表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

6/18

ナラトの手記 #1



 1~5話に用いた設定資料です。

 読まなくても本編には関係ありません。



 ◆脅威度について

 この世界の魔物が人類に対してどれ程の危険性があるかを示しているもの。

 基本的にモンスター自体の戦闘能力も加味されるが、脅威度=モンスターの強さではなく、モンスターの好戦的な性格や獰猛性、積極的に人を襲うかどうかも判断されている。


 ・脅威度F

 村人でも倒せる程度の強さのモンスター。最も多く生息している脅威度のモンスターであり、意外にもその種類は多岐に渡る。

 主に銅級冒険者が狩り経験を積むのにうってつけ。

 代表的なモンスターはタマスズメ、ゴブリン、ヒュージスライム等。


 ・脅威度E

 戦闘能力がある傭兵や騎士、冒険者といった人間が倒せるモンスター。脅威度Fから一気に危険度が上がり、村人などの戦う力がない者にとっては命に関わる強さを持つ。

 代表的なモンスターはサンドクロウラー、シーサーペント、ダヌタルトス等。


 ・脅威度D

 一部の戦闘能力が高い人間が倒せるモンスター。討伐にはギルドから認められた銀級冒険者がパーティを組んで倒すことを推奨されている。

 脅威度E、Fから進化した上位個体が主に該当し、放置しておくと小さな村等には被害を齎してしまうことも。

 代表的なモンスターはダンガンワシ、マンイーター、ロックタートス等。


 ・脅威度C

 一般的に『境界線』と区分されている脅威度。

 達人クラスの人間が倒せるモンスターであり、ギルドで討伐依頼が出される場合は、金級冒険者を含めたパーティが組まれることになる。

 又、国が軍隊を編成して討伐する程の強さを持つ。この辺りから冒険者の中では線引きされ、脅威度Cのモンスターが人間が倒せる範囲までと言われている。

 代表的なモンスターは一振鎌、食人鬼、サツリクアゲハ等。


 ・脅威度B

 勇者、聖女、剣聖、賢者といった四聖職の職業を持った人間が倒せるモンスター。脅威度Cとは一線を越えた戦闘能力を持つことが多く、一度暴れてしまえば村や街が簡単に滅んでしまう。

 人類圏での目撃情報は少ないが数十年に一回は報告がされており、その際は国が緊急事態として取り扱うほど。七大魔境にはうじゃうじゃ生息している。

 代表的なモンスターはバジリスク、アラクネ、キマイラ、グリフォン等。


 ・脅威度A

 別名『災害級』と呼ばれる危険性が最も高いモンスター。人類にとっては地震や嵐といった天災に等しく、四聖職しか対応ができない。

 災害規模は大都市の壊滅、及び機能停止。人類に対して敵意があるモンスターが襲いかかるとすれば各国が協力し合い軍隊規模での討伐作戦が実行される程。

 代表的なモンスターは貪食の食人鬼、ヌア・トゥルーガ、アルトネウラ等。


 ・脅威度S

 空想上の物語や御伽噺でしか語られないモンスター。主にドラゴンといった、眉唾物の話が存在をほめのかしているだけで、一般な冒険者層からは"脅威度Aよりも災害規模が大きいモンスターに対して付けられる限定的な脅威度"としか認知されていない。

 が、実際は『七大魔境』に生息が確認されており、それを知っている一部の各国上層部が隠蔽しているのが現状である。

 その戦闘能力は正に別次元と称されることもあり、一度暴れ出せば大陸間規模での被害を齎す。

 存在自体の隠蔽も万が一刺激しないためであり、情報自体の取り扱いも慎重である。

 現在判明しているモンスターは主に三体であり四聖職が常に動向を確認しようとしている。

 代表的なモンスターは剣王龍フェルグナント等。


 尚、国家レベルの機密情報だがレアトがうっかり口を滑らしてナラトに知られてしまっている。




 ◆七大魔境について

 人類圏をぐるりと囲むように存在している七つの魔境のことを指す。人類側にとっては常に恐怖と隣り合わせな状況だが、七大魔境の先には『外界』と呼ばれる場所があり、実は他の魔物から侵攻を防いでる役割を担っている。

 七大魔境に生息している魔物は脅威度Cが最低ラインであり、奥に進むほど (外界に近づくほど) 高まっていき、最終的には脅威度B~Aクラスが生息している。

 尚、七大魔境にはそれぞれ迷宮主と呼ばれる脅威度Sクラスの魔物が存在していると考えられているが、三体しか判明していない。


 以下、七大魔境の名称。


 戦場跡(せんじょうあと)血河砂漠(けつがさばく)

