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異世界に着いたのですけど。2


 あーあ……やっと念願の異世界らしき所に来れたというのに早々に頭を殴られお亡くなりになってしまうとは…短い人生だったこと。


 ここでこの身体とおさらばするなら、もう少し外に出ておけば良かったかな。出たところで太陽光にやられてもやし干煎餅の完成となっていただろうが。


 あぁ、気が遠くなる。行く先は天国か煉獄かそれとも地獄か。どれも嫌だなぁ……出来れば自室がいいや。


 そして目覚めた先は


「あ、起きた。ちょっと強く殴りすぎたかな?」


 猫耳がいる天国だった。


「え、えーと、」


 久しぶりに声を出したので挙動不審になってしまう。


 いきなり大きいハンマーで殴られて気絶して気が付けば猫耳美少女が目の前にってどんなゲームなのだろうね。


「ようこそ。私の家に。」


「あ、はい。」


「早速だけどあなたがどこから来たとか教えてくれない?」


 とりあえず自分の住んでいた県と市を言ってみる。しかし薄々気付いていたが通じることもなく、


「どこだろう?聞いた事無い地名だなぁ。」

 と言われてしまった。


 今度はこちら側から質問してみる。


「なぜ日本語が喋れるんだ?」


 すると猫耳は


「あなたを叩いた時に情報を吸い込んだの。」


 とよく分からない答えが返ってきた。


 やはりここは普通の世界じゃない。だってこんな猫耳美少女と会話していても、目覚ましは鳴らないし警察も来ないもの。


 現実だったら俺なんて即座に御用だよ。

 仕方ない。ここは素直に


「自分は異世界から来ました元の世界に帰りたいです嘘です猫耳美少女さん結婚してください」とでも言ってみるか。


 どう考えても信じてもらえないか殴られてまたまた意識が飛びますね。はい。


「はい喜んで♪」



 えっ?



「私に結婚してほしいなんて言ってくれるなんて嬉しいですね〜これからよろしくお願いします!!」


 告白成功した……だと……?というか今の口に出てたの?勢いと冗談だけでプロポーズしたので恥ずかしい事になってしまった……


「いいの?」


「もちろんですよ!」


 とりあえず何かの間違いかもしれないのでもう一度聞こう。


「本当に俺でいいの?」


「はい♪」


「初対面ですが?」


「何か問題でも?」


 あ、ダメだこの人本気だ。さっきからこの人の回りに花畑が見える。あと音符。


−記憶整理中−


 はい、黒崎時雨、十六歳学生兼引き籠り。本日猫耳美少女とめでたく結婚しました。


 ただ今ノリで告白した結果が急展開過ぎて少し頭が痛いです。これって何て言う結婚なんだろう?やっちゃった結婚?


 その前に猫耳さんよ、こういうのは親御さんの同意が無いと駄目なのじゃないですかね?


「そうなのですか?私はもう十分な歳ですしあなたも16ですから大丈夫ですよ?」

 嘘だろ? あぁそうか。俺と猫耳では年齢の計算方法が違うのか。


 というか今さらっと俺の心読んだよね?エスパーか何か?もしくはその猫耳は他人の心の声が聞こえるとか?


「年齢の計算方法?よくわかりませんが年齢の考え方はあなたと同じですよ?」


「じゃあ年齢は?」


「15歳です」


 どう考えても犯罪ですね。少なくとも日本の法律なら。日本なら法によって裁かれる前に知り合いとかに裁かれる気がする。


 要は裏山死刑。まさかこの罪で裁かれる対象に自分がなるとは思わなかった。


「結婚♪結婚♪私が結婚♪」


 初対面の猫耳美少女に冗談でプロポーズしてOKされて結婚。今日から俺の嫁。しかもその嫁は15歳。

 これを人生イージーモードと言わず何て言えと?俺そんなに善行積んでたっけ?引きこもりだぞ?


 ハテナしか出てこない。


「はやく結婚式しないといけないですね♪」


 どうしてこの猫耳はここまではしゃいでいるのか。もしかして俺ってこの世界では美男子?そんな訳無いよな。


 こうして俺は猫耳美少女と結婚して元の世界に帰ることを早々と諦めるのであった。


 いや、諦めてないけどね。


章の分け方に悩み中

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