特別な…
ーねぇラズ、どういう意味だと思ったの?
あの日、僕は答えを出さず
「僕も分からないよ」
そう答えた。
「じゃあ、分かったら教えて」
ーえ、カタレフが教えてくれないの?
ーそんな曖昧な会話が最後だったなんて
「…答えって」
僕は少し泣いてしまったから、鼻をスンスンとさせながら
カタレフを見つめる
ーあれは、カタレフの大切な人の意味を聞いたのに
ぎゅ
優しくまた抱きしめられる
「僕の大切な人は、どういう意味だと思ったの?」
同じ質問、
僕は…
僕は…
なんて答えだったら嬉しかったんだろう。
それは、
今でもきっと
答えは変わらない。
違う、前よりずっと
深く、重い気がする。
「…いやだよ」
恥ずかしくて、でも言いたくて
消えそうな声で僕は言う。
「家族だから大切なんて…いやだ」
また、涙が溢れる。
止まらない、今まで見ない振りしてきた
自分の感情が溢れて、溢れて止まらない。
もう
1人じゃ
抱えきれない。
「ー特別な…」
ーそう、特別な人になりたい。
「ー可愛い、可愛い、僕の、大切な人」
カタレフは
今まで聞いたことない
優しく甘い声で囁くと
僕の頬に伝う涙を舐めて
頬に
おでこに
口づけをして
そのまま僕の口にも口づけをした。
前に感じたように
頭の中がとろとろに溶けてしまう
全身に電気が走ってるみたいで
それでも今は、
その時間が
嬉しくて
嬉しくて
僕はカタレフの肩に手をまわした。
もっと、もっと
この時間が長く続けばいいと思った。
「ーっ、ラズ…溶けちゃうよ」
僕の顔をみて、愛おしそうに笑うカタレフ
「ラズ、愛してる…」
「?!」
カタレフの言葉に僕は驚いて
心臓が口から出ちゃうんじゃないかってくらい
暴れだして、
すり
おでこを、すりすりしてくる
カタレフは嬉しそうに
「僕と結婚してください」




