【ラブダック村】村の東
『ラム』ゼフィオン国防衛隊を指揮する隊長。
巳の刻。ラム、一人の防衛隊兵、ラブダック村の、村の東にて。
『ラム』ええ、銅像の話はもう聞いています。ライオンガイア教の神を祀るための教会だということも。……うん、僕も気になってた……。
『防衛隊兵』本当でしょうか? だとしたらやはり、宗教絡みが関係する動機という線も出てきます。そうなると、より慎重にことを進めた方が……宗教というものは、人に何をさせるかわかりませんし……。
『ラム』ふむ、確かに、普通に考えると異教徒による犯行だろうね……。逆に、ライオンガイアの熱狂的な信者が銅像を持ち去るために襲った、という仮説も出ていましたが……、私には、一つの銅像のために村を襲うというのは、どうも……筋が通っていないような気がしています。村民を殺す必要も、家屋を焼く意味も、まったくないでしょうし……。まあ、まだ結論を出すのは早いですね……。今はまだ、慎重に、かつ、迅速に、を優先したく思います。さて、僕はこれから村の北側に行きます。
『防衛隊兵』はっ。では私は引き続き、ここ一体の調査に……ん?
『ラム』ん……? あれは……。
リレイド、向こうから駆ける。
『防衛隊兵』リレイドじゃないか、どうし……。
『リレイド』た、た、た、隊長! お、お聞きになられましたか?
『ラム』え? ああ、銅像の件なら先ほど……。
『リレイド』ど、銅像? い、いえ、違います。そのことではありません。犯人が。犯人が……。
『防衛隊兵』犯人?
『リレイド』む、村の北東方面に現れたんです! 近くにいた兵は、す、既に、追跡を始めています!
『防衛隊兵』何だと⁉ それは本当か! って、あ、隊長!
ラム、走り出す。
『リレイド』まさか、追いに?
『防衛隊兵』よし、我々も急ぐぞ。
『リレイド』ま、待ってください! 危険です!
『防衛隊兵』危険、なんていっていたら、この仕事は務まらんぞ!
『リレイド』違うんです! そうじゃないんです! 本当に危険なんです! も、もう十人はやられました……!
『防衛隊兵』……。……何だと?




