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黄金に輝く瞳  作者: 茜雫桂香


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カフス



雲一つない晴天の日


コンコン


部屋をノックされ返事をすると


「準備できた?」


カタレフが入ってきた。

真っ白な毛並みは綺麗に整えられ、

黒の生地に金色の刺繍が入ったシックな洋服が映える。


「うん、行こうか」


「お土産買ってきてな」


ロスカが見送ってくれて、2人で馬車に乗り少し遠い商店街へ

馬車の中ずっと隣に座って手を握るカタレフに、何だか可愛いなとくすぐったかった。


「あ!来て来て!このサンドイッチ美味しいってピスが言ってた」


「…ああ、前に言ってたね。食べよう」


「美味しい!」


「ラズ、そのまま食べたら中身出るよ」


「ああ!ごめん~ありがとう」


街を歩けば、皆カタレフに振り返る。

黄金の瞳を見ればイエネオス家の長男だと、皆が分かる。


お辞儀をする人達が多いなか

かすかに聞こえる黄色い声


横を見れば太陽の光で真っ白な毛並みが銀色に輝いてみえる。


眩しい。




いつからだろう、身長を越したぐらいからかな

いや、背中に傷を負った日からかな

カタレフは大人びて落ち着きだした。


中棟部の中でも首席だというし

次席はロスカだ。

剣術もこの間大会で優勝していた。


本当に王子様のように強く眩しい完璧な狼


僕には子供のままの姿を見せてくれていたから

気付かなかったけど、


傍から見たら、僕の方が子供に見える。


「このカフス!カータと同じ瞳の色だよ」


黒い縁に黄金色が輝いている。


「こっちは、ラズの瞳と同じだね」


カタレフが手に持ったカフスは黄金の縁に青い色が施されてる。


「…じゃあこれ、僕にちょうだい」


青いカフスを僕に渡すと

僕の手から黄金のカフスを取った。


ーお互いに贈りあうってこと?


「今日の思い出になるね」


僕がそういうと、少しカタレフの耳が下がった。




陽が少し傾いてきた時間、カタレフは行きたい場所があると

商店街を抜けて、少し丘を登りだした。


「大丈夫?ラズ」


「だ、大丈夫」


体力お化けめ!!!緩やかな丘でも

ずっと坂道はしんどい。

僕は体力が平均の人間より低いんだぞ!!と心の中で抗議した。


だって文句言ったら絶対


「かかえようか?」


ほらね、言わなくても言ってきた。


「大丈夫!!これくらい歩けるよ!」


カタレフは優しい、ずっと今日1日僕の歩幅で歩いている

カタレフと歩いていて置いて行かれたことなんてない。


ロスカはよく先に行くけど。


「着いた」


カタレフがそう呟いた場所は


「わぁ!!綺麗!!」


そこには空色の青い花が咲き乱れていた。


「ここ、この時期になると満開になるって聞いたんだ」


少し照れていうカタレフに


「すごい!綺麗なところ!!」


絶景に顔が緩む。




ベンチに腰かけて、風に揺れる花をみていると


「ごめんね、この間は飛び出して」


カタレフは、しゅんと耳を下げて謝った。



「ふふ、カータがあんなに怒ったの初めてみた

新鮮だったよ。

それに僕だって黙ってた。ごめんね」


首を横に振るカタレフは、じっと僕を見て


「本当に研究職に就きたいから家を出るの?」


と聞いてきた。


ー?


「うん、どうして?」


確かに、家から通えない距離ではないけど、さすがに遠い気がする。

首を傾げる僕にカタレフは意を決したように




「父様と離れたいからじゃなくて?」



ーえ?


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