8 レベルアップだ
1度座っちゃうとなかなか立てないのよね~。とりあえず、ここでお昼食べちゃいましょう。
リュックの中から除菌シートとおにