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黄金に輝く瞳  作者: 茜雫桂香


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32/34

本当の意味での共存



「ま、待って、ど、どういうこと?!」


僕は混乱して


「だって、カータは婚約したんでしょ?」



意地悪そうな顔で



「婚約しようと思うって言ったんだよ



ラズと」


ーえ?!え?!


嬉しさと、幸せと、

頭が追い付かない。


「ラズ…返事は?」



「…できないよ」


そう、できない。

カタレフはイエネオス公爵の長男だ。



「ラ~ズ、僕の話聞いてた?」


「え?」


ぐいと顔を近づけて

また


ちゅ


口づけする。


「獣人の常識なんて、大切な人や街が守れれば必要ないんだよ」


「わ!」


カタレフは僕を抱えたまま立ち上がり

部屋を出る


「待って、待って!どこ行くの!!」


「父様のところ」


「ちょっと!!降ろして!!」


「やだね」


ちゅ


おでこに口づけする。


ななななな何でこんな甘々なんだ!!

僕は本当に溶けて消えそうだ。




コンコン


「父様、連れてきました」


「入りなさい」


ー?


部屋に入ると皆いた。


本当に…


本当に…


皆いた。


大きな中央のデスクチェアにマブロ


壁側にキートが立っていて

大きなソファにアスプと、その隣にロスカ

そして、ロスカの後ろにカムが立っていた。


向かいのソファには


アルクと隣にはピスが座っていた。


そしてその横の1人掛けソファには研究長もいた。


ー?!?!


僕はよくわからないまま

ゆっくり降ろされて

カタレフを見上げた。



「僕は、ラズと結婚する」


そう突然宣言した。






驚いているのは僕だけで、

他の皆は、はいはいと呆れた様子。


僕は慌てて


「で、できません!!


ぼ、僕は人間です!!」



「ラズ」


落ち着いた声で話し出したのはマブロだ


「私達は最初っから名前授けたときから

純潔の事なんて気にしていなかっただろ?」



「そうよ、家族だと思ったから養子に入れたいと話したのよ。」


アスプも加わって話す。

そこに一歩出てキートが頭を下げた


「あの時は私が、まだ頭が凝り固まっておりました。

私が余計な事を伝え、純潔ではいけないと刷り込ませてしまいました。

申し訳ございません。

ですが、今は私も心からラズの幸せを願うのです。」


「いやいや、キートはナイスプレイ!

これで養子になってたら、そもそも結婚できなかったからな!」


悪戯に笑うロスカ。


「そういうこと!」


笑うカタレフに僕は、まだまだ不安が隠せない。


「純潔でなくても、獣人でなくても、確率は少ないが子は成せます。

また、成せなくても、ラズのように優秀だが、家族がいない子だっています

その子を迎えたっていい。」


アルクがピスの手を強く握って言う。


「私達は、その証明として、マブロ様やカタレフ様、ロスカ様と

今陥っている、この州の課題をいくつも解決して証明してみせました。


その中にはピスの協力がなければ解決しない事案もあった

獣人ではないと、解決できないわけではない」


アルクは、


そうか


ピスを迎えに行ったんだ。



「身体能力が必要な我々騎士団こそが、逆に獣人適正が優れている

ラズのチームが発明した薬のおかげで、人間より治りも早い」


カムは誇らしげに言う。


「それに、今までラズが提案し、開発した薬が、この6年間でいくつもある

この実績を陛下に見せれば、ラズを失うことが、どれだけ国の損失になるか

陛下なら街の人々の幸せを優先される」


研究長は猫特有の長い尻尾をうねうねさせながら、コホンと言った。



「僕達は、本当の意味での共存を目指すんだ。

貴族以上が獣人しかいない世界なんて、ずっとは生き残れない


どうかな?


ラズの不安はまだある?」


優しく微笑むカタレフに、僕は涙がまた止まらなくて。

大きく首を横に振った。



「ラズ、僕と結婚してください」


膝をつくカタレフは優しく手に口づける。



「ーはい」










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