俺「文系と理系どっちに行こう」
13作目です
俺「文系と理系どっちに行こう」
親友「お前まだ、決めてないのかよ」
俺「だってどっち行ったらいいか分からないもん」
親友「そろそろ出さねーとやべーぞ」
俺「それは分かっているんだけど、これで一生が決まると思うとなかなか」
俺「親友はどっちにした」
親友「理系にした」
俺「なんで」
親友「数学が得意だから」
俺「え、それだけ」
親友「それだけって、文理選択なんて、だいだいそんなもんだろ。国語が得意な奴は文系、数学が得意な奴は理系。みんなそんな感じで選んでいるだろ」
俺「そうなのか、じゃあ俺も得意科目で選ぶか」
親友「全教科平均点のおまえに得意科目なんかあるのか」
俺「え、言われてみれば俺得意科目も苦手科目もない。親友どうしよう」
親友「もう適当に決めたら。おまえならどっちに行ってもなんとかなりそうだし」
俺「そんな適当だなんて」
親友「別に文系に行ったからって理系の仕事ができないわけじゃないし、理系に行ったからって文系の仕事ができないわけじゃない。もう適当で大丈夫だ」
俺「でも…」
親友「もうコインで決めるぞ。表が出たら文系、裏が出たら理系。分かったな」
~コイントス中~
親友「表。はい、文系な」
俺「本当にこんなんで決めていいのかなあ」
親友「いいのいいの、早く職員室に行ってこい」
~数時間後~
親友「あいつ遅いな、どうしたんだ。ちょっと職員室に行ってくるか」
~職員室のドアの前~
俺「やっぱり理系にしたら、でも文系も…」
親友「あいつドアの前にずっと立ちっぱなしだ。文理選択よりあいつの優柔不断の性格の方が将来不安だわ」
(終わり)