をうけてるの?

二人のレベルやステータスを見てがっかりしているとシェル―が、

「でも大丈夫よ。よく見て見なさい。」

と言ってくる。


「ん?」


二人のステータスには黒く表示されているところと、灰色になっているところがある。


「これは?」


「基礎はできていて職業を取得できるくらいの力はあるけどまだ使いこなせていないってことね。成長期の半分くらいを最低栄養で育ってきた影響もあるかもだけど、これは母親と父親の遺伝と英才教育のたまものってだけで完成はしてないってことよ。だからラッキーはミムラが無意識に魔法を暴走させようとしたのを腕を折るということで止めたの。」


「えっ?あれってただやり過ぎただけじゃないの?」


「はぁ?マスター少し魔力感知の練習をしてください。ラッキーも言っていたでしょ。」


確かに前にラッキーから魔力の流れを確認しておくのは基本中の基本だと言われたことがある。

でもラッキーもいるしシェル―もいるからと正直甘えていた。


俺はラッキーを呼び昼間のことを聞いてみる。

「ラッキー昼間、ミムラの腕を折ったのは何か理由があるの?」


「あれは…ミムラがほとんど無意識に剣を持っていない左手に魔力を集めていたです。昔魔力操作の下手な魔物が暴発して大爆発を起こしたです。洞窟の中だったからその階の魔物の半分以上が死んじゃったんです。美味しい焼き肉がいっぱいで嬉しかったです。でも黒ちゃんがあれは危ないからって教えてくれたです。だから、今日も危ないと思って折ったんです。でも僕悪いことしたです。」


ラッキーは仲間を傷つけたことを反省しているのか落ち込んでいる。

「あぁ〜バカマスター!!ラッキー落ち込ませてどうするのよ!!あんたがちゃんと把握しなきゃいけないのをかわりにラッキーがやってくれたんだからちゃんと謝りなさい。」


「ラッキー俺の方こそごめんな。そんな魔力のことなんて知らなったから。俺も魔力把握するようにしておくけど、もし何かあったらば次は対処していからでもいいから教えてくれる?」


「マスター僕悪い事したんじゃないですか?」


「折ってしまったことは悪いことに入るけど、でもそれは理由があってしたことだから大丈夫だよ。ただできれば次はその説明をしてくれると助かるかな。俺もまだ未熟だからさ。」


「マスターが未熟…?マスターは黒ちゃん以上に強いですよ。」

ん?黒ちゃん以上に強い?そんなお世辞を言えるようになるなんてラッキーはなんていい子なんだ。


「ちょっ!!そんなことよりもマスター二人をどうするつもりですか!?」


「奴隷商になんて売らないぞ!!」

ん?なんで急に奴隷商がでてきたんだ?


「いや、なんでもない。どうするか…。」

正直自分の魔力の把握やこの世界のわからないことが沢山ある。

本人たちは冒険者になりたいと言っているが慌ててすぐにならせる必要もないだろう。

とりあえずは、全員で強くなるために修行をしつつ考えていくしかないかも知れない。


「基礎HPやMPを見た時に街の中で何もしていない人が5〜10平均なところをみると二人はかなり強いと思う。でもさっきラッキーが言っていた魔力暴走なんかを街の中でやられたらば困るから、まずは基礎の魔力操作について学んでもらうしかないな。明日初級魔導書などあるか探してみるよ。」


「そうね。それがいいかもね。マスター強くなってくださいね。」


「おぅ!俺も二人に負けないように頑張るよ。」

その後、俺はラッキーに鉄鉱石をだしてもらい槍を13本と剣を13本、盾を14個、スカイコンドルの羽でインナーを作ってその日は休むことにした。明日はお肉をとってこないと。





