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日本のハイテクトイレは異世界の人から見ても驚異的らしいです

ご覧いただき誠にありがとうございます。

今回は日本のトイレ事情にエリスが驚く話です。

エリスの排泄が中心の話ですから、下品な描写も多々ありますので、苦手な方はご遠慮ください。

2017年の5月、世間はゴールデンウィークという事で、多くの企業が連休中であるのだが、健太が勤めているのはバス会社であり、年中無休なのでゴールデンウィークだろうが、盆正月だろうが、一切お構い無しに出勤日が入る。


今日は5月5日こどもの日、多くの家族連れが、行楽に、買い物にとお出掛けしているのだが、やはり健太は仕事だった。もっとも、健太自身は混雑する時期にわざわざ休む必要はないと考えていたので、ゴールデンウィークに出勤といっても苦痛ではなかった。


エリスは独りで家にいるのだが、健太が帰って来る夕方までは暇を持て余していた。


掃除、洗濯は朝のうちに終わらせていたので、10時のティータイムの後は晩ごはんの買い物以外に予定がなく、買い物も晩ごはん前に行くつもりだったので、エリスは退屈していた。


エリスは充電器に繋いでいたスマホを手に取った。このスマホは先日健太がエリスのために買って来たのである。


エリスはスマホを使い、無料ゲームサイトのパズルゲームで遊んでいたのだが、すぐに飽きてしまった。


ゴールデンウィーク中はどこも混雑するので、出掛けるには適さないと健太は言っていたのだが、どこかに出掛けないと時間を潰せそうになく、エリスは好きな映画を観賞するつもりだった。


福山市内に映画館は三ヶ所ある、福山駅前に昔ながらの小規模のシアターがあり、福山市南部の総合レジャー施設内にシネコンがある。そして、福山市北部にあるショッピングモール内にも映画館があった。


それぞれの映画館を検索して上映作品を調べてみる。


駅前のシアターにはエリスが興味のある映画が上映されておらず、市内南部と北部の二つのシネコンの上映作品はほぼ同じラインナップであり、その両方でエリスの興味がある作品が上映されていた。


エリスは二つのシネコンのアクセスを検索してみた。


まずは、市内南部の総合レジャー施設内にあるシネコンには、福山駅北口観光バス乗り場より、無料シャトルバスを毎日運行となっていた。朝早くから夜まで1時間おきにバスが出ておりとても便利である。無料というのは喜ばしい。


一方、市内北部のショッピングモール内にあるシネコンは、土日祝日に無料シャトルバスを運行となっていた。今日は祝日であるから無料シャトルバスが出ているはずである。


つまり、今日は福山駅まで行けば、どちらのシネコンにも無料で行けるわけである。


エリスはどちらに行こうかと考えたのだが、土日祝日にのみ無料シャトルバスがある方よりも、毎日無料シャトルバスがある方が今後利用する機会も多くなるはずなので、まずは毎日無料シャトルバスがある市内南部にある総合レジャー施設内のシネコンに行ってみる事にした。


エリスはスマホでそのシネコンのホームページにアクセスして、観たい映画の上映時刻を調べた。


今の時刻が10時40分なので、それより後の上映となると、11時30分と13時50分、16時10分、そして19時10分の4回だった。


シネコンへの無料シャトルバスは、毎時0分発で所用時間20分とホームページに書いてあった。そうなると、今から大急ぎで福山駅に向かい11時発のシャトルバスに乗ったとしても、到着は11時20分である。11時30分の上映にはぎりぎり間に合うが、あまりにも余裕がない。


12時発のシャトルバスでシネコンへ向かい、昼ごはんを食べてから13時50分から映画を観る事にするならば時間的にも余裕があるとエリスは考えた。11時30分頃に自転車でマンションを出発した。備後本庄駅から電車に乗っても良かったが、電車賃を節約するためと、帰りに寄り道して買い物をするために自転車で行く事にした。


