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転生魔王は異世界を廻る(めぐる)  作者: 逸雲 仁弦(いつもにーと)
魔王、初めての転生、最初の世界。
14/46

魔王とトレント

書いたやつが消えてしまったので少し遅れました…

またも遅れてすいませんm(ー_ー)m

〜魔王が洞窟を去った頃の北の町〜


「おお!みんな見てみろ!あれだけ酷かった吹雪が止んでるぞ!」


「本当だ!しかも何故か例年と比べてめちゃくちゃ寒かったのに例年くらいに戻ってる!」


北の町では吹雪が止んでいた。

魔王が倒した魔物はこの吹雪の元凶だったようだ。


「そうだ!この街を救ってくれた魔法使い殿が止めてくださったのかもしれない!」


「そういえば昔話にも猛吹雪を鎮めた神様の話があった気がする。つまりあの方は神様だったのか!」


「そうに違いない。俺は銅像を作ってくる!」


100年後、大陸全土の寒い地域でこの神様(仮)が崇められるようになるのだった。


・・・・・・・・・


魔王は最初の街、ダスエルステに戻り、ギルドで鉱石とブラッディシーカーの死骸を出し依頼の達成報告をした。


普通のDランクと比べてかなり早く優秀だと褒められた。


馬より速く走ったからだろう。馬より速く、長時間走れるのはBランク以上の人間だけである。


報酬はあまり高くないが、その辺は内職でどうにでもなるので問題ない。むしろ内職の方が儲かるが、本来の目的であるレベル上げができないので却下だ。


そして依頼達成の報告ついでに例のよく分からない魔物を出した。もふもふな毛は魔王がとってしまったのでハゲているが。


ちなみに、最初にこの世界に来た時にワイバーンのレベルがわかったのと同様に名前とレベルを見ようとしたのだが、?が並ぶだけでよくわからなかったのだ。


と、魔物を鑑定していた鑑定士と呼ばれるギルド職員が戻ってきた。


「このような魔物が過去に発見されたという記録はありませんでした。おそらく新種の魔物でしょう。この魔物はどこで?」


「そいつは、北の町の近くの洞窟にいた。さっき提出した鉱石やブラッディシーカーたちがいた場所だ。」


それを聞いたギルド職員はほかの職員たちとともに調査に向かっていった。


それにしても、もしかして新種の魔物は名前やレベルがわからないのか。なかなか不便だ。

もしやばい魔物が新種だったら危険だな。その時は用心しておこう。


・・・・・・・・・


そういえば今回の依頼ではレベルが上がらなかったな。新種の魔物は割と強かったんだがな。


そのとき、近くで飲んだくれていた冒険者とその向かいの冒険者が大声で話している話が耳に入った。


「おい、知ってっか?最近この町の近くの森でほかの魔物と色が違う魔物が何匹も発見されててよ、そいつを倒すと簡単にレベルアップするらしいぜ!」


「酒くせぇし声でけぇよ。まぁ、もしそうなら俺でも強くなって持てるようになるかもな!」


なるほど、いいことを聞いた。ついでに森での依頼も受けて、その色が違う魔物とやらを倒しに行くか。


森の依頼はトレントの幹の木材の調達にした。トレントは木に擬態していてなかなか見分けがつかず、背後から攻撃されて負傷するものが多いらしい。その代わりに魔力を含んで頑丈で高品質な木材が取れるため、高級店で商品を入れる箱や、高級な家具などに使われるため、いい値段で買い取ってもらえるそうだ。