朝、その日は鐘のなる前に起きた。

「暑い」


夜寝る時に別のベットで寝かせていたリリーとミムラが俺のベットで寝ている。夜寝る時にはベットが3つ離れて置いてあったのに今は繋がっている。

全然気が付かなかったが地震でもあったのだろうか?いやベットが移動する程だったらさすがに起きるか。2人がいたずらでもしたんだろう。


そんなことを考えながらベットからでる。

この時間に起きるのははじめてだった。

せっかくだから少し散歩にでもいってくるか。

そう思って置手紙をシェル―に書いてもらう。


『ちょっと散歩に行ってきます。すぐに帰ります。』


部屋からでて受付にいくと初日に会ったお兄さんがいる。

「おはようございます。」

と声をかけると、

「まもるさまおはようございます。何かご不備がありましたでしょうか?」

とやけに丁寧に聞いてくる。本当にあの手紙には何が書いてあったのだろうか。


「いや、ちょっと聞きたいんだけどこの時間ってギルドとかあいているの?」


「ギルドですか。ギルドは24時間誰かしら緊急対応ようにいますので大丈夫だと思いますが…。」


「そうなのか。仕事中に悪いね。それと昨日から増えた俺の仲間が2人いるから鐘がなっても戻らなかったらば二人にご飯食べさせてあげて欲しいんだけど大丈夫?」


「もちろん。大丈夫です。この私にお任せください。」

なんかとても気合が入っていたのでチップで100リン渡しておく。

「まもるさま…?これは…?」

こっちにチップの習慣はないようだ。

「余計な仕事を任せるから手間賃としてとっといてください。」

そういうと、初日の態度が夢だったかのようにさらににこやかに態度を変えお任せください!

と元気よくいっている。


うん。わかりやすい人好きだよ。

俺はそのままギルドに向かうことにした。



ギルドにつくと朝早いというのに中に冒険者が沢山いる。

本当に時間とかあまり関係ないのだろう。


確かに夜魔物の襲撃がありました。寝てましたでは話にならない。


俺は解体のカウンターへ行き昨日お願いしたオーク10体の解体が終わっているか尋ねた。

今日の受け付けは長髪のきれいな金髪をしたお姉さんだ。

前の世界でもここまできれいな長髪の人はCMくらいでしか見たことがない。


つい間違って、

「お姉さんの髪の毛とても美しいですね。その美しさを保つ秘訣はなんなんですか?」

と聞いてしまった。一瞬ギルド内で俺のまわりにいた奴の時間が止まった気がするが気のせいだろう。


受付のお姉さんは恥ずかしそうに、顔を真っ赤にしながら

「そっそんなこと言われたの初めてです。ありがとうございます。えっと…。」

そういうとこの世界の髪の毛につけるオイルのようなものを紹介されたが正直わからなかった。


ヒギコ雑貨屋店の2階にある茶色の小瓶の脇のモヅロ色の…あたりから理解できなくなっていた。

日本語補正も限界はあるのだろう。

お姉さんは俺が理解していないとわかると、今度もしよければ私が変わりに買ってきますよ。

と前のめりになって言ってくれたのでお願いすることにする。


なんだろう…急にギルド内の温度があがって俺をみる冒険者の目つきが悪くなった気がする。

何かあったのか?


あっ!!自意識過剰なだけで俺じゃなくてお姉さんを見ているのか。

確かに綺麗だからな。


俺はオーク10頭をもらいオークの皮などのいらない素材を売り払って1万リンをもらうって、またオーク10頭の解体の依頼ができるかを聞いてみた。


お姉さんはものすごく優しい笑顔で

「大丈夫ですよ。」

と言ってくれるのでもう10体も解体をお願いすることにする。

また明日取りにくる約束をして俺はギルドからでた。

次は3頭分のお肉をニラクさんに渡してこよう。


後ろで

「みんなの癒しに手をだすなんて…。」

「誰だあれ?みない顔だが。」

「もしこれ以上やるなら俺らだって…。」

そんな不穏な声は俺の耳に入ることはなかった。


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