いきなり主人公補正が強いんですけど。3
ブックマーク登録が4件……嬉しすぎて泣きそうです……
ということで初投稿です。
ではどうぞ。
〜翌朝〜
鋼鉄の樹竜神シグレこと、俺、黒崎 時雨は後悔していた。
「どうして俺は嫁が横で寝ているのに、手を出さなかったんだ……」
実際は何度かチャレンジはした。しかし、ここですぐに手を出すのは少し気が引けた。単にDTだから勇気がなかっただけではないか、と言われたらそれで終いなのだが。
そんなことを考えながら、俺は昨晩ユーリに教えてもらった情報魔法を作ってみることにした。
ユーリの話をまとめると、パソコンのような画面で相手のステータスを見ることができるらしい。
〜数分後〜
「おいおい、こんな簡単にできていいのか……」
結果から言うと大成功だった。ついでに試しにメガネに魔法を付加できないか試し、それをたった今即興で作った鑑定魔法で鑑定してみると、
名前:能詠のメガネ
効果:魔力を流すと対象のステータス表示
(表示される情報の深度は術者の魔力に依存)
と出た。マジックアイテムまで作れるとは……やはり俺、チート主人公だ。
仮に俺が主人公のラノベがあったらどんなタイトルだろう。
『チート能力だがラノベの知識が邪魔して上手く行かない件について。』とかかな。
そう妄想しながら、能詠のメガネを装着し、試しに鏡に映っている自分を見る。
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名前:黒崎 時雨(Lv.64)
称号:鋼鉄の樹竜神と化したもやし
種族:人間(人外)
職業:なし
性別:男
年齢:16
HP:31/32
MP:2,147,481,347/2,147,483,648
攻撃:1,024
防御:131,072
能力:『白紙』
魔法:火:Lv.1
氷:Lv.64
雷:Lv.1
地:Lv.1
光:Lv.1
闇:Lv.1
知:Lv.16
スキル:主人公補正
樹竜の加護
鋼鉄魔神の加護
非断の決意(呪)
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うん。色々とおかしい。
まず、なぜ数値のステータスが全て2のn乗なの?俺がゲーマーだから?
次に、魔力に対して体力が低くない?
32って……
まぁ主人公補正は薄々気づいていたとして、この非断の決意って何?呪いマーク付いてるじゃん。
これはユーリも確認せざるをえないな。もしかしたら体力はこれが普通かもしれないし。
台所に向かうとユーリは朝食の支度をしていた。匂いからすると、今日もスライムスープらしい。
「さて、ユーリの能力は……」
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名前:ユーリ・アリエット(Lv.32)
称号:ケモ耳吸血鬼
種族:バンパイア
職業:なし
性別:女
年齢:15
HP:2,048/2,048
MP:1,048,576/1,048,576
攻撃:8,192
防御:16,384
能力:『白紙』
魔法:火:使用不可
氷:Lv.32
雷:Lv.4
地:Lv.16
光:Lv.1
闇:Lv.1
知:Lv.16
スキル:樹竜神の加護
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うわ……俺の体力低すぎ……?ユーリの64分の1って……
あと、樹竜神の加護って……明らかに俺のせいじゃん。何かやばいスキルじゃないことを祈る。
「……なぁユーリ、このメガネかけて自分と俺の能力を見てくれないか?」
「あっ、いいですよ。その代わり、お鍋を見ておいてください」
そう言われ、鍋の様子を見ている。そういえば、このスライム、味にスライムが食べたものが依存しているらしい。
「もしかして牛肉とかを食べさせたら肉味になるのか……?」
名付けてピンクスライム。そのネーミングはシャレになっていないから止めよう。
そんなことを考えていると、
「ふぁっ!?」
背後からユーリの驚く声がする。やっぱり何かおかしいんじゃないか。
「し、シグレさん、何か私の能力がかなり強くなっているんですけど……これって多分、この樹竜神の加護っていうスキルだと思うんですけど……特に魔力が常人の5千倍くらいになっているのは、明らかにシグレさんの影響じゃ……」
「……ごめんなさい」
「いや、シグレさんが謝る必要はないんですが、そもそも自分の加護を持っているシグレさんにかなり驚きました」
「俺だって驚いているさ」
「あ、あとこれ、シグレさんに返します」
そうしてメガネを受け取る。もう一度自分の能力を見ようとすると、
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−新称号『はた迷惑』を獲得しました。−
−その他称号64件を獲得しました。−
−新スキル『エンチャント』を獲得しました。−
−その他スキル16件を獲得しました。−
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スキルはともかく、称号なんて何に使うんだよ。
そう考えると、
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Tips:称号は相手の位や素性を知るために必要です。軽度の情報魔法は基本魔法であり、誰もが使えます。
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と目の前にウィンドウが出てきた。これ本当に便利だな。
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いや、それほどでもありませんよ
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この情報魔法……便利だけど気持ち悪い。
「どうして俺の魔法はこうも変なんだ……」
「きっとシグレさんの影響だと思いますよ?」
「それは褒めてるの!?」
次話投稿予定日→7/31
感想、大歓迎です。辛辣でも良いので、文がおかしいところ、改善点、矛盾点、誤字脱字などなど、書いてくださったら嬉しいです。