僕と妹のゲーム奮闘記
VRMMO。仮想現実大規模大人数オンライン。その技術が一般向けのゲームになってから久しい。すげー技術なんだぞー。脳波をあーして、夢を科学的にこーして、それをさらにどーにかして、オンラインに送って、すべての夢をリンクさせるんだ。ってそんなのはいいとして。僕自信もよくわかってないし。
「どうしたの、おにーちゃん?」
「ん、ごめん。ちょっと感動してね」
ゲームをプレイできる興奮で考え事が長くなったことを妹に謝り、僕は目の前の光景をもう一度眺める。僕達がいるのは小高い山の中腹辺りで、木々の切れ間から見えるのは草原。その先にあるのは円形に壁が広がり、その中心には荘厳な城。その周囲には浮島が遊廻している。まさにファンタジーな光景だ。
海の女神を最高神とし、大地の神、空の女神が連なる【世界】の名を冠するこのゲーム。様々な種族が様々な国を形成し暮らしている。絶対数の多い人族の国、オルダレート王国。獣人のクレセント獣帝国。ドワーフやエルフなど、種族的に少ない人種の暮らすレンドラント連邦国。魔族に連なるもの達のヴェルノート共和国の四強国から始まり、他にも少なくない小さな国々や部族集落が存在していている。
とまぁ、僕の拙い語彙じゃうまく説明できないんだけれど。この目の前に広がるファンタジーな光景はヴァーチャルリアリティーだとは思えない。
「確かにすごいよね。VRMMOどころか、ゲームをするのも初めてだけど、おにーちゃんがハマるのもわかるなぁ」
少なからず妹も感動を覚えてくれているらしく、表情を見ると目が潤んでいるようだった。エフェクト細かいな。
「さて、せっかくのゲーム世界なわけだしさ。さあ、楽しもう」
「うん、おにーちゃん!」
★
この日、仮想空間【世界】に二人の龍人が生まれた。彼らは後に様々な人と交流し、支え支えられ、双龍と呼ばれる上級プレイヤーになるのだが、それはまた別のお話。
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「うふふ、仲の良い兄妹ですネ」
「まるでアタシ達のようてすね、海お姉様、陸お兄様!」
「……そうだな、空」
「ワタクシ達の子供達が暮らすこの【世界】で、あの方達はどのように過ごしてくれるのでしょうネ」
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この世界がネットワークで生まれた自我、【海】と彼女が【深海層】と呼ぶ場所から引き上げ形作った【陸】と【空】の姉兄妹が作り出したものだと知るのは、このゲームサービスの運営の中でも最高責任者の三人だけだ。
彼女達はネットワークの深層にて独自のプログラムを作成し、一つの世界を作り上げた。夢で繋がる【世界】は寂しがりな彼女の夢そのものだった。
明けましておめでとうございます夜宵です。今年もよろしくお願いします。
あまりにもまとまりがなさすぎて泣きそうです。
いつぞやの海さんが進化していった結果、弟と妹を引き連れて作っちゃったのがVRMMO【世界】です。
ええ、ただ、それだけが書きたかった。タイトル殺しもいいところです。