 怨嗟(えんさ)止まぬ幽冥峡谷(ゆうめいきょうこく)

 天聳(てんそび)える螺旋(らせん)の塔

 地を統べる(うごめ)く大樹林

 罪焚(つみく)べる灼焼(しゃくしょう)の処刑場

 万斛(ばんかい)瓦落多(がらくた)溢れし虚城(きょじょう)

 冷雫(れいか)降る最果ての凍て地



 ◆判明している迷宮主について

 ・剣王龍フェルグナント

 七大魔境『天聳える螺旋の塔』に生息する迷宮主。全身が剣の如く鋭い銀鱗で覆われており、周囲の金属や鉱石物を自在に操作できる能力が確認されている。

 かつては人類圏に進行した魔物であり四聖職全員で撃退されたが……?


 唯一、完全に名前が判明している迷宮主でもある。理由は知性があって自分から四聖職に名乗ったから。


 ・戦帝蟲

 七大魔境『戦場跡の血河砂漠』に生息する迷宮主。二対の巨大な鎌と八対の大羽を持ち合わせるカマキリ型の魔物であり、交戦した勇者に深手を負わせた。

 砂塵の鎌鼬を発生させ、水分を消滅させる灰を羽から生み出す能力が確認されている。


 ・亡骸棺(ぼうがいかん)

 七大魔境『怨嗟止まぬ幽冥峡谷』に生息する迷宮主。骨だらけで組み合わさったアンデッド型の魔物であり、賢者が交戦した。

 その際、全ての魔法属性を無効化、周囲の瘴気が尽きるまで無限に配下の魔物を生み出すといった厄介な能力が報告されている。




 ◆四聖職について

 かつて魔王個体を倒したとされる勇者、剣聖、聖女、賢者の職業を一纏めにした職業。また、完全に血統によって発現する。

 就いている者は人智を越えた力を行使することができ、現在では主要国に一人ずつその家系が住みながら国を護っている。

 ナラトの父親、レアトもその一人であり、作中の通り多忙を極めている。


 ……ナラトが剣聖職を継がないと剣聖職が廃れてしまうが果たして?




