表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
黄金に輝く瞳  作者: 茜雫桂香


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

43/44

エメラルドグリーン


温かくて、落ち着く


初めて直接、アルク様の心臓の音を聞いている


優しく抱きしめられる私は、遠慮がちに抱きしめ返す。


「心配など、しなくてよかったんだ」



アルク様はため息交じりに言う


「いや、違うな…俺がもっと早く気持ちを伝えていれば良かったんだ

ピスが、年々従者になる気持ちを固めているのを感じていたのに

俺は未来の事ばかり考えて動いていた」


「…違います。それが当たり前なのです。

人は弱い、だからこそ守られてきた歴史があります。」


「なぁピス、今の平和な世界で、そこまで上に立つものは力が必要だと思うか?」


「それは、強いに越したことありません」


「…違うな。もちろん俺は戦場になったら指揮官とし出るだろう、

だが、戦争など起こらないよう、知恵を使い導く方法は、獣人でも人間でもできる」


アルク様は、立ち上がりテーブルに置いてあった1冊のノートを渡してきた。


「読んでよろしいでしょうか」


「ああ」


そのノートには隣国との貿易や

設備投資、外交問題などの改善案や


リオンダ国の未来が今後どうなるかの予想に対して

ソフォス家がどう動いていくと、街の皆を守れるか


10年分の計画が書かれていた。


「これは…」


「計画ノートだ、毎年見直し修正を加えている」


「…凄いです」


「はは、何を言う、この方法を教えてくれたのはピスじゃないか」


「え?!」


「初めて会った日、読み書きが苦手だった俺に

ピスが教えてくれたんだ」





ー「1年後にどうなっていたいか想像するの

自ずと今やらないといけないことが見えてくるよ


想像して、1年後どうなりたい?」


「俺は…ピスに本を読んであげたい!」


「わぁ!嬉しい、じゃあ僕と一緒にたくさん本読もう」


「おう!!」







「…そんなこと、忘れてました」


「その時のピスの瞳が綺麗で…」


「え」


「綺麗なエメラルドグリーンの色だ」


大きくて、ふわふわしてる優しい手が

私の頬を包む



赤茶の瞳が私の瞳を捕らえる。



「その時から…好きだった」


優しく甘い匂いが、私を包む。

優しい口づけ。









「今、両親にチャンスをもらってる

このノート通りいけば、早くて2年ほどで利益がでて、国が豊かになり

隣国とも交友関係が良好になる

上手くいけば、ピスと結婚を許すそうだ」



「そんな!私はアルク様から逃げたのに!」


「はは、逃げた?なら追えばいいだろう、元々手放す気などないんだから」


豪快に笑うアルク様に完敗だ。


「…ただ、傷付け辛い選択をさせた。

本当に俺はソフォス家を捨てても良かったんだ

でも…そうするとピスは絶対戻ってこない…」



「…はい。アルク様は真っすぐで、誠実で、嘘を言いません

だから…私は、それだけは阻止したかったのです」



「もう少し時間をくれ、結果を出して必ず…必ず迎えにくるから」



ぎゅ


強く抱きしめられて

私は強く抱きしめかえした。



ーアルク様を独りで戦わせていいのか?

このまま、彼の背中に隠れ、守られるだけでいいのか?




「…アルク様、私も一緒に戦ってはいけませんか?」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