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お嬢様、大丈夫でございますよ。  作者: キテレツ3951
おばあさまのお話
1/10

プロローグ1

プロローグが長くなりそうです

むかしむかし、人間が好きな怪物バケモノがいました。

この怪物バケモノはヒトの形をしているようにも見えるし、してないようにも見える、

とにかくニンゲンでないことがわかる外見をしていて、深い深い森の中に一人で住んでいました。


怪物バケモノは人間の世界に混ざりたいと思っていながらも一歩踏み出すことができずに毎日を過ごしていました。


ある時、一人の人間が怪物バケモノが住んでいる森の中に倒れていました。


それを発見した怪物バケモノは戸惑いながらも、その人間を介抱しました。

その人間はどうやら迷い込んできたらしく、空腹で倒れていたようでした。


怪物バケモノが介抱しているうちに人間は目を覚ましました。

自分に驚いて怯えている人間に、怪物バケモノは食べ物を与えました。

人間は怯えることをやめ、夢中でその食べ物にかじりつきました。


人間は、この怪物バケモノが自分を助けてくれたのだとわかると、その警戒心を薄れさせて行きました。

そして食べながらにいろいろなことをお互いに話しました。


食べ終えた人間を見て、怪物バケモノは森の出口まで送っていくことにしました。


しかし人間はお礼がしたいから自分の住んでいる村まできて欲しい、と言いました。


怪物バケモノは遠慮しましたが、人間の勢いに負けて、その村に行くことになりました。


人間の住んでいる村は森からそんなに遠くはないところにありました。


村に着くと沢山の人たちが出迎えにきました、そして怪物バケモノをみて恐れ怯えました。


最初は警戒をしていた人たちも、怪物バケモノに助けられた人の話を聞き、害がないことがわかると、

警戒を解きました。


怪物バケモノが話を聞いている限り、森で倒れていた人は一週間行方不明になっていて、みんなが心配していたようでした。


怪物バケモノが「また来ていいか」と聞くと、村の人たちは笑顔で頷いてくれました。


それから怪物バケモノはよくこの村を訪れました。


ーーーーーーーーー


この怪物バケモノはなんでもすることができました。


村の人たちが何かをお願いするとそれをなんでも叶えてあげました。

子供の調子が悪いといえば、それを治し、道具が壊れたといえばその道具を直し。


普通の人間ならばここから欲が深まり、どんどん願いの規模が大きくなっていくのかもしれませんが、この村の人たちは違いました。

小さな願いを稀に怪物バケモノに頼むだけでした。


しかし、その小さなことによって村の人たちと怪物バケモノとの心の距離はどんどん縮まって行きました。


ある時、大きな国とまた別の大きな国が戦争をすることになりました。


巻き込まれるであろう人たち、

その大国の貧民や両国間にある村の人たちは困ってしまいました。

戦争なんてして欲しくない、と。


怪物バケモノが訪れる村も巻き込まれるであろう村の1つでした。


村の人たちは怪物バケモノにお願いしました。


ーーーーこの戦争をどうにかして欲しいーと。


この時の村の人たちは怪物バケモノにそこまでの力があるとは思っていなかったので、ダメでもともとのつもりで頼みました。


しかし、怪物バケモノはそれを了承し、戦争をたった一人で止めてしまいました。

しかも、怪物バケモノが参加したことによって生まれた死傷者は誰もいなかったのです。


巻き込まれるはずだった人たちは大いに喜びました。


反対に戦争をしたかった人たち、国の貴族たちや王様は困ってしまいました。

そして戦争をたった一人で止めてしまうほどの力を持った怪物バケモノを大いに恐れました。


今度はその力が自分たちに向かい、いつか滅ぼされるのではないかと考えてしまったからです。


怪物バケモノを恐れた人たちは怪物バケモノを倒すことにしました。


そのために戦争をしようとしていた国やその周りの大国とで集まりました。


戦争をたった一人で止めてしまうほどの力を持った怪物バケモノが大国の人たちには怖くてたまらなかったのです。


そうしてたくさんの大国同士が力を出し合ってできた

怪物退治の連合軍が完成したのです。


怪物バケモノは自分が狙われていることがわかると、あの村には行かなくなりました。


連合軍は怪物バケモノを攻撃しました。

が、怪物バケモノに攻撃は効きませんでした。


