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私、私…。
「宮田くん、好きです。」
ああ、なぜ私は急にこんなことを言ってしまったのだろう。
ほら、彼は目をぱちぱちさせている。
私が女の子が好きだという噂は聞いているはずだから。
あの時だってそうだ。
始めて好きになった女の子にどきどきしながら接しているうちに、思いを抑えきれなくなって。
ぽろりといってしまったのだ。
その子はほかに好きな子がいて、断られて、立ち直れなくなった。
その時以来私はときめかなくなったんだ。
そして今、同じ過ちを繰り返した。
もう嫌だ、こんな自分…。
「ごめんなさい。ボク、恋人がいるんです。」
「…うん、知ってる。」
涙が出そうになるのを必死でこらえた。
「でも、ありがとう。」
彼が立ち去ったあとも私はひとりそこで棒立ち。
ああ、悲しい。
とても悲しい。
