【地下】とある通路
『ライブド』ミーグとコンビを組む少女。
『ミーグ』ライブドとコンビを組む少年。
戌の刻。ライブド、ミーグ、地下の、とある通路にて。探す。
『ライブド』確か、こっちにベッドが…………。
『ミーグ』眠い……それ本当? もう、大分……歩いてる。眠い……眠い……。
『ライブド』むう……。……っ! 誰だ!
レドラム、進行方向の暗闇より現れる。
『ライブド』なあんだ、おっさんか。
『ミーグ』レドラムおじさん……どうしたの? こんな時間に、ランプも持たずに。引きこもり過ぎて、目が慣れ過ぎちゃった?
『レドラム』俺のことをおっさんともおじさんとも呼ぶんじゃない。ああ、そんなところだよ。おかげでよく見えるぜ。両手が空いて便利ってもんだ。ところで、貴様らこそどうした? 疲れ切った顔をして。いや、根暗の小僧の方は、いつものことか。
『ライブド』こないだおっさんから教えてもらったアレ、試してきた。怖いくらいに上手くいったよ。村一個殺せた。
『レドラム』ああ、そうか。……あの程度の策、自分らで考えればいいものを……。貴様らの頭の方は、とっくの昔に死んでるんじゃないのか。……まあ、この件では、貴様らの成功は俺のメリットでもあるからな。ありがたい話だ。
『ミーグ』え、それ、どういう……?
『レドラム』いや、いや、そんなことはどうでもいい。気にするな。
『ミーグ』……あんな作戦、無理だよ。僕らじゃ思いつかない……。ほら、ライブド、怒らないで。殴ろうとしないで。
『レドラム』ふん。まあ、いい。もう休むのか? 寝室ならあっちだ。そこの角を右に曲がれ。一番目か二番目の部屋だ。三番目かもしれん。ただし、生き埋めになりたくなければ、四番目はやめておけ。天井が崩れかかっている。
『ミーグ』ありがとう……。
レドラム、通り過ぎる。ライブド、ミーグの制止を振り切る。
『ライブド』おい、おっさん!
『レドラム』何だ、クソガキ。
『ライブド』……何でも。