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九龍懐古  作者: カロン
悠々閑々
376/492

小噺 10


‘喜’を並べた‘囍’は祝いの文字。双喜やダブルハピネスとも呼ばれ、喜びが重なった時や特別な喜びを表す時に使用される。

中華圏や朝鮮半島では‘双喜紋’として意匠化されたデザインが主流。下部が簡略化された字体だったり左右が連結したりしていることが多い。




日式


日本(ふう)の意。香港中心部では数歩進む(ごと)にこの表記の店にブチ当たる。宣伝文句は食べ物のみならず、髪型や服装、娯楽施設などなんにでもくっつけられている。

日本の技術や品質に基づいてブランディングされた場合もある一方(いっぽう)、あくまで日本‘風’であり本場よりは一段(いちだん)格が落ちると認識される場合も。




靚女


靚仔はハンサム、靚女は美人、という意味。単に‘お兄さん’‘お姉さん’という呼びかけにも使われ、年齢や容姿には特段関係がない。

街のマーケットでは店主が女性へ‘靚女!’と声をかける姿が見受けられるが、お客さんに向けて「別嬪さん」と言ったりするのと同じような感覚。靚仔はスラングでは炊き立ての真っ白なご飯も指す。

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