【暗い森】黒い夜空に覆われる場
『ライブド』ミーグとコンビを組む不老不死の少女。
『ミーグ』ライブドとコンビを組む不老不死の少年。
『ドレイディーム』謎の少女。
『イドマ』謎の女性。
戌の刻。ライブド、ミーグ、ドレイディーム、イドマ、暗い森の、黒い夜空に覆われる場にて。
『ライブド』さっきから、いや、ひょっとしたら最初っから、ずーっと思ってたぜ。アンタ、こいつにちょっと構いすぎなんじゃねえか、って。
『ドレイディーム』……わ、私は……。
『ライブド』あたし等をこいつに合わせたのもアンタ、こいつに関する諸々を話したのもアンタ。要は過保護なんだよ。
『ミーグ』そして過保護は……人を駄目にする……。
『ライブド』そう言う事。そんなんじゃ、どんな奴だって悩みの一つや二つ、抱え込んじまうぜ。
『イドマ』…………。
『ドレイディーム』……イドマ、違う……。
『ドレイディーム』全くその通りだよ。
『ドレイディーム』……ち、違う……、違うの……。
『ドレイディーム』私には何もさせてくれなかった……。
『ドレイディーム』……違う。
『ドレイディーム』……違う!
『ドレイディーム』……違うのに……!
しばしの静寂。
『イドマ』……成程。分かりました。
イドマ、二人の方に向き直り、口を開く。
『イドマ』……全て、分かりました。お二人は、確かに……、私の妹を任せても、問題の無い人達の様ですね……。
イドマ、ドレイディームの方を向く。
『イドマ』ドレ。
『ドレイディーム』……イドマ……。
『ドレイディーム』行ってしまうのね。
『ドレイディーム』行かないでほしい。
『ドレイディーム』私、耐えられない……。
『イドマ』ううん。私は行きます。可愛い妹は、晴れて独り立ちをするのよ……。
『ライブド』……アンタは何処に?
『イドマ』この子がそうである様に、私にも、居るべき場所が有るのです……。今までは、その場所とこの森を行ったり来たりの生活でしたが……、暫くは、そこに落ち着くでしょう。……でもね、ドレ、安心して。私は決して、ドレからも、この森からも、離れるつもりは無い。会いたくなれば、また会える。だからどうか……泣かないで……、私の……可愛い妹……。




