問題、敵を殺すには何を理解すればいいでしょう
誤字脱字あったらすみません。
ワープホールに吸い込まれ、一瞬でワープホールから出された。
着いた場所から見えるのは大きな建物。まるで学校のようだ。前には大きな門があり、奥に大きな校舎、周りは塀で囲まれている。
「ここは、異世界高校なのか?」
「そうだと思いますよ」
後輩も無事みたいだ。
周りを見渡してみるが、人影一つ見当たらない。
「誰もいないのかな?中に入っていいと思う?」
「いいんじゃないですか?他の場所を調べるよりも、学校を調べた方がいいと思います」
「だよなぁ」
僕達は学校の門をくぐる。
すると、何かの境界を感じた。その境界は僕を受け入れて中に入れてくれた。
境界を越えると、目の前にいきなり大男が出現した。
「なるほど、僕達はこの結界のような何かのせいでこの大男が見えなかったのか」
話しかけるか、話しかけないか。僕の五感ではこの男がとても人間だとは思えなかった。
よく観察してみると、頭からツノのようなものが生えている。
「っ!」
僕は、今まで殺気なんてものを信じたことは無かったが、今殺気を感じた。バックステップで距離を取り、さらに一度バク転をして距離を取った。
僕がいた元の位置に大男の剛腕が突き刺さっていた。
「先輩!?大丈夫ですか!?」
「ああ!なんか僕強くなってる!」
そう、前の僕じゃ今の一撃は多分避けれていなかった。今避けることができたのは何かのせいだ。
「強くなってるんですか?」
「うん!僕は今、自分の体をかつてないほど自由に扱えている気がする!」
バク転の練習などをしてバク転を習得はしていた。体も柔らかくしていたしパルクールをやっていたこともあってある程度動ける方ではあったのだが、それにしてもスムーズに動けた。
体が僕の理想通りに動く。これが僕の異能なのか?
「先輩!この男、まるで鬼じゃないですか?」
「うん、確かに鬼に見えるっ!」
大男が走って突っ込んでくる。二メートルはゆうに越えるその身長に沢山の筋肉が詰まったその体に触れてしまえば吹っ飛んでしまいそうだ。
僕は相手の右腕に触れ、斜め後ろに流した後右手に力を込めて相手のみぞおちを殴る。
「ガハァ!」
鬼のような大男は体をくの字に曲げ、悶絶する。
一度距離を取る?いや、このまま追撃だ。
僕の力を越える一撃をどうして放つことができたか、そしてさっきの完璧に避けた動作の仕組みが何故か理解できた。
僕の異能は自分自身の限界まで理解できて、そしてそれを細分狂いなく行動に起こせて、力のベクトルも操ることができる。
ベクトル操作で力を拳に集約、ただし、反作用のベクトルまではまだ操作ができないので、拳が壊れない程度にアゴを殴る。
「アガァ!」
膝蹴りもくらわせると、後ろにとんで倒れた。
「こいつ、図体のわりに弱い。本来の力を発揮していなかった」
戦っていて、相手に触れる度に相手のことも理解できた。
こいつは本気を出していなかった。本気はもっと強い。今の僕じゃ倒せないくらい。
「早くトドメをさして!そいつは生物兵器なんだよ!」
スマホから後輩の声が聞こえた。どういうことだ?
「生物兵器?何か知ってるの?」
「気をつけて先輩!、そいつは二回目があるの!」
「え?」
「レベルⅣに移行します。敵のレベルをIIIとして設定します」
突然、倒れた大男から機械的な音がした。そして起き上がった大男は先ほどまでまとっていた雰囲気とはまた違っていた。
レベルⅣとは何か?レベルIIIとは何か?謎が多い。
僕の異能は目にも少し宿っているらしい。敵の能力が少しだけだが、わかってきた。
「敵を殺します」
「マジか、僕死んじゃうのかな?」
「何笑ってるんですか!先輩!死なないでくださいよ!?」
二回戦はだるいんだよなぁ。
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