福山駅には15分ほどで着き、駅の駐輪場に自転車を置いて、シネコンがある総合レジャー施設へ向かうシャトルバスが出る福山駅北口へ向かった。


エリスが福山駅北口のバス乗り場に来た時には、赤い車体の横に、大きく施設の名前が入ったシャトルバスはすでに来ており、迷う事なくバスに乗る事が出来た。


車内はゴールデンウィークのため混雑しており、空席が数えるほどしかなかった。エリスはその少ない空席のうち、入口に一番近い席に座る事にした。


二つ並んだ座席の窓側には20歳くらいの大人しそうな男が座っていた。


「失礼します」


エリスは小さな声で言ってから席に座った。


窓側に座っていた男は、まさか自分の隣に座るとは思っていなかったのか、少し慌てた様子でエリスの言葉に小さく会釈を返し、座り直して窓側に思いきり寄った。


(まさか、私にちょっとでも触れたら、痴漢と誤解されるとでも思ってるのかしら……)


男の様子を見てエリスは心の中でため息を吐いた。


バスは予定通り12時ちょうどに福山駅を出発し、市街地を抜けて福山市の南の端の海に近い場所にある総合レジャー施設に着いた。時刻は途中の道が混んでいたため12時35分だった。


レジャー施設の入口脇でバスを降りたエリスは建物に入りシネコンを探した。


建物内に入るとすぐに施設案内の表示があり『シネマ2F』と書かれており、シネコンが2階にある事がわかった。


エリスはエスカレーターで2階に上がると、そこは映画館のロビーで、そのすぐ近くにチケット売り場があった。


チケットを買う人の列に並び順番を待ち、10分くらい待ってようやく自分の順番になった。


エリスは予定していた13時50分からの上映作品のチケットを購入した。購入の際に、翌月の一ヶ月間有効のクーポン券を貰ったので、来月はこれを使えば1800円のところ1400円で観賞出来る。


チケットを購入した後は昼ごはんを食べる事にしたのだが、シネコンの回りにはレストランなどは見当たらない。1階には何かあるだろうと思い、エスカレーターで1階に下りてみた。


1階を歩いていると、建物の奥の方に『お食事コーナー』と書かれているのを見つけた。エリスが歩いて行ってみると、そこはフードコートになっており、大勢の人がそこで食事をしている。


フードコートには店は三つあって、うどんやそば、ラーメンといった麺類の店、カレーライスや丼物、定食を出してくれるご飯物の店、ホットドックやフライドポテトといった軽食とアイスクリームなどのデザートを扱う店があった。


何を食べるか考えたのだが、結局、エリスはここでも大好きなカレーライスを食べる事にした。


エリスはカレーライスを扱うご飯物の店レジに並び、カレーライスを注文した。カレーライスは本来450円なのだが、映画のチケットを持っていると割り引きになるとの事で、チケットを提示したら10%引きの405円になった。


エリスが注文してすぐにカレーライスが出来て、それを受け取りフードコート内を歩いて座れる席を探す。


ゴールデンウィークの昼時とあって、かなり混雑しており席が見つからない。フードコートの隅から隅まで歩いて、ようやく壁に向かって座るカウンター席に一つの空席があるのを見つけ、そこに座ってカレーライスを食べた。


レストランではなくフードコートのカレーライスなので、エリスは味は期待していなかったのだが、それにしても不味かった。これだと、自分で作った方が美味しいくらいである。400円代なので、文句は言えないが、エリスはさっさとカレーライスを腹につめ込み席を立った。


スマホを出して時刻を確認すると13時15分である。映画の上映は13時50分で入場はその10分前なので、まだ30分近く待たなければならない。


映画館のロビーに戻って来たエリスはソファーに座り入場時刻を待つ事にした。


エリスはスマホでゲームをして時間を潰していたが、しばらくするとお腹がゴロゴロして、便意をもよおしてきた。


ソファーを立ったエリスは映画館内のトイレに入り用を足した。先ほどのカレーライスで食あたりを起こしたわけでもなく、食事をしてお腹が刺激されたため便意をもよおしてたのだろう。


エリスは公共の場でトイレに入りいつも疑問に思う事がある。地上界の人間はなぜ排泄中に水を流すのだろうか?


