第6話、ダークネスと回廊
5人の前に拡がるダークネス、仮面を被った兵士風な固体、双頭に仮面を被った剣と盾の固体の二種類。
「魔法から」
「うーん。好みではないですが、使い魔のチロもいませんし、制約に支配します」
「他は?」
「気弾を撃つ」
「妖精の小手、石化ガスを放つ」
「うーん。スピードイーター」
この交戦に入る、アルシャークラは石化ガスに石化を築き、鶴姫はスピードイーターに固体の速度を食う、アリスは単身対複数に発揮する大暴れに猛攻、麻土香は制約に固体を支配、
信五世は双頭の固体を最優先に勇者の証に絶対防御力すら通すダメージに倒す。
「あまり強くないな」
殲滅した後。
「命令に従いなさい、抵抗しても無駄ですよ」
制約に固体を支配した麻土香、抵抗は激痛、この痛みにのたうち回り、最後に命令に従う。
「君の趣味、敵を支配するとか、罪に焼くとか、償いに焼くとか、君はどうなんだ?」
「言うな言うな、麻土香は魔術師の系統だ、これが普通なんだ」
「しかしだね、罪に焼いて、償いに焼いて、敵を支配して、使い魔を従えて、ゴーレムとか作り、アンデッドする操り、ノーライフに転生するとか、君達魔術師は倫理に欠けないか?」
「似たり寄ったりだって、魔術師に言っても通じないって、麻土香は知能指数160だぞ?」
「あまり必要ではないのですが、案内人はいりますから」
「それはまあ」
案内を強制。
「そうだ等価交換の原則にラスボスの命と奴隷の命を交換しましょう」
発想力がキテる。
「案内がいるから」
「そうですね」
「ちょっと待って、支配した挙げ句に生け贄にすんの?」
「等価交換の原則ですし、無駄がないかなと」
「錬金術師って違うと思う」
「わかりました。奴隷は最後に始末します」
冷酷非情に震えるアリス、鶴姫。
「だがダークネスとやら、調べる必要がある、捕獲して運ぶべきだ」
「アルシャークラ、確かに一理あります」
「ああ。一応は捕虜だ。観察に使える」
「そうですね」
「双頭の固体、あれも支配しよう、サンプルの予備がいるからな」
冷徹な中2女子騎士。
冷酷非情な高1、寒いと震える二人。
「そうですね。予備が考えて、計4は」
「いや、手間暇がかかる、2だ」
「そうしましょう」
「おまえ達は自重しろ」
この冷酷非情な高1は次の交戦に双頭の固体を支配、のたうち回り、暴れる。
氷室歩の子孫特有の対複数用大暴れ、ダメージはクリティカルダメージ専用、回避は神回避専用、宮下信が化物と呼んだ異能。
スピードイーターに固体の速度を食う、自分の速度は上昇。
信五世は勇者の証に絶対防御力すらダメージを通す絶対攻撃力に倒す。
魔術師の系統を極めた才女は奴隷に命令、暴れる固体を押さえる。
「片付いた」
異能の妖精の武具、吸収と必殺技を使える。
「双頭の固体はまだ抵抗か、強情な」
制約の激痛は神すら縛る、この固体は命令を受け入れる。
「案内を」
案内、この先に立つ双頭の固体を大型化したダークネスのラスボス。
「代々の約束」
宮下信、不知火信一世、不知火信二世、不知火信三世、不知火信四世の聖剣エクスカリバーの一撃が刺さる。
「死なんか、鶴姫、スピードイーター」
スピードイーターに食う。
「鈍化した以上は勇者の証だ」
スピードイーターに速度を食う、自分の速度は上昇、高速の勇者の証に絶対攻撃力にダメージ。
「一回は耐えたか」
信五世は勇者の証、ラスボスは耐えた。
「頑丈だ。勇猛の道」
騎士団1個分のチャージに倒す。
「崩壊が始まった」
この固体の二種類を連れて帰る、麻土香の父親が唖然、母親は娘が異形を連れてきたと慌てて信四世に連絡。
魔法管理委員会の信四世と部下達が来る。
「なんだこれは!」
「ダークネスという種らしい」
説明、この不知火信四世は部下達に命令。
「制約に支配するとか、よくまあ」
「麻土香、いいか魔術師の系統はいささか問題がある、あまり問題を起こすな」
「しかし、捕虜は貴重」
「だが、魔術師の系統はただでさえ反対派が多い、テロは避けたい」
この不知火信四世は貴重な捕虜を護送の手配。
「麻土香君、正直な意見だ、でかした」
この親世代は多事争論、この他にノーライフの血も混じる麻土香は天性の魔術師、またノーライフ特有の高い知性、他に不死性を持つ高1。
「信四世、とてもではないが、反対派が勢いを増す」
「だが、お手柄だ。反対派も新種の捕虜とは反対派とは言い難い」
この親世代は多事争論。
「問題はどう生かすか」
冷徹なアルシャークラ、冷酷非情な麻土香、だがお手柄は変わらない。
「麻土香、どう扱う?」
