表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
黄金に輝く瞳  作者: 茜雫桂香


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

40/44

誰よりもかっこいい



「この方はいかがですか?」


「…」


「この間、楽しそうにお話されていましたよ」


「…」


「話は合うと思うのですが…」


「…」



「なんですか?そんなに見られても、何かおっしゃりたいならどうぞ」



「ピス以上に話が合う者などいないだろ」



「ーっ、それは…幼少期から一緒にいるからです」


「…」


「…ふぅ」


あの日から、私の気持ちに鍵をかけた。

早くソフォス家の為、そして私の為に

婚約者を探さなければ…


そう躍起になってアルク様にご令嬢を紹介するも

すればするほど、機嫌も悪くなるし、口も利かなくなる


その垣間見えるアルク様の感情も私は気づかぬふりをして

無神経に、ずかずかと婚約者を紹介する。


「悪いが今日も父上の仕事の手伝いに行く

そのご令嬢とやらの相手をしてる暇はない」


休日は最近いつもそうだ。

ガウス様は喜ばれているが、私には婚約者をかわすために利用しているとしか見えない。


「…そうですか、私は…」


「一緒に来い」


そして私も一緒にその仕事を後ろで付き添ってみている。

今日もダメだったか。

明日ラズに愚痴を聞いてもらおう。


そう考えながら休日を過ごした。




ある日の大剣の授業中。


ラズがぜーぜー言いながら疲れ果てたように

隣に座ってきたので、冷えた水を渡した。


「あ、ありがと~」


「お疲れ様です」


笑うと、じとーとラズにみられ


「なんで、同じ内容なのにピスは疲れてないの?」


「え、いえいえ疲れていますよ、

ただ、もしかしたら小さい頃から

アルク様の稽古の相手をしていたからかもしれませんね」


「え?!あのアルクの?!」


クラスのなかでも上位に入る力の持ち主だ。

今も大剣を軽々と操り相手を倒している姿を見て

ラズはげっそりしていた。


「いえいえ、幼少期ですし…

アルク様が私に本気でかかってきたことなど

1度もありません」


そう、いつも全力でぶつかる私をあしらいつつ

私の動きを注意深く指導してくれて


ー「これでは…はぁはぁ…アルク様の稽古になりません…はぁはぁ」


ー「いや、ピスは基本の動きが早いからな

油断すれば切られかねない。力より素早さで相手を倒せる」


ー「もし、身に危険があった時、僕のように相手が獣人だったら

今のような素早い動きで、アキレス腱を狙え」


ー「はい」


ー「よし、今日はここまでにしよう」


その背中は大きく、逞しく、誰よりもかっこいい





「はぁ」


「ピス?大丈夫?」


「…最近少し辛いですね」


「…そっか」


ラズは深く聞いてこない

きっと気付いているのに、優しい心の持ち主だ。


大きく大剣を振るう姿に太陽の光が反射して

眩しくて…見えない



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