プロローグ
目が覚めた、なんだか随分眠っていたようなきがする。
まだ眠いけど、起きちゃったもんはしょうがないなぁ……。
仕方がないので、私は目を開けることにした。
そして、目を開けるといつものてんじょ――
「……知らない天井だ……ふふ、なんつって――ぇえええええええええええ!!」
どこだよおおおおおお! マジで知らない天井だよおおおおおおお!!!!
つーか私だれええええ!! 覚えてないんですけどおおおおおおおお!!
いや、おかしいって! なにがどうしてこうなったの!?
私はいつから寝ていたの!? この安っぽいベッドはなに!? この汚い部屋はなに!?
掃除はしてるの!? 埃っぽいんですけど!? あ――もう……こんなに散らかしてぇ……!
――ってえ!? なんでわたしが掃除はじめとんじゃあ!!
お……おちつけ。落ち着くんだ私……。まずは深呼吸だ……。
「ス~……ボホッ……ゴホッ! (イラッ)……だぁから埃っぽいっつってんだろぉおお!?」
なんだ……なんなんだこの部屋は……。
ただ、居るだけでイラッとするんだけど……。
――トコトコトコトコ……バンッ!
「起きてるッ! 良かったですっ!」
誰だねこの少女は……。部屋の外から足音が聞こえたと思ったら、急に扉を開けて入ってきたよ。
黒い髪に真っ赤な瞳だ……ちょっと可愛いな。少し大きめの黒いローブもいい感じ。
あ~。そっか、この子が私を保護してくれてたのかな? とりあえず話を聞いてみようかな。
「あー、えっと。あなたが私を保護してくれてたの? 記憶が無いみたいで……状況がよくわからないんだよね」
「ハイですっ! 外に落ちてたので拾ってきました!」
…………なんて? 落ちてたって……? 誰が……? 私が……!?
「ど――どういうこと!? 落ちてたって!?」
「多分ボクが召喚したです! 友達が欲しかったです!」
そっか……友達が欲しかったんだ。だったらしょうがな――
「――ってえ!? なんだってえええええ!? 召喚ってなに!?」
その女の子は胸の前で手を組んで神妙な顔になった。
「つよく――つよく、お願いしたです……ずっと一人で、寂しかったです……」
うわぁ~。怒りづらいぃ~……!! 少女の無垢な願いだったかぁ……。
はぁ……。まぁ、いいや。どうせ記憶もないし。なんか、この子ほっとけないし……。
「ふぅ……。まぁ、召喚の事はいいよ……。まずはあなたの名前を教えて?」
「ボクはモルンです! お姉さんはなんていうんです?」
「だから記憶が無いって言ってるでしょ~ッ!」
召喚の事はいまさら言っても仕方ないけど。
何もお仕置きをしないのもシャクだからほっぺを摘んで左右に引っ張ってやろう。
「――うぐぅ。ごえんやひゃいえふ~」
次回更新は未定です。