天上界では排泄後に一度流すだけで、排泄中に流す者などいない。


おそらく、排泄音を聞かれるのが嫌なのと、他人に排泄音を聞かせないための配慮、更ににおいを残さないために排泄物はすぐに流すという事なのだろうか?


天上界の人間は排泄音など、人間の日常的な現象によって生じる音であるから、排泄音を嫌がるなど、くしゃみの音を聞かれて嫌がるのと同じではないかと考えてしまう。においにしても同じ事。確かに、いいにおいではないが、これは仕方ないものではないかといいのが天上界の人間の考え方なのだ。


用を足し終えたエリスはトイレットペーパーでお尻を拭き水を流そうとした。


エリスは水を流すレバーかボタンがどこにあるのかを探したがよくわからない。


しかし、どこにもレバーはない、変わりにエリスが座っている横の壁に何やら機械の操作パネルのような物があるのに気が付いた。


(これを操作すれば水を流せるのかしら)


エリスはその操作パネルをじっと見つめた。しかし、どこにも水が流せそうなスイッチはない。代わりに『ビデ』とか『おしり』と書かれたボタンがある。


そういえば、健太のマンションの便器にもこれと同じボタンが付いていたような気がした。エリスはそれが何かわからなかったので、壊してはいけないと思い触らない事にしていた。


しかし、今は水を流せるかどうかの瀬戸際である。とにかく、今すぐに操作出来そうなのはこのパネルしかないので、エリスは意を決したように一番隅にある『おしり』のボタンを押してみた。押した直後、便器内から何やら機械が作動するような音が聞こえた。


「ひゃつ!」


エリスは思わず声を上げてしまった。


エリスのお尻の穴に何かが当たっているのである。まるで、お尻の穴を何かでいじくられているようだ。


(こ、これは何なの?)


エリスは初めて味わう感触に混乱しながらも、考えに考えて、それがお尻の穴周りを洗うためのお湯が噴射されているのだろうと考えるに至った。


天上界にこのような物はなく、また、このような発想もないだろう。エリスは天上界にいる時に、地上界それも日本についてかなりの勉強をしていたのだが、トイレ事情までは勉強していなかった。


(お尻を洗うのはもういいから、これを止めなきゃ)


エリスはこれ以上お尻の穴にお湯を当てられたら気分が悪くなりそうなので、噴射を止める方法を探した。パネルをよく見ると『停止』と書かれたボタンがあるのですぐに押した。すると、あれほどエリスのお尻の穴を責め立てていたお湯の噴射がぴたりと止まったのである。


今度は便器の水を流す方法を探す。操作パネルにあるボタンには、便器の水を流せるボタンはなさそうである。


そこで、エリスは操作パネルの周辺を見てみると、パネルのすぐ横に『手をかざすと水が流れます』とかかれたセンサーを見つけた。


エリスはトイレットペーパーでお尻の穴周りを拭いてから、センサーに手をかざしてみた。すると、すぐに便器に水が流れたのである。


(地上界のトイレは、何でこんなにややこしいのかしら……)


エリスは半ば感心しながら、半ばあきれながら手を洗ってトイレを出た。


エリスがトイレを出ると、ちょうど入場開始時刻らしく、アナウンスが流れたので、エリスは館内に入場した。


今回エリスが観るのは、洋上の豪華客船内で起きる連続殺人を題材にした洋画ミステリーで、評判も良く200席くらいのシアター内は半分以上の席が埋まっていた。


エリスは映画を充分に堪能し、シアターを出てスマホで時刻を確認すると16時10分だった。


来た時と同じ無料シャトルバスに乗り、福山駅まで向かうのだが、バス乗り場に行ってみるとまだバスは来ておらず、表示されているバスの出発時刻は16時30分となっていた。


