やっちゃった…でも守りたい!ミリアの再起
真人の血が滴る傷口に目を向けると、ミリアの心はさらに深い絶望に沈んでいった。彼女は傷ついた真人の姿を目にして、足がすくんで動けなくなってしまった。彼を守るつもりだったのに、結果的には彼に傷を負わせてしまった。それがどれほど深刻なことか、彼女は心の中で何度も自問した。大きな瞳からは絶えず涙が溢れ、全身が震えていた。
「私は…なんてことをしてしまったの…」
声を出そうとしたが、震えでそれどころではない。ふと、足元に目をやると、彼女の大事にしていたスカートが破れていた。真人からもらったかけがえのないもので、ずっと大切にしていたスカートが、今はボロボロになっている。それを見て、さらに深い悲しみが胸に押し寄せてきた。
「私は…使えない…捨てられちゃうんだ…こんな私なんか、いらないって…」
泣きじゃくる彼女の姿は、まるで打ちひしがれた子供のようだった。細い肩は震え、何もかもが重たく感じられた。
その時、ルーナがふわりと飛んできて、鋭い口調でミリアを叱りつけた。
「ミリア!しっかりしなさい!戦いはまだ終わっていないのよ。このままだと、あなた様が本当に危険な目に遭うの。あなたが守らなきゃ、誰が彼を守るの?」
その言葉は、彼女の心に深く突き刺さった。真人の邪魔にならないようにするはずだったのに、彼女自身が足手まといになってしまったのではないか。ルーナの言葉に、ミリアは震えながらも顔を上げた。
「私が…守らないと…」
彼女の小さな拳は、再び力を取り戻した。足元はまだぬかるんでいたが、今度こそ動くことができる。心の中で「負けない」と自らを奮い立たせ、双剣「ブラックフェザー」を握り直した。
「私が、あなた様を守ります!」
叫びながら、ミリアは前へと躍り出た。真人が背後で支援してくれていることを感じながら、彼女は再び戦闘態勢に入った。双剣は彼女の手で再び閃き、今度こそ確実にモンスターたちを仕留めていく。
真人はそんなミリアの姿を見て、少し安心したように微笑んだ。「よし、俺も支援するぞ」と彼はクレイクラフトで足場を整え、ミリアの戦闘を後押しした。
その支援を受けたミリアは、まるで嵐のようにモンスターを蹂躙した。軽やかな動きで敵の攻撃をかわし、そのたびに双剣が鋭く閃き、モンスターたちを次々と切り伏せていく。そのスピードと力強さは、まさに圧倒的だった。彼女は短時間で戦場を駆け抜け、次々とモンスターを倒していった。
戦闘が終わると、ミリアは重い足取りで真人の元へと近づいた。足元のぬかるみが気にならないほど、彼女の心は重く沈んでいた。ふと、真人の方を見ると、彼の肩口には大きな傷があり、血が流れているのが目に入った。まだ手当もされていないその傷口に、ミリアの心はさらに強く締めつけられた。
「あなた様…」
彼女は声を絞り出し、謝罪の言葉を伝えようとした。だが、その言葉が喉まで出た瞬間、真人が彼女の方に顔を向けた。
「ミリア、大丈夫か?無事でよかったよ…」
彼の声はかすれていたが、優しさに満ちていた。それを聞いた瞬間、ミリアは自分が何もできなかったことに対する罪悪感で胸がいっぱいになり、再び涙が込み上げてきた。
「ご、ごめんなさ――」
ようやく謝罪の言葉を口に出した瞬間、真人はふらりと前に倒れ、彼女の胸に寄りかかった。思わずミリアは彼を受け止め、震える手で彼の体を支えた。
「あなた様!」
驚きと恐怖が彼女を襲ったが、すぐにルーナが彼女の側に飛んできた。
「大丈夫、命に別状はないわ。ただ、疲れて寝ちゃっただけよ」
ルーナの言葉を聞いて、ミリアは少しだけ安心した。だが、それでも彼女の胸の中にある重苦しい感情は消えなかった。彼を傷つけてしまったこと、守れなかったこと、その全てが彼女の心に深く根付いていた。
ミリアは真人をそっと抱きかかえ、休める場所まで彼を運んだ。そこに着くと、彼が以前喜んでくれた膝枕をし、彼が目を覚ますまで、彼の頭を優しく撫でながら静かに待った。彼女の中で、彼に対する感謝と自責が入り混じり、涙はもう出ないものの、その瞳はまだ不安で揺れていた。
「ごめんなさい、あなた様……守れなくて……でも、これからはもっと強くなります」
そう誓いながら、彼女はじっと真人の顔を見つめ続けた。
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