表の仕事
20××年、東京:某所
最近寒い日が続く。
世間一般の人々は、暖かい室内で快適な生活を送っているだろう。
だが、一部の人間。特に、俺と師匠のような仕事をしているとそうもいかない。
俺たちは、『表向きは』探偵だ。
今は、その表向きの仕事の最中だ。
探偵という仕事は、部屋でぬくぬくしていては成り立たない。
キチンと、自分の足で動き、自分の目を使い、ありのまま見たことを依頼人に話す義務がある。
詰まる所、今俺たちがしている仕事内容は、
浮気調査だ。と、ぼーっとしているとスマホが鳴った。師匠だ。
「鬼郎!ターゲットAがラブホ街に入っていったぞ!追え!!」
「らじゃ〜ししょー。」
「何だよ、その締まりの無い返事は。」
「師匠は、ずっとカフェの中でぬくぬくしていたけど、俺はずっと外で張り込みだぜ!?
少しは労われ!ねぎらえ!」
「そんなけ喋る元気あれば十分だ。行け」
「おい!聞いて「構わん、行け」人の話を聞け!!!」
D○O様みたいなこと言いやがって、いつか訴えてやる。
「やれるもんなら、やってみな!!」
「なんで心の声聞こえてんだ!!」
「何でもいいから、はよ行け」
「ハイハイ!ちくしょー!!覚えてやがれ!」
俺はひとまず師匠との不毛な会話を終え、一人ラブホ街に足を踏み入れるのだった。
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