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黄金に輝く瞳  作者: 茜雫桂香


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穏やかな海、晴れた空のような青


イエネオス家にきて半年が過ぎたころ


体は回復しており、キートや他の使用人が僕の相手を良くしてくれた。


この世界は獣人と人間が共存している世界。


ライオン族が王の リオンダ王国


イエネオス家は公爵で代々純潔な狼を生み、国の戦力となり戦ってきた。

マブロはイエネオス家の長男であり主にアストランティア州を統制している。


長閑で自然豊かなこの州は、至る所に綺麗な花が咲いている。

また、国で一番頭のいい学校もあり、大きな図書館もある。


キートがこの間図書館に連れて行ってくれた。

生涯かけても読み切れないであろう本の数に圧倒された。


商店街に行けば人間も獣人も関係なく賑わっていた。

僕は子供だからと、街の人々が僕を見るなり色んなものをくれた。


キャンディーや花、ブレスレット、食べ歩きのサンドイッチ


温かな場所だと思った。

街全体で子供を育てようと見守っている様子がみえた。



「キート!絵本読んで!」


僕がキートの裾を引っ張ると、しゃがんで笑顔を見せてくれる


「かまいませんが、先ほどマブロ様よりお声がかかりました。行きましょう」


「はい」


キートに手をひかれ、マブロの部屋に入る。

マブロは中央の大きなデスクの椅子に座っていたが、

立ち上がり、横長の綺麗なガラスのテーブルが置かれた大きなソファへ座るよう促した。


僕はソファに腰かけると、向かいにはアスプもいた。


「ごきげんよう。」


微笑みかけてくれるアスプに僕は笑顔でかえした。


アスプの隣に腰かけるマブロは


「この半年この街で過ごしてみてどうだ?」


「はい。すごく素敵な街だと思います。街の人は温かくて自然豊かで」


僕は続けて


「ただ、記憶はもどりません。」


と視線を落とした。

記憶も何も転生してからの過去の記憶が僕にはない。

だが、生まれて急にこの体ということはないだろう。

少ない5年間に何かあるはずなのに、思い出せない。

そして、たまに頭が痛い。


「ねぇ、1つ提案をさせてほしいの」


優しい声でアスプは語り掛ける。


「貴方に新しい名前を授けたいと思っているの、私達から」


「え?!」


僕は驚きと嬉しさから大きな声が出てしまい、慌てて口に手をあてた。


「ふふ、喜んでくれてよかった。私達とキートで考えたのよ」


ドアの横に立っているキートの視線を移すとにこりと笑ってくれた。


「君の名前はーラズ」


マブロに言われた言葉に、ドクンと胸が高鳴った。


「穏やかな海、晴れた空のような青の瞳の色をする貴方に似合うわ」


そうか、前世で医療書関連でギリシャ語を少し学んだ

この世界は独自の言語だ、言葉がなぜ話せて聞き取れるのかは分からないが

僕は読み書きができない。


でも、確かギリシャ語で


穏やかな海、晴れた空のような青色をーガラズィオという


そこからとってくれたのだろうと、僕は嬉しくて泣いてしまいそうだった。


ここにいたい。


そう強く思うようになった。

その気持ちに気づいてか、マブロは


「好きなだけ、ここにいなさい。ラズ君は自由だ」


「ありがとうございます」


僕は、ぼろぼろ涙を流しアスプは慌てて、傍により頬の涙をぬぐってくれた。


温かい。

また、この感覚を味わえるなんて思わなかった。



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