「先ずは耐性を調べないと」
「そうだな」
「すると研究所か、手配しよう」
兵員輸送用の装甲車に乗る5人、二体は檻に入れる、この形にダークネスの調査。
「走行中に部下が銃を撃ってみた、防御壁に阻まれた。一応は部下が攻撃魔法を使ったが、ダメージは入った。どうも物理に一定の抵抗がある」
「なるほど、父さんは魔法犯罪と思う?」
「断言はできん、しかしだ。可能な系統は魔術師の系統、創造、死霊、召喚、合成、きりがない位にある、そもそもがダークネスとは何か、定義すらわからん」
「すると歴史的な魔女戦争、魔法の悪用を試みた初の勢力、魔女」
「断言はできん」
「すると魔術師の系統の堕天、悪と闇の魔法思想、利己的な悪用を大前提に私欲を尽くし、犠牲者から犠牲者に移る悪霊」
「悪魔戦争は意思の確認、天使も意思の確認、この戦争になる」
「残るはシャーマン」
「あれが精霊と?」
「もしかしたら」
研究所に二体を運ぶ、所長が調べる。
「もしかしたら精霊かもしれん」
「あれが精霊?」
「断言はできん」
調査中、この5人は詳細は聞けないも、断片的に把握、信四世の部下が車で送る。
「信五世、無茶をしましたね、あれはずいぶんと違うも、魔神ではないかと」
「魔神、そうか魔女達の尖兵か」
「あれが魔神ですか?」
「断言はできませんが」
「魔神、精霊、死霊、召喚、合成、創造、まるで魔法の進化みたいです」
「魔法進化委員会とは?」
「恐らく、世界中の魔法を集めても、禁断を開いた魔法進化委員会絡みかな」
魔法進化委員会の犯行の確率、魔神、精霊、様々にある系統の形。
「魔法進化委員会は何を考えるやら」
帰宅、舞姫は二人の帰宅を待っていた。
「煌が呼んでる、来なさい」
この煌は氷使い。
「信四世から聞いたダークネスという新種、空間魔法の一つ、どうもいかん、後手じゃ」
「煌先生、あれは魔法進化委員会の尖兵では?」
「恐らく、世界中から集めても一つしかない」
帰宅後に食卓、兄は難しい顔で連絡をとる、妹はスピードが手に入ったと気楽に食卓。
信五世の転生前も知るシャーマンの長の末裔の文月、世界中の火の精霊を従えるイフリートの契約者。
「文月、明日に話がある」
『魔法進化委員会絡みかな?』
「そうなるな」
『ふーん。こっちのイフリートは反応なかったけど、どうも新種がでたみたいだね』
「察しが早いな」
『なるほど、父さんに連絡してくる、明日ね』
切る。
「イフリートは反応なかったらしい」
「お兄様、食事が冷めます」
「わかってる、父さんは残業中か」
LINEに連絡、信四世からLINE。
「新種の捕虜、魔法管理委員会の全員が非常召集されたらしい」
「非常召集?」
「ああ。開祖の血族の権限で、二十四時間年中無休に魔法管理委員会を呼べる」
「なんて強権な」
「だが、物理障壁は厄介だ。魔法戦力しか通じない」
「どうも物理障壁とか効きませんし」
「勇者の証あるからだ。父さんの部下の身になれ」
「ごめんなさいお兄様、そうですね。お父様の部下、長い戦いになります」
「ああ。気長に待つしかない」
食卓と残業中の信四世の分は妻がラップ。
「あの人も、厄介な立場ね。慈善家は人質に弱い」
「敵は人質を取らない、そうのじゃない、もっと巨大な組織だよ」
「余計に厄介じゃない、芸能人のネタじゃないし」
「魔法管理委員会は試練だね」
「そうなるの」
「異能者集団の試練だ。鶴姫」
「そうなりますね」
食卓と信五世はシャワー、直ぐにでて、部屋に宿題と予習、復習等。
睡眠は8時間、午後十時から午前七時、また朝方はストレッチ、ラジオ体操、煌の指導。
「アルシャークラ、麻土香に捕虜を意見をしたそうだな。しかも手間暇かは4では2、どうして判断した?」
「先ず脱出は優先したい、全員の生還は最優先にしたい、捕虜は予備をとる形に2、手間暇から4は外し、行軍の邪魔にならない範囲に扱う、よって軍事的に価値は捕虜の2、だが4は多い、行軍は陸軍と同じ徒歩、ざっと歩けて2kmが席に山、捕虜の2なら行軍はのびて更に進める、約3kmはいける、4は2kmしかいない」
「なるほど、最適解であるの」
「アルシャークラ、騎士団の絆、勇猛の道、育成の約束、妖精の武具、囁く者、14歳の約束、また血筋の転生の約束、普通に異能を多い、通常の3を超過した信五世に近い、どの生まれじゃ?」
「黙秘」
「まあいい、時は満ちるしの、信五世が拾った家出娘が異能者の次席とはの、しかも騎士団の絆、勇猛の道、育成の約束、どんな血筋じゃ、疑問しかないの」
「煌先生、それくらいに」
「そうじゃの、65歳の高齢者に現場はきついしの」
