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第44話

両親から手紙が届いた。母がご懐妊したそうだ。今2ヶ月らしい。めでたいニュースだ。ベルさんとシータさんを見てると兄妹っていいなあと思うので、未来の弟か妹も私に懐いてくれたら嬉しいな。二人は本当に妊娠したことが嬉しいらしく、文字が躍っている。あとは、あの小さかったジゼルにも恋人ができるとは時の流れは早いものだ。と書かれていた。出来ればベルファーレ君というのを見てみたいとか…うーん…

イシュさんの方にも手紙が届いていたようだ。


「なんかアンドレアさんが大変みたいっす。身体中に『呪』っていう文字が浮き出て外も歩けない有様らしいっす。あと自分の呪いが解けた姿が見たいから近いうちに一度帰って来いって書いてあるっす。」

「うちの両親もベルさんのこと見たいそうです。あと母が懐妊したそうです。」

「あら、おめでとう。弟かしらね?妹かしらね?これから冬にかけて移動すると大変だし、冬こそ温泉に浸かりたいから来年の春になったらイシュ君の実家とジゼルちゃんの実家を巡りましょう。」

「それまで精々真・青のダンジョンで稼いでおかないとな。実家巡りしながら金を稼ぐなんて難しそうだし。ボクもイシュのご両親に会えるのは楽しみだ。」

「ミーニャさんのご実家はどこですか?」

「カルティ村だにゃ。両親は早いうちに亡くなって、にゃーは孤児院出身にゃ。シェリナも同じ孤児院出身にゃ。」

「へー。」


とりあえず春になるまではマリーアネットシティで過ごす予定のようだ。お魚美味しいし、温泉気持ち良いし、真・青のダンジョンは稼げるし、まさに極楽なんだけどね。

手紙には来年の春か夏頃一度仲間を連れて実家に帰る予定を立てている。と書いて送っておいた。

因みに真・青のダンジョンの方に潜り込めたパーティーは未だ数組で、しかも罠や状態異常に音を上げて命からがら逃げる…みたいな感じで遅々として攻略は進んでいない。私たちは18~21階層を順繰りしてるけど。20階層のサハギンという魔物の鱗で作ったスケイルメイルが赤のダンジョンでは超高需要らしい。しかもこのサハギン、レアドロップで水流の銛というのを時々ドロップするのだが火属性の魔物にダメージボーナスがつくらしく、赤のダンジョンに持ってくとかなりの高値で売れるらしい。高額買取してもらえる。サハギン美味しいです。もうしばらくは独占して稼げそうな感じだ。今のところ中も混みあってないから私もバンバンスキル使えるし。

とりあえず今日も、真・青のダンジョン潜りだ。


「イシュ!アクアリザードが行ったぞ!」

「はいっす!」

「シースパイダーね。数が多いわ。ジゼルちゃん、お願い!」

「はい!」


【サンダーバースト】を放つ。シースパイダーの群れはドロップに変わった。シースパイダーは糸袋をドロップするのだがそれを加工して編まれた布は赤のダンジョンでも燃えない、火に強い服になるらしい。高需要。

ウォーターラットという鋭い爪と牙を持つ鼠が集団で襲ってきて、私は肌をいくらか裂かれた。ちょこまか動きが激しいので【サンダーバースト】を使うわけにもいかず、剣と【ポイズン】で応戦している。毒を食らったウォーターラットがパタパタ倒れていく。因みにドロップは鉄鉱石であんまり美味しくない。

ベルさんは傷を負ったのを見るとこまめに回復してくれる。

回復だけにとどまらず、ベルさんもアクアスネークにスローイングナイフを放っている。投げるのとリロードの繰り返しで大活躍だ。


「シータ、そこ触っちゃダメにゃ!」


シータさんが壁の一部に触れて落とし穴に落ちて行った。とりあえず周りの敵は殲滅した。


「シータさんっ!」


イシュさんが穴に向かって呼びかける。


「大丈夫だ。でも足が折れてそうで動けない。」

「転移石は?」


ベルさんが冷静に尋ねる。


「周囲に飛び散った。」

「どうしましょう…」


困惑した顔になる。何階層落ちたのかわからないし、地道に階層を降りて行って救出するのはちょっと難しそうだ。かといってこの穴に飛び込んで無事でいられる可能性は低いと思う。


「ロープで一人下におろしましょう。転移石を割って1階層で合流。」

「は、はい。」


ロ、ロープか。確かにそれがあれば安全に降りられる。

むしろ今使わずにいつ使うという為のロープだ。私達はそれぞれ荷物からロープを出して縒り合わせた。


「アタシが下りるわ。早く回復させたいし、迷い人の糧もクリエイトウォーターボトルもアタシが持ってるし。」

「わかったっす。」


ベルさんの体にロープを結び付けてイシュさんと私とミーニャさんでゆっくりゆっくりベルさんを下ろしていく。

ベルさんは下まで降りるとシータさんの足を治したようだ。


「1階層まで戻るわ。1階層で落ち合いましょう。」


穴の中からベルさんの声が聞こえた。

私達は1階層の転移石を割った。ベルさんとシータさんも無事な姿を見せてくれた。


「本当に肝が冷えるわね。」

「罠怖いっす。」

「むやみやたらに色んな所に触っちゃダメにゃ。」

「敵も中々強いけれど、罠は厄介ね。緑のダンジョンでは中々味わわなかった苦労だから勉強にはなるけれど、各自気をつけてちょうだい。」


結局その日は大事を取ってギルドに戻った。相変わらず、真・青のダンジョンの素材は高く売れる。他のパーティーが攻略のコツを掴んだら、値下がりするとは思うけど。



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