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聖戦に舞う不死鳥たち  作者: 戯画葉異図
第二幕 探究し、知る。
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【ニューロッジ島】島で唯一の診療所・一

『ラム』ゼフィオン国防衛隊を指揮する不老不死の隊長。

   辰の刻。ラム、ニューロッジ島の、島で唯一の診療所にて。訪問。


『ラム』お邪魔します。どなたかいらっしゃいますでしょうか……?


   奥の部屋から返事――一人の医者、登場。


『医者』はいはい。はいはいはい。失礼、ちょっと席を外していまして。この時間帯はお客さんも少ないものでね、うっかり油断してしまいました。さて、ご用件は? 病気ですか? それとも怪我ですか?

『ラム』あ、……すみません、私、治療のために来たのではありません。私はゼフィオン国兵の者です。ゲニス様にお会いしたく、この度参上致しました。ゲニス様はいらっしゃいますでしょうか?

『医者』え、所長に? うーん、それは……ちょっと難しいかな。所長は今、自身の研究に関するあれやこれやで忙しいんだ。わるいが出直してきてほしい。

『ラム』ゲニス様に、急ぎゼフィオンに来ていただきたいのです。

『医者』ゼフィオンに? ……いやいや、それはもっと難しいな。所長は普段から忙しい方なんだ。すぐに追い返すようなマネで本当に申しわけないが、日を改めて来てくれないか。難しい話なんだ。


   医者、奥の部屋に戻ろうとする。


『ラム』国王からの命令です。

『医者』こく……何だと?

『ラム』令状を預かっております。

『医者』……そうか、そうか、わかった。少し……えー、待っててくれ。


   医者、奥の部屋に戻る。ラム、しばらく待つ。奥で何か喋る声が聞こえる。


『ラム』……研究……と言っていたな……。ここでは新薬の開発もしているのか……ん。


   奥の扉が開く。ゲニス、登場。


『ラム』ゲニスさんですね、お初にお目にかかります。私、ゼフィオン国から遣わされましたラムで……。

『ゲニス』はー、わかっているわかっている……。


   ゲニス、気だるげな仕草と共に、話を遮る。


『ゲニス』あー……待たせた、私がゲニスだ……ここの所長だ……まあ、待て、まだ喋らなくてもいい……、ここじゃあ何だ、場所を変えよう……奥に応接間がある……そこで話を聞こうか……ほら、何をしているのだ、さあ、早く、こっちへ来い……。

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