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Vol.15 追跡‐4

「一応俺は賛成だけど……。2人はどう思ってんの?」

 僕は滝谷と長田に訊ねた。

「俺は賛成だよ」

「私も」

「よしっ。じゃぁ外に出てみっか」

 高野達の反応は無かった。僕は傷付いた。

 とりあえず僕達は昇降口を出た。9時36分。外は相変わらず暑い。僕達は体育館へと向かった。

「これって外に出なくても善かったんじゃない?」

 長田の言った通り,体育館へは昇降口を出なくても校舎からの渡り廊下で行く事ができる。僕は無駄足をしたなと思った。

 僕達は靴を脱いで体育館へ入った。中には誰もいない。

「ステージの方も行ってみようよ」

「あぁ」

 滝谷が言った。僕達はステージに上がってみる。しかしそこにも人はいなかった。その後館内のあちこちを捜し回ってみたものの,結局人を見つけ出す事はできなかった。

「次行く?」

 長田が言った。

「うん。でも他に行くとこある?」

「あるよ。隣の武道館とか」

 「武道館」

とは,羽生南高にある剣道場と柔道場とがセットになった小さな建物である。

「よしっ,じゃぁ武道館に行ってみよう」

 僕達は武道館へと向かった。

 武道館1階。中には畳が一面張り巡らされている。僕は1つ深呼吸をした。

「根岸君……,何だろこれ……?」

 僕は声のする方へ振り向いた。柔道場の隅で高野が震えながら何かを指差している。

「どうしたの?高野君」

「何か……,光ってない?」

「えぇっ?!まさか?」

 しかし高野の様子は尋常ではない。僕は高野の指差す先に目を向けた。

「な゛っ……。こんなのってありかよ……」

 僕は驚愕した。何とそこには光り輝く球のようなものが。

「……これ,あいつが引っこ抜いてた奴だよ……」

 長田が言った

「え゛ぇっ?!マジかよ……」

「って事は,これ……」

 滝谷が信じられないという顔をしながら言った。言葉が詰まって出て来ない。

「そう。これが魂」

 僕は信じられなかった。こんな非科学的なものが実際に存在するなんて……。

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