・・・・・・・・・


森に着いたが、色が違う魔物はこの広い森のどこにいるのだろうか?トレントは森の奥のほうらしいからそちらに向かっていれば会えるだろうか。


そんなわけで弱い魔物は無視して森の奥へどんどん進む。弱いのでとびかかってきても、馬より速い走りで跳ね飛ばせる。もちろん馬よりも機動性抜群だ。


森の中が交通事故にあった好戦的な弱い魔物であふれることになったが、魔王は気にしていなかった。


しばらく進んでいると、後ろに気配を感じた。木が追いかけてきている。追いかけてきてはいるが、追い付いていない。心なしか枝葉がうなだれるように下がっている気がする。

魔王は突然足を止めて、トレントにタックルを仕掛けた。止まれないトレントはメキッと音を立てて跳ね飛ばされた。

地に転がったトレントの根と枝葉をとって丸太に加工した魔王は満足げにそれをストレージにしまった。


トレントの納品数は五体分らしい。色が違う魔物はいるか分からないのでその前に五体狩っておくことにした。


トレントを探して周辺をうろつく。またも背後に気配。

トレントが突き出してきた鋭い枝を避け、すぐさま枝をすべて切り落とす。

トレントはあきらめずに地中から長い根で串刺しにしようとする。

魔王はそれらもすべて刈り取った。

トレントはまだあきらめずに移動用の短い根を動かして体当たりをしてきた。

当然避けられ、短い根を刈り取った魔王はトレントにとどめを刺した。


「なかなか根性のあるトレントだったな...」


二体目を倒した魔王はその後も三体目、四体目を倒し、五体目の長い根と短い根を刈り取った。横倒しになったトレントは駄々をこねる子供のようにじたばたしていたが、突然動きを止めると、奇妙な音を発した。


「グゴゴ、ギーギーギー、グゴゴ」


木みたいなのにこんなこともできるのか。

結構森に響いた気がする。規則正しい音は何か意味があるのか?


音を発したトレントは、今ので力尽きたようで、魔王は枝葉を刈り取って収納した。


「さて、色が違う魔物、探すか。」


突然大量の魔力が近くで吹き出るように感じたかと思うと、大きな木が近くに現れ、こちらへ向かってきた。


それは巨大なトレントだった。名前とレベルを見てみる。


テラトレント Lv120


Lv120だと?この森にはここまで強い魔物はいないと聞いたことがあるんだが。

それに急にどこから現れたのかもわからないな。

もしかしてさっきのトレントが呼んだのだろうか。


テラトレントは考え事をしている魔王に容赦なく襲い掛かった。

周辺の地面がテラトレントの巨大な根で大きく揺れ、荒らされる。

飛びのいた魔王は一気に耕された地面を見て農業に便利だとのんきに考えながら魔王に向かって伸びる大きな根を切り払っていく。


レベル差はあるが何とかなるな。


テラトレントの幹に向かって走っていく。

テラトレントは魔王に向けてするどい葉を飛ばしてきたり、大きな枝で周辺ごと薙ぎ払おうとするが、魔王は飛んできた葉は剣ではじき、迫る枝は土魔法の「ロックジャベリン」で風穴を開け、その穴を通って回避していく。


幹までたどり着いた魔王は、幹にくっつきながら枝葉を、根を、風魔法の「ウィンドカッター」で刈り取っていく。


テラトレントは幹にくっついた魔王に攻撃することができず、なすすべなく巨大丸太にされて息絶えた。


「ん?レベルが100から115に一気に上がっているだと?よくわからんが悪いことではないからいいか。それにしても、ここまで大きいものはさすがにストレージにしまったことがないな。」


テラトレントは直径4メートルほど、高さは15メートルほどある巨大丸太になっている。

とりあえずしまえるか試してみる。

巨大丸太は一瞬でストレージに吸い込まれていった。


「意外とやってみればできるものだな...」


魔王もちょっと驚いた。


「さあ、今度こそ色が違う魔物を探すとしよう。」


魔王は、魔物の気配を探しては突撃するバーサーカーに変身した。

魔物の悲鳴がそこかしこで上がった。

後日、森から聞こえる魔物の悲鳴を聞いたものがそれを広めたため、冒険者たちはしばらく森に近寄らなかった。

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鬼畜世界ぬるゲー化計画

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