 ◆異世界の呪文について

 光、闇、火、水、雷、風、土、氷、樹の九つの属性が基本属性となる。第一から第五詠唱まで存在し、数が大きくなるほど強くなる。

 また、中には派生系が存在しており、工夫次第で様々な使い方ができる。

 前述の九つの属性を『基本系統』。そこからアレンジして作られたのを『派生系統』と呼称される。


━━━━━━━━━━━━━━━

 ・基本系統

 ◆火属性/溶岩系統

 第一詠唱『ラダ』

 第二詠唱『ラダルナ』

 第三詠唱『ラダゾーラ』

 第四詠唱『ラダヴォート』

 第五詠唱『ラダ・グランゼ』


 ◆水属性/流水系統

 第一詠唱『ルメア』

 第二詠唱『ルメアラ』

 第三詠唱『ルメノーア』

 第四詠唱『ルメリュート』

 第五詠唱『ルメア・シュトロム』


 ◆雷属性/磁電系統

 第一詠唱『ビラ』

 第二詠唱『ビライド』

 第三詠唱『ビラガノン』

 第四詠唱『ビラゼータ』

 第五詠唱『ビラ・ヴォルド』


 ◆風属性/暴風系統

 第一詠唱『シエラ』

 第二詠唱『シエルラ』

 第三詠唱『シエラオン』

 第四詠唱『シエラハザード』

 第五詠唱『シエラ・ノトス』


 ◆土属性/土壁系統

 第一詠唱『ロド』

 第二詠唱『ロドルガ』

 第三詠唱『ロドガオン』

 第四詠唱『ロドノード』

 第五詠唱『ロド・ティエルガ』


 ◆氷属性/凍結系統

 第一詠唱『ヒオ』

 第二詠唱『ヒオラマ』

 第三詠唱『ヒオゼイン』

 第四詠唱『ヒオネーヴァ』

 第五詠唱『ヒオ・シグヴル』


 ◆樹属性/強蔦系統

 第一詠唱『シュル』

 第二詠唱『シュルマ』

 第三詠唱『シュルガオン』

 第四詠唱『シュルマーダ』

 第五詠唱『シュル・グライト』


 ◆光属性/光波系統

 第一詠唱『イルア』

 第二詠唱『イルシア』

 第三詠唱『イルアーク』

 第四詠唱『イルアレイ』

 第五詠唱『イルア・ロゴス』


 ◆闇属性/暗黒系統

 第一詠唱『ザイア』

 第二詠唱『ザイアラ』

 第三詠唱『ザイディーバ』

 第四詠唱『ザイザラーム』

 第五詠唱『ザイア・ネビュラ』


 ・派生系統

 ◆癒属性/治癒系統 イルア系の応用

 第一詠唱『サレナ』

 第二詠唱『サレイナ』

 第三詠唱『サレディア』

 第四詠唱『サレルーチェ』

 第五詠唱『サレ・カテドラ』


 ◆重力属性/斥力系統 ビラ系の応用

 第一詠唱『グラナ』

 第二詠唱『グラナド』

 第三詠唱『グラナオン』

 第四詠唱『グラナダンド』

 第五詠唱『グラナ・ダムド』

 等。

━━━━━━━━━━━━━━━




 ◆魔物解説 タマスズメ

 ずんぐりむっくりと太ったスズメ。焦げ茶色の羽を持ち、腹部が白い体毛で覆われているのが特徴。

 冒険者ギルドでの呼称はそのまま『玉雀』とされている。


 個体の多くは家族単位の集団で生活しており、母親から産まれた子どもを合わせて5~9羽程の群れを作る。

 母親は子どもの護衛、父親は餌の確保といった役割分担をしながら子どもが独り立ちするまで一緒に生活し、子育てが終わると自然に群れが解散する習性を持つ。

 そのため、単独で生活する個体は番を見つけるために巣立った子どもか、子育てが終わった親のどちらかである。


 進化の過程で脂肪を極端に腹部に貯蓄することができ、膨らんだ腹部は多少の打撃ではびとくともしない。

 反面、身体自体が重すぎるせいもあるが羽は退化しており飛ぶことはできない。

 そのためかタマスズメ頭と脚を縮めて丸まることで転がることができ、急な段差ですらものともせず移動することができる。

 その速度は早く、坂道ならば野生の魔物ですら追いつけないほど。裏を返せば平坦な地形などでは簡単にやられてしまう。


 主な生息地は渓谷や森林地帯。

 上記の転がって移動する習性もあるため、比較的高い場所に暮らしていることが多い。

 雑食性で主な食事は木の実や虫といった食べ物だが、かなりの大食らいなので中には畑を荒らしに人里まで降りてくることも。

 人間の作る農作物は脂肪を蓄えたいタマスズメにとっては魅力的に映るのだろう。

 一部の地域では農作物を食い荒らすので害獣扱いされている事もあるが、基本的に人に狩られて食用扱いになるかわいそうな魔物でもある。


 戦闘能力は低く、攻撃手段がクチバシでつつく程度しかない。自身より格上の外敵と出逢えば真っ先に転がって逃げていく。

 お腹の脂肪も打撃に対して多少は強い程度。剣でも振るわれたりしたらひとたまりもない。というより、頭に棒切れが叩き込まれただけでもタマスズメにとっては致命傷となる。

 脅威度は最低のFであるため、村人でも簡単に倒せるレベルの強さである。


 以下、素材について。


 ・玉雀の柔脂肉(じゅうしにく)

 タマスズメの腹部位にある肉。脂肪を蓄えている性質なのでとても脂っこく、好みが人によってかなり分かれる。

 そのまま焼くと脂が溢れてくるので注意が必要。又、干し肉などの貯蔵食にも不向き。

 一般的にはスープやシチュー等の料理の具材として親しまれている。

 脂が溶けることでタマスズメの肉から食べにくさが消え、トロトロに仕上がり非常に美味となる。また、溶けて脂がこっとりとした仕上がりにしてくれるので若い男性に人気が高い。


 ・玉雀の白羽毛(はくもうげ)

 タマスズメの全身に生えている羽。絹のような手触りでふわふわとしている。

 武具としての素材の価値はないが、枕や布団の中に詰める綿の代わりとしての価値があり、ちょっとした高級品に加工される。

 タマスズメの羽で作られた寝具は中流階層からの需要が高いため、纏まって売り払うとそれなりの額となる。

 が、枕一つ作るのに最低でも数十羽のタマスズメを狩らなければならない。

 現在はギルドから集められた羽が業者に卸されることが殆どである。


 ・玉雀の安廉嘴(あんれんか)

 タマスズメの特徴的なクチバシ。鉛色に光っており丸っこくて小さい。一部の大きく成長した親個体からしか取れないため、あまり出回っていない希少品である。

 主な用途は加工して作られる安産祈願のお守り。親戚が子どもの出生の無事を祝うため送るのだとか。


 作者は設定厨なので中々本編の筆が進まない……!

 (30話ぐらいまであるプロットを見ながら)

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