5歳の僕
どうやら僕は転生したらしい。
5歳くらいだろうと、マブロ達は言っていた。
イエネオス家の庭師が作業をしようと早朝庭に出たさい
花壇に倒れている僕を見つけたらしい。
そこから手当をし3日ほど眠っていたようだった。
僕の世話をしてくれていたのが、狐の執事キートだった。
夜にマブロの妻アスプが部屋に来た。
「こんばんは。先ほどのスープはお口に合ったかしら」
アスプは真っ白な綺麗な狼だった。
金色の刺繍の入ったクリーム色の服が綺麗だった。
マブロよりは小柄だが、2m弱はありそうだった。
「はい。良くしていただき、ありがとうございます。」
僕がお辞儀をすると、少し驚いて
「マブロから少し聞いたのだけど、どこから来たのか覚えていないのでしょう?」
こくりと頷くと、アスプは優しく微笑んで
「なら、しばらくは家にいなさい。思い出したら、送ってあげるわ」
アスプもマブロもキートも優しく、温かな匂いがする。
「どこかの貴族かしら、品があるわ」
そう関心したように僕を見る。
大きく首を横にふった。
そんなわけない。
僕に家族はいない。
「家族は…きっといない」
ぎゅっと白い箱を抱きしめた。
「まずは、体を回復させましょう」
アスプは優しく僕を抱きしめると
「おやすみなさい。良い夢をー」
そう言って部屋をあとにした。
「もし寝付けなければ、絵本をお持ちしますよ」
キートが残り椅子に腰をかけた。
「優しいね」
僕の言葉にキートは驚いた様子で首を横にふった。
「子供が大人に気を遣うものではありません。お待ちを」
そう言ってキートはこの世界の絵本を読み聞かせてくれた。




