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黄金に輝く瞳  作者: 茜雫桂香


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夕日に反射した瞳


騒がしかったパーティーも終わって

また忙しい日常が始まる



はずなのに、どこか僕は集中できなくて


「おーい、ラズ!手動かせ」


ケイトに叱られるしまつ。


「あ、ごめん」


時計を見ると18時学校が終わる時間だ。


ー今日、カタレフ来るかな


パーティーの日

あの後は、直ぐにアスプがテラスに来て

そしたら、マブロもロスカも来て

久しぶりに皆そろって話せて楽しかったし嬉しかった。


でも、そのままカタレフとは何も話せていない。


ー別に、特別話したいことがあるわけじゃないんだけど…


「あーもう、集中できないなら、これ持ってきて」


ついに痺れを切らしたケイトに図書室にある本のお使いを頼まれた


「…ごめん、分かった、行ってくる」


動いていた方が気が紛れるかもしれない


僕は入館証を首からさげて、研究所を出て

図書室への渡り廊下を歩いた。


ーあ、カムだ


目の前には数人の騎士団員がおり、その中心にカムが見えた。

皆強そうな体格。すごいな。

訓練終わりだろうか談笑しながら近づいてくる


僕は廊下の端により立ち止まって道を開けた。



「おや、ラズ」


僕に気づいたカムは立ち止まり


「皆、この方はラズ

あの即効性の鎮痛剤を開発したチームの一員だ、お礼を」


「あ、そんな」


遠慮すると、先ほどまでの柔らかい雰囲気が

ピシッと締まって

全員が綺麗に深々とお辞儀してくれた


「「ありがとうございます!!!」」



ー声の迫力凄い


「あ、皆様のお役に立てて嬉しいです。」


僕が笑うと、皆少しざわついた。


ーん?なにか変なこと言ったかな


「にやけるな、俺は少し話してからいく、先に戻ってくれ」


「「ハッ!!」」


綺麗に返事し皆去っていった。


カムは笑って


「ラズは、もう少し警戒心を持った方が良いかもな」


その言葉の真意に気づけず首を傾げる。


「いいかい、獣人にとって人間は力弱き生き物だ

性別関係なく、

そして獣人は本能的に庇護欲が強い。」


ちょん


と鼻をカムにつつかれた


「あんまり可愛く笑うと、コロッと獣人は落ちてしまうのさ」


ーえ、可愛い?僕が?


「そして、落ちた獣人が良い奴とは限らない

隙ばかりみせないように」


分かったかな?と優しく微笑みかけられ

こくりと頷いた。


それから少し話して別れた。






「ケイトこれで合ってる?」


図書室から数冊本を持ってきて渡すと


「お~合ってる!ありがとう!」


僕が首を横に振ると、ケイトは研究室のドアを指さし


「いつもの来てるよ」


教えてくれた。


「あ、ありがとう!」


僕は直ぐに駆けて行った。



「ラズ、お疲れさま」


「カータ、ありがとう」


さっきまでのモヤモヤが晴れていく感覚

嬉しさと、喜びがあふれ出す。


庭を歩きながら

さっきカムに会った話をする。


「ねぇ、僕ってー」


あらかた話終えて顔を上げると


ーお、怒ってる?


カタレフは眉間にシワを深くつくってる



「あのカムって奴、ちょっとラズに馴れ馴れしいんじゃない?!」


「そ、そうかな」


「馴れ馴れしいよ、気を付けてねラズ!」


ぎゅ


手を握られて、僕も握り返す


「!!」


ちょっと驚いているカタレフ


「ぼ、僕って獣人からしたら…その…弱そう?」


今日の話を聞いて、確かに今まで獣人から見える自分は

どう映っているのか分かっていなかった。


学校でも特に告白とかされてきてないし

可愛いとか、か弱いとか言われたことなかったし


まぁ…アルクには、細いな!もっと食え!とはよく言われていたけど。



ぶんぶん


カタレフの尻尾が激しく動いている



いつものベンチに着くと、


ひょい


カタレフは僕を膝の上に乗せた。


「わ!」


驚いた僕はお弁当を落とさないようにするのに必死だった。


くんくん


僕の首の後ろを嗅いでいる


「ッチ、少しあいつの匂いするな」


ボソッと言うカタレフに僕は


「え?」


戸惑いしか返せない


ぺろ


ーわ!また今日も?!


ちゅ


首の後ろを舐めては口づけする。

しばらく続いて、

僕はうるさくて飛び出そうな心臓を隠すことに必死だった。



満足したのか、肩に顔を置くと


「そうだよ、僕はラズを可愛いと思った事も、守りたいと思った事もあるよ」


「え?」


もう僕はへとへとで先ほどの自分がした質問を忘れていた。


「パーティーの時だって、かっこいいのに、笑うと可愛いくて

獣人なんて、いちころだね。手玉にとれるよ」


「う、ん。そっか、気を付ける」


ー襲われたくないもん


いや、今若干襲われた気がするけど…


「だから、僕以外に優しい顔しちゃダメだよ」


「なにそのわがまま~」


笑っていうと


「ラズは僕の大切な人だからね」



ードクン


大きく胸が高鳴る

また、胸が騒ぎだして…うるさい


「そ、そのさ」


「ん?」


ー僕は、


「パーティーの日も言ってたけど…さ」


ーなにを聞こうと


「大切な人って…」


ーどういう意味?


最後まで言えずに口をつぐむと

僕の顔をみて、

カタレフは目を見開いた。


かぷ


「わ!」


首を甘噛みされた。


全身に電気が走ったみたいだ


ーなんか、僕変だ


「ねぇラズ」


「な、なに?」


「こっち向いて」


ーダメだ、向いちゃいけない気がする


でもー



ちゅ


「ん」


振り向いた瞬間大きな口が僕の口を食べてしまう。


「ま、まって、カータ」


慌てて離れようとしても

僕はしっかり抱きしめられていて

後ろから抱きしめられたのに

グルと回されてお姫様抱っこのように

抱きしめなおされて


逃れられない。


口の中に温かいカタレフの舌が入ってくる

かき乱される口内に


僕は息をすることに必死で

頭の中が、どんどん溶けていく感覚に襲われる



とろとろに溶かされた僕は

力も入らなくて、カタレフの胸に顔を埋めた。




「ねぇラズ、どういう意味だと思ったの?」


悪戯に笑うカタレフの瞳は

夕日に反射して黄金色が強い光を放っていた。


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