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出会いと現在
翌日の朝、彼女の自殺未遂を知った。
おれのせいだ。
そう思ってしまうと、どうしようもなくて。
自転車に乗って、彼女がいる病院ヘ急ぐ。
行ったところで、なにかできるわけでもないのに。
公園を通り過ぎて、速度を上げて。
昔のことを思い出してしまう。
おれ、柏晃斗と宮野晴はこの公園で出会った。
おれが5歳の時、はるの隣に引っ越した日、
はじめまして、と人懐っこい笑顔の女の子。
当時、引っ込み思案だったおれの手を
はるは、引いてくれた。
そして昨日、この公園で彼女は泣いていた。
苦しそうに、泣いていたんだ。
ひとしきり泣いて、
ありがとう、と腫れた目で笑った。
なんで、もう大丈夫だと思ったんだ、おれは。
それぞれの家の前で、手を振った後、
ドアの前のはると一瞬目があった。
彼女がすぐ目をそらさなかったこと、
微笑まなかったことには
意味があったのかもしれない。
無事でいてほしい。
今は、ただそれだけ思って
病院を見上げる。




