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第10話

短いです!

食後はまた服飾店巡り。今まで一度も袖を通したことがないような、ネグリジェ風のパジャマなんて購入してしまった。夜、ベルさんと顔を合わせると思ってしまうとつい、選ぶのも気合が入ってしまう。


「ジゼル。この際だから、下着も可愛いのを買おう。」


シータさんの一声で、下着まで数点揃えることになってしまった。私も女の子だし、可愛い衣服を選ぶのは中々楽しいのだが、リュックがパンパンに膨れてしまっている。


「流石にもう買えないな。いい時間だし夕食を食べていこう。串カツと言うのが食べられるお店に連れて行くよ。ソースは二度付け禁止だから注意するように。」


シータさんが連れてきてくれたのは『串カツ』と言う料理を専門に扱うお店。野菜やら、キノコやら、肉やら、ウズラの卵やら、色々なものが串に刺されてパン粉をつけられて揚げられている。茶色?黒っぽいソースをつけて食べるらしい。揚げたてで、まだ油がぱちぱち言っているようなのにソースをつけて食べる。さくりとした軽い食感の衣に包まれた数々の具材たちが旨味を訴えてくる。甘くてスパイシーなソースにも良く合って、すごく美味しい。これは堪らないなあ…私は水だが、シータさんはエールを楽しんでいるようだ。


「サクサクでとても美味しいですね。」

「だろ?お気に入りなんだ。このソースがまた絶品で、似たようなソースを出す店は数あれど、ここが一番旨いな。」


味にうるさいシータさんのお勧めの店らしい。これは美味しい。つい食べ過ぎちゃいそうなところが罠。シータさんはそんなことは気にせずパクパク食べてるけど。

いつもながらたっぷり食べるなあ…私は程々にセーブして、それでも満足できるレベル、食事を楽しんだ。

そしてシータさんもほろ酔い。店を出る頃には外は真っ暗。ランタンに火を灯して歩く。9時に冒険者ギルドへ着いた。ベルさんは酒場の隅で、一人でウィスキーを飲んでいた。


「お待たせしました、ベルさん。」

「あら良いのよ。お酒も楽しめたし。じゃあ、バンガローに向かいましょう?」


シータさんの案内で、借りたバンガローまで行った。中は見事にガラガラ。ベッドとテーブルと椅子と竈しかない。隅の方に物干し竿があるけど。室内干しなんだね。

私を含む3人にそれぞれ【クリーン】をかけて…着替え…どうしよう。まさかベルさんの前で着替えるわけにも…と思ったらベルさんが収納バッグの中から大きな衝立を出した。


「必要でしょ?」


ウィンクしてくる。気が利くなあ。

衝立を挟んで着替え。

【クリーン】があるので洗濯をする必要性はない。たまに日向で干したければ洗って干せばいいとは思うけど。


「ふふ。ジゼルちゃんのパジャマ可愛いわね。」


褒められた~!!因みに今着ているのはガウン付きのネグリジェみたいなやつだ。色は薄い桃色で所々レースになっている。


「有難うございます。」


照れてしまった。


「ベルさんもシータさんも素敵ですよ。」


二人はシャツにズボンのパジャマらしいパジャマを着ている。色はベルさんが灰色で、シータさんが水色。シンプルですっきりしたイメージだ。


「有難う。」


3人で歯ブラシと塩で歯を磨いた。

部屋でまったり。


「そう言えばベルさんは…」

「何かしら?」

「どうして昼間、盗賊の残党狩りの依頼に乗り気じゃなかったんですか?」

「そうねえ。まず依頼と離れてのんびりしたかったのが一点。残党狩りは多分アジトを探させられて殲滅するのだけれど、盗賊のお宝は領主が没収。討伐者たちには均等な依頼料が支払われるわ。これが難点で、参加すれば積極的に殲滅しても、サボってても支払われる額は同額。つまりはサボって依頼料だけせしめたい輩がこぞって参加するの。割に合わないわ。」

「と言うのが建前で、兄殿は盗賊たちに乱暴された女の子をボクたちに会わせたくないのだよ。」


シータさんが笑った。ベルさんを見ると困ったように笑って肩を竦めた。


「何故ですか?」

「ボクも数回お目にかかったが、乱暴された女の子たちは、それはもう酷い有様でね。もう『自分をこんな境遇に陥れたすべてが憎い!!』って感じなんだ。ボクもジゼルも女の子だから特に罵られると思うよ。『同じ女のくせに、私はこんなにつらい思いをしたのに、のうのうと生活しやがって!!』ってね。」

「逆恨みじゃないですか。」

「彼女らはどんなに憎くても、自分で盗賊を討伐する技能はない。怒りと悔しさをぶつける対象が『幸せそうに生きている女の子』にシフトしやすいんだ。」

「なんかいいことないですね。」

「まあね。でも護衛中とかじゃなくって、偶然盗賊に出会ってアジトを吐かせて、自分たちだけのパーティーで討伐すると、盗賊のお宝の所有権がまるっとボクらのものになるから、時々は美味しい思いが出来るよ。盗賊を無事倒せる実力があること前提だけどね。」

「盗賊って、どうやって品物を売ったり買ったりしてるんでしょう?食べ物がないと死んじゃいますよね?宝飾品とかもずっと持ってても換金できないと価値がないですし。」


肉や草は外で狩れるとしても、塩とか…そうそう都合のいい商人が通りかかるという展開も続かないのではないかと思うのだが。


「食料は弱い村を襲って奪ったり…街には門番がいるな?そいつに袖の下を渡して街中に入ることもある。街中にも結構盗賊はいるらしいが、相当顔を知られていなければボクたちにはわからない。」

「怖いですねー。」

「そうだな。気をつけろよ?」

「はい。」


なんてことを話しながら就寝した。


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