ノベル:WAIT!!
「イアナ、ああイアナ、愛してる…………」
「いやぁっ! やめてください成也さん! 本当に……本当に怒りますよ!」
ベッド付きの大きな取調室、という表現が一番しっくりくると思う。
外側からカンヌキが掛けられ、大きな窓から中の様子を確認できる部屋に成也さんと一緒に閉じ込められた私、平菱イアナは制服を脱がされ、下着姿にされていた。お母様と世桂さんが部屋の外から私達を監視していて、逃げることもできない。学校から帰ってきたら、突然、こんなことに…………。どうして……。
「怒れるものなら怒ってみるといい。状況は、なに一つ変わらないけどな。力では、俺に敵わないだろう? 俺に抵抗できないように、体術系の習い事はさせてもらっていないはずだからな。……大丈夫、痛みは一瞬だ。俺に身を任せて、楽にしていてくれ」
「誰か、誰か助けて……。こんな人に、こんな人と……なんて……嫌っ………………!」
もう、終わりなの……?
身も、心も、好きな人との未来も、めちゃくちゃに汚されて…………。
麗蘭…………。
「……ごめん……なさい………………」
「そのえ○ち、ちょっと待ったぁーーー!」