表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/3

二話 上の空・・

いろいろ遅いウォルフトでありんす

一言


遅くてすみませんこの通りですぅ


カンベンシテツカ~サイ


ただ言いたかっただけですハイ・・・。

本当にすみませんでした

これかもよろしくです

一応男視点でありんす

よし、今から状況説明だ・・。


町の酒場で二組のリア充どもがイチャコラしてる真っ最中だ・・。

その一組が、あの失敗勇者様である・・。


「はぁ~なぜこうなった・・・」


見ていて、とてもイライラするわけだが事の成り行きは、この三日間。


一番初めに彼女が倒した。

生き物は、スラリーという液状魔物でよくいる雑魚だ。

まあ、数が多いと災害にもなるから、定期的に、駆除対象ではあるけど、単体ならそれほどあぶないものでもない。


だが・・・。


一般の高校生が戦闘して勝てるものでもない。

彼女自身、初めての戦闘だったわけで、生き物を殺すことに対する躊躇や焦り、など恐怖感があったと思う。それゆえ、戦闘中視線を逸らしていた。

たぶん『覚悟』そのものは、まだ、ついてないと思う・・・。

自分の失敗で、無理やり連れてきてしまった訳だから、『覚悟』があるはずもないのも当然か・・。

そのあと、かわいらしいツノと愛くるしい顔立ちの犬型の生き物、「ホーン・ハウンズ」に会ったときは、やばかった。


「可愛いは正義だ」だがこいつは肉食だ・・・。


何にも警戒しずに近寄ろうものなら食い殺される。

見かけに騙されれば、その場で、終わり「ジ・エンド」。

そんなこと、知るはずがない彼女は、当然のように、近寄って行くわけで・・・。


彼女もニヤケて尻尾があったらめちゃくちゃ振っているだろ・・・。

もちろん、ホーン・ハウンズも唸りながらだが尻尾はフリフリだ・・・。

間違いなく「餌」がよってきてるわけだから・・・。


その時、彼女が、近づいていくのに対して俺は出遅れた。

草陰で隠れていた。もう一匹を気づかないように仕留めるのに時間をかけすぎてしまった。

そのせいで彼女に怖い思いをさせることになった。


犬を抱きかかえようと手を伸ばそうとしていた所で、犬が食い殺そうと歯をギラつかせ彼女向かって喉を噛みつこうとした。


その瞬間、胴を真っ二つに切り裂いた。


彼女の喉元まで、歯が届こうとしていたギリギリで止まった・・。


ギラリと光る歯・・。


首筋ギリッ!ギリ!!で、風精霊(ルフト)の「疾風ゲール」が間に合った。

見てるこっちはスローモーションで、冷や冷やモノだった。ハイ。

彼は、精霊のランクでいうなら、下位にあたる精霊だがアシストはうまい。


「なんだよ」

「せっかく助けてやったのに礼の一つもないのかよ」

「ケっ」


口は、悪いが、顔は整ってるほうだと思う・・・。


「んっだよ」

「・・・」

「助かった(棒)」

「なめてんのか!?」


(女の精霊がよかったな・・・)


精霊にお礼を言ってる間に、彼女がその場で意識を失っていた。


意識を失う前に戯言をひたすら連呼していたのを覚えている。


「ありえない」

「ありえない」

「もう・・やだ・・・こんな世界・・・はぅ~」


ってな感じだった・・・。


まあ、近くで聞いたわけではないので定かではないけど・・・。

そろそろ、夕暮れも差し掛かっていたし、だいぶ奥まで来ていたので彼女を隣村まで連れて行こうとしたとき、人影が彼女に近づいていた。

すぐに隠れながら身構えたが、見た目、ちょいかっこいい村人の男だった。

見た目が村人って感じで布服だったという推測だけど・・・。

彼は、すぐに安否確認をすると意識が戻り、楽しげにしゃべりながら隣の村まで行きやがった。


他意はないが・・・。


なんかむかつく・・・。


「ザマ」


風精霊ルフトが笑いながら言ってくる。


(いつか消滅させてやる!!)


宿屋に着いた辺りで町の案内を頼んで別れたみたいだった。


俺は、宿の屋根上で野宿・・・。


「なんで俺、こんなとこで野宿してるんだろ・・・」


分っている。


自分の失敗。


彼女に対する罪滅ぼしだと思いついて行ってる。


「恨んでるだろうな~はぁ~」


たぶん、彼女は、俺を恨んでいる。

わけ分らずな世界に連れてこられて混乱しながら今を生きているんだと思う。だから助けなきゃいけないと俺の責任だと思って今、彼女を守ろうと思う。


例え、恨まれても・・・。


分っていることだがどうしても納得できずつぶやいてしまった。


「会ったら、何言われるか怖い・・・」


本音はこっち・・・。


この世界の朝は、鬼神の太陽と呼ばれ血のように赤い時があり、すぐ薄


紫になって青に近くなるのだが、この赤い時間に魔物が増えるとされている・・。


この町は、周囲を砦のように壁で囲っているので害獣や魔物は、あまり入ってこない。

そして今、酒場で話しているわけだが、フルーツ100パーセントの飲み物を片手に、楽しく雑談している。


一応ここは、酒場である・・・。


周りは朝から酒を渇食らっている。まさに浴びるようにだ・・・。


そんな中で、フルーツジュース片手に楽しそうに話せるものだ。


俺には到底まねできない・・。


あの雰囲気で、楽しくは、無理だ・・。


(まさか酒が入ってるんじゃないだろうな!?)


片隅で、フードを深くかぶり、チマチマとチラチラと見ているので限界・・・。


だいたい村にきて一日よく話すネタがあるものだ・・・。

今日一日で、この町の案内をしてもらっていたみたいだが、そんなに話すことあったかな・・。


まず、村の自治体でも、あり守備隊、ギルド『ハウンズ』と雑貨屋と武


器屋それと門番に話して酒場に来て、日が暮れてきた感じだ・・・。

案内中、俺は、家影などで隠れて跡を追っていたんだが、周りからヒソヒソ声と痛い視線が・・・。


(やめろ!そんな目で俺を見るな・・・)


そんなことを考えていたら、いきなりものすごい音と共に酒場の扉が開いた。


そこには、汗だくの男が血相を変えて一言・・・。


「港の道から魔王軍が・・・」っと言ってこと切れた。


気を失っただけみたいだが、まったく分らない。

酒場の居た連中が、酔いがさめた顔になり、意気揚々とギルドに走る。

もちろん失敗勇者もなくなくついて逝ってるみたいだ。

(憑いて逝くのかよ・・・)

(あれでしょ)

(戦争だよね)

(面倒だよ)

(やめようよ)

(逝きたくないよ)

(変なのに、首突っ込まないでほしいな・・・)

と思いながら、とぼとぼと酒場お後に、ギルドに向かうのであった・・・。

読んでいただきありがとうでありんす

気長に待っていただけるうれしいでありんす

それではまた次回ではではでありんす

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