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森の伝説
人が地上に誕生するより以前、神は、人が地上の森を荒らすことをその慧眼にて予見した。
神は人から森を護るため、森の番人なる存在を生み出した。
番人には不思議な力が与えられ、森の護衛という役目を任された。
番人は物を生み出すことができた。
番人は神の命に従い、神のもとを離れ地上に降り立った。
以来、森は番人によって護られている。
資源を求めて森林の伐採を試みる商人も、勢力の誇示のためにと森林を焼き払おうとする王も、皆番人によって退けられてきた。
番人は森の護衛のみに徹した。
今でも森の何処かで、番人は森を護っていることであろう。