バスの来ていないが、乗客はすでに数人並んでいたので、エリスもその列に並びバスを待つ事にした。


エリスはバスを待つ間に健太にメールを送った。


『晩ごはん何がいい? 何でもいいはナシで』


健太は仕事中なので、すぐに返信はないだろうが、メールを見たら返信してくれるはずである。


エリスがメールを送っている間にバスがやって来て、他の大勢の客と共にバスに乗り込んだ。エリスは後ろの方に席を確保したが、バスに乗り込んだ客のなかには座れずに立っている人もいるくらい混雑していた。


バスは30分くらいで福山駅に着き、エリスは駐輪場に自転車を取りに行った。


駐輪場から自転車を出しているとスマホが振動した。エリスはスマホを確認すると健太からメールの返信があった。


『エリスの食べたい物でいいよ』


健太からの返信を見たエリスはため息を吐いた。


(これじゃ、何でもいいと変わらないじゃない!)


エリスは晩ごはんの献立を決めかねていたから、健太に聞いたのに、予想に反した返信で困ってしまった。


困っていてもしかたないので、エリスは自転車に乗り行きつけの安いスーパーへ向かった。


(安売りしている物を買って晩ごはんにすればいいわね)


エリスは安売りしている物を買うつもりで、それを使って何か作ろうとしていた。


スーパーに行ってみると、今日は魚の特売日らしい。


エリスは地上界の魚に詳しくないが、塩焼き用と書かれたアジを2匹、2パック598円と書かれたメバチマグロの刺身を2パック購入した。


生魚を買ったので、エリスは真っ直ぐマンションに帰り、さっそく晩ごはんの準備に取りかかった。


健太が帰宅したのは21時すぎである。


「ただいま」


「おかえりなさい。じゃあ、さっそく晩ごはんにしましょう」


エリスはアジの塩焼きを電子レンジに入れて温めた。


「アジの塩焼きか。エリスは作り方知ってたの?」


健太はエリスのいる天上界の食糧事情を知らないし、洋食文化だろうと考えていたので、アジの塩焼きが出てきた事に驚いた。


「天上界にも焼き魚はあるのよ。地上界と魚の種類が違うけど」


エリスは冷蔵庫からメバチマグロの刺身を出しながら言った。


「でも、刺身は天上界にはないだろう? 食べれるの?」


健太もエリスが生魚は食べられないと思っていた。


「天上界から地上界に行った人で、天上界に帰って来た人のなかには地上界の料理を出す店を始めた人もいりのよ。天上界にはお寿司屋さんだってあるんだから」


エリスが言うと健太は驚いた。


「異世界にも進出する和食か……すげぇな」


健太は半ばあきれ返っていた。


「それに、私は好き嫌いがないから、こちらで普通に食べられている物なら、たぶん大丈夫だと思うわ」

実際、エリスは地上界に来て食べ物が口に合わずに困った事はなかった。


「天上界の料理って、こっちの食材を使っても出来るのかな?」


健太が思い付いて言った。


「うーん……食材は何とか似た物を使えば出来るんだけど、たぶん、健太には美味しくないかもしれないわね」


エリスが腕を組んで考えながら言った。


「そうなのか?」


「天上界は調味料が地上界ほど豊富ではなくて、味付けも地上界とは違うのよ。さっき言った天上界のお寿司屋さん、こっちではお寿司はお醤油ってのを付けて食べるけど、天上界では塩水に浸して食べるのよ」


