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念話と双剣!強化スキルでリザードマン退治

慎重に進めていたダンジョン探索も、次第に険しさを増してきた。モンスターの気配があちらこちらに漂い、緊張感が高まる。3人は戦いを続ける中で少しずつ成長し、ついには新しいスキルを手に入れたようだ。


「…あ、あの、あなた様…お、お願いが、あります…」ミリアが震える声で、真人に声をかけた。


真人は顔を上げて彼女に「どうした?」と返す。ミリアはしばらく躊躇していたが、そっと双剣を差し出し、少し顔を赤くして微笑んだ。


「じ、実は…あ、あの…新しいスキルが…覚えられまして…」ミリアは何度か言葉をつまらせながらも、なんとか説明を続けた。「『蒼風の刃』…で、です。…え、遠くの敵にも、攻撃が…できるんですけど…離れると…威力が、ちょっと…下がってしまって…」


彼女の声は不安げで、説明にすら自信がないように聞こえる。しかし、スキル自体は非常に強力だ。『蒼風の刃』は、双剣から風の刃を飛ばし、遠くの敵にまで攻撃を届かせるスキルで、これまで接近戦しかできなかったミリアにとって、戦闘の幅が広がる画期的な力だった。


「すごいじゃないか!遠距離まで攻撃できるなんて、かなり使えるぞ。」真人は笑顔で褒めた。


「え、えへ…本当ですか…?あ、ありがとうございます、あなた様…お役に…立てるでしょうか…?」ミリアは嬉しそうに、けれどもまだどこか不安そうに答える。


「もちろんだ、これで俺たちも戦いやすくなるよ。」


「…ほ、本当に…そうだと…いいんですが…」


そこに、ルーナが冷静な声で口を開いた。「私も新しいスキルを覚えたわ。『念話』よ。声を使わずに、直接あなたたちに意思を伝えることができるの。これで、敵に気付かれずに指示を送れるわ。」


『念話』は、声を出さずに考えだけで意思を伝えることができるスキルだ。戦闘中に仲間同士で密かに作戦を立てたり、緊急時の連携を取るのに非常に役立つ力だ。


「なるほどな、戦闘中も声を出さずに連携できるのは大きい。」真人も感心していた。


「え、ええ…すごいですね…ルーナ様も…とても…助かります…」ミリアが小さな声でつぶやいた。


3人がスキルの話をしている中、真人は少し複雑な心境だった。ミリアの『蒼風の刃』も、ルーナの『念話』も、どちらも戦闘で役立つ強力なスキルだ。それに比べて、自分のスキルはどうだろう。粘土細工で作ったものを堅くしたり、柔らかくしたり…どこか地味な印象を抱いてしまう。


「…俺もスキルが強化されたんだ。」真人は少し照れ臭そうに、2人に自分の成長を打ち明けた。


「えっ!?あ、あの…ほんとうですか…?」ミリアは驚きつつ、尊敬のまなざしを向けてくる。


「うん、クレイクラフトで作ったものの硬さを変えられるようになったんだ。堅くも柔らかくもできる。ほら、試しに見てくれ。」真人は粘土の塊を手に取り、素早く剣の形に成形し、一瞬で硬化させて見せた。


「…わあ…すごいです…!こ、これなら…色々な場面で…使えますね…」ミリアは感動した様子で言う。


「まあ、地味だけどな。」真人は自嘲気味に笑うが、内心では少し羨ましくもあった。自分のスキルが仲間たちほどかっこよく見えないことに、少し嫉妬の気持ちが湧いてくる。


「戦闘で試してみればいいのよ。」ルーナが冷静に言った。「実際に使ってみないと、どのスキルがどう役立つか分からないわ。」


その時、ルーナがぴくりと耳を立てた。「モンスターが近づいているわ、準備して。」と静かに告げる。次の瞬間、巨大なリザードマンの群れが姿を現した。重厚な鱗に覆われた彼らは、見るからに手強そうな敵だ。


「…わ、私が…まず、攻撃を…してみますね…あなた様…!」ミリアはオドオドしながらも前に進み、双剣を構えた。彼女は『蒼風の刃』を発動し、鋭い風の刃をリザードマンに向かって飛ばす。遠くの敵に命中し、その体が大きく揺れた。


「…や、やりました…!届きました…!」ミリアは驚きと喜びが入り混じった表情を浮かべる。


「すごいな、本当に遠くまで届くんだな。」真人も驚きを隠せない。


「でも…距離が…ちょっと…近い方が…やっぱり、威力が強いみたいで…」ミリアは説明しながら、さらに接近して双剣で再度攻撃を繰り出す。


その時、ルーナが念話で「右側にも敵がいるわ。警戒して。」と冷静に指示を送った。声を出さずに情報を伝える彼女の『念話』は、まさに戦闘での連携に最適なスキルだ。


ミリアはその指示に従い、右側のリザードマンに目を光らせながら攻撃を続ける。真人も、自分のスキルを試す時が来たと決心し、粘土を手に取り素早く槍を成形していく。


「よし、行くぞ!」真人はクレイクラフトで作った槍を投げ、瞬時に硬化させる。それは鋭くリザードマンの鱗を突き破り、深く突き刺さった。リザードマンは苦しげにうめき声を上げ、その場に崩れ落ちた。


「…すごいです、あなた様…」ミリアが感嘆の声を上げる。


「まだ終わりじゃないぞ、次も行く!」真人はさらに別のリザードマンに向かい、槍を硬化させて投げるだけでなく、今度は柔らかい粘土で罠を作り、リザードマンの足を絡め取る。敵が足を取られて動けなくなった瞬間、再び硬化させた槍でとどめを刺した。


戦闘が終わり、リザードマンの群れを全て倒した3人は、息を整えながら互いに顔を見合わせた。


「ふぅ…なんとか倒せたな。」真人が肩で息をしながら言うと、ミリアがすぐに駆け寄り、オドオドしながらも優しい表情で言った。


「…あ、あなた様…無事で…何よりです…私も…少しは…お役に立てましたか…?」


真人は微笑み、「もちろんだよ。お前のおかげで助かったよ。」と答えた。


「…そ、そんな…!あ、ありがとうございます…あなた様…」ミリアは顔を赤らめながらも、控えめに感謝の気持ちを伝えた。


その光景を見つめるルーナは、微笑んで静かに「これからも協力していきましょう」と短く言い、また次の戦いへ向かう準備を始めた。



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