家族だ
グスッグスッ
ー誰かが泣いてる
重い瞼をあげると、右手に心地よい温もりと
手触りのいい毛並みを感じた
僕が手を動かしたことで、手に覆いかぶさっていたカタレフが顔を上げた
「ーラズ!!!」
首元に顔を埋めるカタレフ
「けがは、ない?」
僕がカタレフを撫でて言うと
キッと怒った瞳で僕を見る
「無いよ!!!ラズがこんな大怪我しちゃって!!!自分の心配してよ!!!」
「はは、ごめんね」
頭を撫でて謝ると、またグスッと泣き出した。
「目が覚めましたか!!」
ノックも忘れて大慌てなキートが入ってきた。
「キート」
僕の声を聞いて、ぴゃと涙を噴水のように流すキート
「よかったです!!!!ご報告に!!!」
そう言って、また慌てて部屋を飛び出した。
その後、マブロ達も来てくれて、皆喜んでくれた。
僕は背中に大きな3つのひっかき傷が残ってしまった。
傷は深くはなかったが、出血が多く危なかったとのこと
1ヶ月近く高熱にうなされ眠っていたという。
僕達を襲った者は、マブロ達によって直ぐに捕らえられた。
誘拐して身代金を要求しようとしたらしい。
が、
これは表向きの話。
まさか、公爵家にわざわざ誘拐に入るメリットは少ない。
決して口は割らなかったが、隣国の仕業ではないかとみられる。
ちょうど貿易関連の条約について、不正をしていた事実を
マブロが国王から命じられ調査し暴いて責め立てた時期だったそう。
怪我が良くなり、動けるようになった時。
マブロが部屋に来て説明してくれた。
深々とお礼と謝罪までしてくれた。
「本当に申し訳なかった。後のことは必ず私が解決する」
「待ってください!頭をあげてください!
僕は2人を守れた。それだけでほっとしています」
マブロは僕の頭を撫で
「何を言う。ラズだって家族じゃないか」
マブロ
ありがとう。優しく温かい。
僕もこの家の家族なんだ。そう思うと、今までのモヤモヤが晴れているのを感じた。
そう僕にも、家族がまたできたんだ