エリスが天上界の料理について説明した。


「塩水か、そりゃ味気ないなぁ」


「地上界ではサラダにかけるドレッシングとかマヨネーズってのがあるでしょ? 天上界にはどちらも無いのよ」


エリスは更に説明する。


「マヨネーズくらいはあると思ったけどなぁ……天上界の人は何でマヨネーズを作れなかったんだろうね?」


健太が疑問を口にした。


「簡単よ、天上界には玉子が無いからよ」


「て事は、目玉焼きも玉子焼きもオムライスもゆで玉子無いのか」


「鳥の卵を食べる習慣がないし、食べるのに適した卵を生む鳥もいないのよ」


エリスが説明するが、健太はまた疑問が湧いて来た。


「天上界ではどんな調味料使ってるの?」


「一番多く使うのは塩よ。食べ物にかけるだけではなく、さっき言ったお寿司みたいに塩水に浸して食べる事も多いわ」


「塩分摂りすぎになりそうだな」


健太は肩をすくめた。


「あと、天上界独特と言えばサソップというのがあるの。これは、ある種類の豆を煮込んだ煮汁を腐らせて、それを更に塩を入れて煮込んで作るのよ。これは、天上界ではあらゆる物にかけて食べてるのよ。こちらのお醤油を少しマイルドにした感じね」


「なるほどね。醤油はなくても似たような使われ方の調味料はあるんだね」


健太は納得したようにうなずきながら言った。


「香辛料はわりと種類が豊富で、肉類には香辛料をかける事が多いわ」


「エリスの好きなカレーも香辛料を組み合わせて作ってるんだよ」


健太が言うとエリスはうなずいた。


「そうね。カレーは香辛料の組み合わせ方の絶妙な上手さが際立ってるわ」


「でもさ、天上界は俺達より科学技術は進んでると思うけど、それならもっと食べる事に関しても、俺達より美味しく食べられる技術とか開発してると思ったけどな」


健太は思っていた事を言った。


「うーん……食べる事に関しては私達はあなた方ほど熱心じゃないのもあるけど、食材の種類自体が地上界みたいに豊富じゃないからね」


エリスが健太の疑問に答えた。


「そうか……」


「じゃあ、いつか天上界の調味料に近い物をうまく調合して作ってみるわ」


エリスが言うと健太はニッコリと笑みを浮かべた。


「うん、それは楽しみだな」


「ええ、がんばってみるわ…………ちょっと失礼」


エリスは立ち上がってユニットバスへ向かった。


エリスはお腹の調子が良くないのか、今日は食事の度にトイレに行きたくなる。


エリスは外出先では天上界にいた時と同じく排泄中に水を流さないのだが、自宅では排泄中必ず水を流す。


健太が排泄中に水を流しているのに気付き、エリスも同じようにしているのだ。自分の排泄物のにおいで、健太が不快な思いをしてはいけないという配慮でもある。


エリスは排泄後便座の横にある例のボタンを押した。今日、映画館で初めて使ったので、自宅マンションのトイレで使うのは初めてである。


映画館ではいきなりお尻にお湯を当てられて、思わず声を上げてしまったが、今度はわかっていたのでそのような事はなかった。


ムーブ機能を使えば広い範囲を洗えるのだが、さすがにエリスはそこまではわからないので、自ら小刻みにお尻を動かし、お尻の穴周りにくまなくお湯を当てていた。


もうこれでいいだろうというくらいまで、入念にお尻を洗いお湯の噴射を止めるボタンを押した。


トイレットペーパーでお尻を拭いた後にエリスが自分の目で確認すると、トイレットペーパーは全く汚れていなかった。


(これは便利な機能だわ。何でこれまで、こんな便利な機能を、地上界に行った天上界の人は天上界に伝えなかったのかしら)


この機能は、地上界でも日本しか普及していないため、地上界全体で見れば珍しい機能なのである。


エリスはこの機能をすっかり気に入ったようで、お尻がきれいになって上機嫌でユニットバスを出て居間に戻った。


健太は居間に戻って来たエリスがやたらご機嫌なのだが、原因がわからず首を捻るだけであった。


以後、エリスが外出先でもこの機能が付いているトイレを探すようになったのは言うまでもない。

次回は健太の職場についての話です。

お楽しみに

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