「煌先生の場合、白兵か、反攻か、起死回生か、手はあまり多くありませんが、強力ではあります」
「そうじゃの、天使アトミエルの祝福の兄妹、反射を持つので、即死が即死になる矛盾ではないが、天使なりのユーモアか?」
「意外に冗談が好きな天使かもしれません」
「わしは困るの、即死反射とは漫才師のコントかと思ったの」
「意外にそうかもしれません」
「お兄様、真面目に言ってます?」
「意外にそうなのかなと、即死反射に即死ってドリフのコントだし」
「お兄様、真面目にしてください」
「しかし、即死反射に即死とはギャグとしか思えない」
「ボケか、突っ込みか?」
「天然ボケじゃないか」
宮下信の末裔は天使アトミエルの祝福があり、世界中の即死が通じない、また信四世の異能は信五世に継承された。
信五世の異能は天使アトミエルの祝福、勇者の証、代々の約束、神殺し、英雄の証、代々の誓い、戦士の誓い、君主の誓い、想いの召喚、想い人の絆の十の異能。
妹の鶴姫はスピードイーター、天使アトミエルの祝福、勇者の証。
アルシャークラは騎士団の絆、勇猛の道、育成の約束、転生の約束、14歳の約束、妖精の武具、囁く者の七の異能。
麻土香は燃え尽きる罪、本人は燃え尽きる火と呼んでいるノーライフの異能、等価交換の原則、償い火。
アリスは大暴れ、ターゲット、聖者の行進。
煌は氷剣、氷結、燃え朽ちる城の旗、この血筋固有の異能。
山田太郎の異能殺し、魔剣召喚、魂の連続性。
麻土香はノーライフの血が混じる混血児、また麻土香は信五世と保育園から一緒、幼稚園から一緒の文月と少し差がある。
小1から一緒の芸能科のアリス、国内向けのグラビアモデル、CMのゲストも多く売れっ子、また殺人鬼氷室歩の末裔は化物と呼ばれ、神奈川県一帯を占める足立組に恐れられてる。
アリスは一度キレたら手がつけられない大暴れをする、子供の時代に信五世が一騎打ちに倒し、以来はアリスより強いからと婚約者扱い。
小1の麻土香は信五世に求婚、無理と断る毎回。
アルシャークラは中2女子騎士も、身長170㎝の長身、サイズも豊かな女子も、本人は口にしない様々な秘密がある。
アルシャークラの育成の約束に信五世、アリス、麻土香、鶴姫を育成、一流に成長。
アルシャークラの育成の約束は信四世の部下達を育成、一流に成長させた。
異能の育成の約束、兵士、槍兵、戦士、騎士、弓兵、騎兵、弓騎兵、剣士、傭兵、格闘家の育成の約束を果たす。
武術は一流、煌は辞退し、舞姫は趣味に育成の約束を受けた。
厳密な組織ではないも、異能者集団は魔法管理委員会直轄大学付属小中高「魔法学園」に所属、魔法進化委員会が付け狙う中、魔法管理委員会直轄の特殊異能者集団となった。
煌は武術の達人、剣の達人、主に異能者集団の教官と教育、また助言者でもある。
朝方の食卓、母親の舞姫は多忙も、朝食と夕食は作る。
登校途中、文月と合流。
「昨日、父さんが残業中にダークネスの二体に精霊をテスト、一応はダメージを受けた、だがダークネスの二体は急速に再生、シャーマンの魔法では倒す事は難しい、そっちは?」
「父さんは残業、朝方に車ででたし、ニュース速報にもでなかった。スマホの検索も0、魔法管理委員会が完全に抑えてるみたいだ。煌先生は起きてないしな」
「ダークネスは攻撃は効いた。勝機はある、試すのは力じゃない、知恵だ」
「アルシャークラは知恵か」
「スピードが入るから自分は嬉しいですが、他の様方には難しいでしょう。勇者の証もありませんし、十分な対策がいるでしょうね」
「力じゃない、愛と勇気と友情と知恵だ」
「そうですね」
「因みに子供向けアニメと同じ主張だが?」
「何を言ってるのですかお兄様、愛と勇気と友情と知恵が勝つのです」
「勝つのは割りとそうかもね」
また魔法学園校門に待っている麻土香、アリスの二人。
「小1から求婚しているのに、どうしても女を増やす、浮気者」
「恋愛小説?」
「一度は言ってみたかったので」
「麻土香は本に左右されるな」
「そうです。もう9年目ですし、結婚してください」
「早婚とか無理」
「撃沈した。僕の婚約指輪を」
「無理だ」
二人の撃沈。
「先ずは彼女から、最後に婚約指輪、でゴールインの結婚です」
2人は理解した。
「鶴姫、段階的に移していく、確かに」
「一応は魔法進化委員会絡みの事件中なんだが」
文月の言葉は4人に届かない。
朝方の時間に会話と校舎内で別れた。
魔法科高1一組の信五世、麻土香、文月。
魔法学園の学科は9、芸能科高1のアリス、魔法科中3の鶴姫、普通科中2のアルシャークラ。