連合軍がいくら攻撃しても怪物バケモノはやり返しませんでした。


ある時、連合軍の攻撃が止みました。


そして何人かの人たちが話をしに来ました。


見るとそれは最初に起きた戦争を怪物バケモノに止めてくれるように頼んだ村の人たちでした。


話をしに来た人たちは言いました。

曰く、あなたのおかげで戦争はさけられた。

けれど今度はあなたを倒すために作られた連合軍が村に来て、徴兵と税の取り立てを始めた。

そのおかげで村は今とても苦しい思いをしている。

連合軍に加わってあなたをどうにかするように説得すれば税を軽くしてやると言われ、しかたなく我々も連合軍に加えられたのだ、と。


人間が好きな怪物バケモノは困ってしまいました。

どうすればいいのか、と。

消えればいいのか、それとも死ねばいいのか、と。


話をしに来た人たちも簡単に話が決まってしまったので困惑しました。

あんなに手こずっていたのにこんなに簡単に決まるとは。

そして一度戻って確認してくると言って連合軍のところへ戻って行きました。


しばらくすると人たちは帰って来ました。

他にも偉そうな格好をした人たちや武器をたくさん持った連合軍の人たちを連れて。


連合軍の人たちは言いました。

ーーーー隠れた場所にいるだけではダメだ、

我々が指定した場所に、我々がする術で封印されてくれーーと。

偉そうな連合軍の人は高圧的に言いました。


それを聞いていた人たちはどのような結果になるか不安でした。

ここで怪物バケモノが怒って暴れ出したらひとたまりもありません。


しかし、怪物バケモノは怒りませんでした。

怪物バケモノは人間が大好きだったからです。


怪物バケモノは言いました。

ーーーーわかった、従おうーーーと。


聞いていた周りの人たちは驚きました。

連合軍の偉そうな人たちは喜びました。

そしてすぐに準備をすると言って国に帰って行きました。


なぜ怪物バケモノが殺されなかったのか。

それは連合国を構成する国々が抱いていた黒い思惑があります。国々はこの戦争が終わったらまた別の戦争を行うつもりでした。その時にこの戦力を捨てるのは惜しいと考えたのです。しかし他国に使われるのは嫌だ。

なので連合国はその構成国同士で怪物バケモノをどうするか決めるのと同時に、怪物バケモノをどう取り扱うのかという条約も結びました。1つの国が怪物バケモノを独占しないようにする条約です。

これにより他の国を1つの国が出し抜くことができなくなってしまいました。


しばらくして準備ができたと、怪物バケモノは呼ばれました。

そして魔術師と思われる格好をした人たち数人とどこかに連れていかれました。


連れていかれた先は深い深い森の中の奥の奥でした。


その森は人が入ってはいけないと言われていて、一度入ったら二度と出られないと言われる森でした。


怪物バケモノは一緒にいた魔術師たちに尋ねました。

ーーーー君たちはどうするんだい?ーーーーと。


魔術師たちは答えました。

ーーーこれから行う封印は私たちの命を犠牲にしなくては行うことのできない術なのだ、と。

私たちの命を犠牲にしてあなたを封印することでこれから先平和が訪れるならば私たちは構わない、と。


封印の儀式を行う前に魔術師たちはこの世へのお別れの言葉を言いました。


それをみていた怪物バケモノは、

人間が大好きで、人間の味方をしようとしていた怪物バケモノは生まれて初めて涙をこぼしました。


自分がいることでこんなにもたくさんの人たちが苦しむなんて、と。


封印の儀式は完了しました。

数人の魔術師の命を犠牲にする術はおこなわれたのです。


しかし、その術をもってしても怪物バケモノを封印することはできませんでした。


怪物バケモノはその術を受けても全然動くことができたし、意識を失うこともありませんでした。


しかし怪物バケモノはどうする気にもなれませんでした。


怪物バケモノは自分で自分の体を封印することにしました。

自分がいることでたくさんの人たちに傷ついて欲しくなかったのです。


こうして怪物バケモノは長い眠りにつきました。


ー ー ー ー ー ー ー


怪物バケモノが眠りについてしばらくしてから

また大国同士で戦争が起きようとしました。


また、たくさんの人たちが困ってしまいました。


しかし、今度はそれを解決してくれる怪物バケモノはどこにもいませんでした。


まずこの話自体が長いですね、すいません。

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