【暗い森】澄んだ空気の満ちる場
『ライブド』ミーグとコンビを組む不老不死の少女。
『ミーグ』ライブドとコンビを組む不老不死の少年。
『ドレイディーム』謎の少女。
戌の刻。ライブド、ミーグ、ドレイディーム、暗い森の、澄んだ空気の満ちる場にて。
『ライブド』探検の時、本当だったら三日くらい森で過ごすんだけど、まあ、こういう事になったのなら話は別だ。初日にして思わぬ収穫が有ったんだからな。
『ミーグ』こんなの……初めて……。
『ドレイディーム』へー。
『ドレイディーム』そうなんだ。
『ドレイディーム』ちょっと遅くなってきちゃったね……。
『ライブド』え、そう? ……森に居ると時間の感覚が狂うんだよなー、太陽が見えないせいか。
『ドレイディーム』……御免なさい……。
『ライブド』……? 何でお前が謝……うわっと⁉
一体の夜森人、三人の背後から襲い掛かって来る――直後、ミーグにより瞬殺。
『ミーグ』危ない……。
『ライブド』ぜ、全然気付かなかった……。そうか……もう、そんな時間なのか……。
『ミーグ』……急ごう……。無駄な労力を使いたくない……。
『ライブド』そうだな。今ならまだしも、あんまり遅くなって、群れで襲い掛かられても面倒だしな……。……行こう……、って、あれ? どうした?
ドレイディーム、その場から動こうとせず。
『ライブド』……おい、聞こえってかー? なんだ、お前、夜森人が怖いのか? ここに住んでんだろ?
『ドレイディーム』…………。
『ドレイディーム』…………。
『ドレイディーム』………………。
『ドレイディーム』……ううん、何でも……ない……。
ドレイディーム、漸く歩き出す――二人に追い付く。
『ミーグ』……。
『ライブド』……よし……、じゃあ、急ごうか……。
『ミーグ』(小声で)……ライ……。
『ライブド』(同じく小声で)……ああ、分かってる……。あいつ……絶対、只者じゃねー、って事だろ? 何かもっと、秘密が有るはずだ……。
『ミーグ』うん……まあ、もう少し……様子を見よう……。




