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狩場へ向かう二人
ぐっすりと眠ってしまったようだ。起きると、時計の針は午後の4時を指していた。ベッドに腰かけると、俺はクーニャンと相談した。
「おい、これってゲームなんだよな」
「そうよ」
「RPGか?」
「何その用語。私、分からないんですけど」
「ふむ。でもまあ、剣を持っている辺りからして、魔物と戦うゲームということは間違いなさそうだ」
「一人で納得したっ」
「ああ、悪い」
俺は半笑いになった。
「なあ、レベル上げがしたいんだが」
「それはナイスなアイディアね」
「この先どんな強いモンスターと出くわすか分からん」
「うんうん」
クーニャンが時計から飛び立ち、空中に停止した。羽がぱたぱたと動き、体が上下に小刻みに動いている。
「狩場へ行こう」
「まあ、ついて行ってやるわ」
俺は立ち上がる。背中を触ると剣が担いである。剣をそのままに寝ていたようだ。
「よし、行こう」
「おう」
俺たちは部屋を出て、廊下を歩き階段を下がる。そして宿を出た