第4話、末裔
異世界に渡った後、一人の貴族令嬢に出会う。
「なるほど、末裔か?」
「秘密をご存知で?」
「魔女からいけと言われた。俺は不知火信五世、不知火信四世、春日井舞姫の息子だ」
「なるほど、異世界の名前ですね」
「両親の仲を直したい」
「なるほど、親思いの子ですか、うーん」
この待つ、貴族令嬢は居眠り。
「お嬢様は居眠りが多く、異世界人の方には奇妙かもしれませんが、医師もわからないそうです」
魔法を唱える、全快を使用。
「うーん。居眠りが」
「それで?」
「そうですね。宝玉を使います」
願い事を叶える宝玉を使う。
「両親の仲を直したいとは直りました」
「ありがとう」
「うーん。巻き込む訳ではないのですが、この世界の秘密結社が定める終末の時、この破壊を願いたい」
「わかった」
この旅となる、貴族の城の部屋に泊まり、翌朝に食卓。
「一人で住んでるのか?」
「メイドのセレナがいます」
「両親を復活させるか?」
「復活ですか?」
「そう」
この貴族令嬢の両親の復活、この後にメイドのセレナより聞かされた事。
「お嬢様は世界の古い血筋、願い事を叶える宝玉を使える唯一無二の存在です」
「そうか」
「両親の復活、お嬢様の宝玉を使用したし、最後の宝玉を失いました」
「なるほど、なら」
宝石の10個に宝玉を回復、異世界の一家は愉快そうに見ていた。
「アバレード侯爵家次期当主になります御統・アバレード・デュラです。父親の御劔・アバレード・デュラ、母親の歌姫・アバレード・デュラ、両親は従兄妹同士で」
「メイドのセレナ・マゼラ・ユカです」
「不知火信四世、春日井舞姫の息子の不知火信五世」
「少年、宝玉は回復した。私達も生きてる、文句はない、ただ娘は少年を気に入ったみたいだ」
「貴族には奇妙な伝統があったりしますが、文句はないのです、ただ娘から少年を引き剥がすと、娘が宝玉を使いかねない」
「なるほど、ではしばらくはいよう」
「良かった。学校に登校だな」
この貴族の城は広く、このメイドのセレナが車で送る。
学校の校門、不知火信五世は知らないも、御劔が強引に登校させ、権力乱用した為に事情を聞きたい関係者が集まる。
御統が説明、両親の復活はごり押しに強行突破、信五世はよく知らないも、現在のアバレード侯爵家は権勢を持っているらしく、ごり押しに強行突破を重ねる。
「御統・アバレード・デュラ、いいかい、宝玉を使ったならいいな」
「両親は誤診だったです」
この強行突破、身なりのいい男女が通う学校、この制服と宝石の10個は身に付けてる。
この宝石はある、二人は生きてる、この理由がさっぱりわからない周り。
「御統・アバレード・デュラ、どういう魔法かしら?」
「誤診だったです」
「よしんば誤診でも、いきなり先代夫婦が生きてますはいそうですかといきません!」
「両親は誤診だったです」
強行突破を重ねる御統、この隣の不知火信五世は黙ったまま。
担任に強行突破する御統、このクラスの友人に強行突破する御統。
「今日から通う事になりました不知火信五世です。東洋から親戚です」
「御統・アバレード・デュラ、次は東洋の親戚?」
「はい。古い血筋です。父親が不知火信四世、母親が春日井舞姫、両親は東洋の親戚です」
また強行突破する御統。
昼休み。
「御統、ご両親がご健在で良かったですね」
「彼女はアバレード侯爵家の親戚のアバレード伯爵家次期当主時雨・アバレード・デュラ」
「よろしく不知火信五世だ」
「ええ、御統が強行突破するので言いませんが、ご両親はどのような仕事を?」
「母親はモデル、父親は魔法管理委員会の重役だ」
「魔法管理委員会?」
「世界中の魔法人口を管理する系統の長達の魔法管理委員会だ。主に悪用を防いでる」
「なるほど、なら魔法は使えますか?」
唱える、発動の気弾を窓の外に放つ。
「なるほど、魔法、御統の宝玉といい、不知火の魔法といい、普通は」
強行突破された時雨。
学食はバイキング形式、不知火信五世はバランスよく食べる。
「なるほど、バランス重視ですか」
「ああ。母親がうるさくてな。父親は肉を食わしてくれるも、太ると母親が猛反対してな」
「なるほど、モデルでしたね」
「ああ。父親は魔法管理委員会のプリーストマジック、神聖魔法の開祖の血筋なんだ」
「なるほど、開祖の血筋」
「ああ。また君主という魔法騎士の科の開祖、ヴァルキリーという魔法騎士の科の開祖、始まりの魔法使いと呼ばれてるな」
「魔法騎士、君主、ヴァルキリー、始まりの魔法使い、なるほど」
「父方の開祖が宮下信、世界初のプリーストマジック、神聖魔法の使い手、この弟子達が魔法人口の最多を誇る、主に美容、健康、金運、仕事運が上がる」
「なるほど」
「父方の開祖が宮下信なのだが、妻は不知火楓、宝玉魔法の不知火一族の職業モデル、不知火信、不知火信二世、不知火信三世、不知火信四世とモデルと婚姻し」
「なるほど、道理でやたらと美形な訳ですか」
「代々がモデルと婚姻した結果だ」
この為に不知火信五世の様々がわかるも、どうもアバレード侯爵家と似たり寄ったりとわかった。
「父と母はあれですが、時雨、不知火信五世と仲良くしてください」
「いいのですが、不知火一族という東洋の親戚とはわかりました」
「ありがとう」
「お話は変わりますが、不知火信五世の父の不知火信四世の収入はどれくらいです」
「一年間に十世帯を養える位、他は貧しい人々に分けてる」
「なるほど、慈善家ですか」
「父方の代々はそんな感じの慈善家、で母親は普通のモデル、夫の慈善家は問題はないと言っているし、どうも大変ではないらしい」
「なるほど、肝心な事ですが、宗教は?」
「キリスト教カトリックの信者だな」
「なるほど、信仰心はある」
「質問になるが、この学校は小学生、中学生、高校生といるが?」
「小中高一貫校です」
「あるだな12学年の学校って」
「他に質問はありますか?」
「そうだな。軍の主力兵器はなんだ?」
「軍の主力兵器ですか、確か歩兵はアサルトライフル、騎兵はバイク、戦車に戦闘機とかです」
「普通だな。魔法戦力はないのか」
「ないですね」
「ふむ、人型兵器とかないか?」
「ないですね。人型兵器ってなんに使うのです?」
「普通だな。やはり人型兵器はないのか」
この学校に転入生は希、12学年があるも、転校生すら希。
「魔法戦力のない国があるんだな。父親が聞いたらびっくりするだろうな」
「不知火君、基本的に星が丸いと思う?」
「普通に丸いと思う」
「常識的ですね」
「一応は一文無しだしな」
「一文無し?」
「ああ。父親と母親が不仲になったから、直す為に家でした」
「家出ですか、なるほど、東洋から西洋まで無一文に旅行ですか?」
「ああ。なんとかなる」
「病気になりますよ?」
「風邪一つもない、健康優良児だ」
「なるほど」
「自宅にはいつでも帰れる」
「なるほど、強気ですね」
この他に御統の友人は時雨位、この他の生徒達は遠巻きに眺める。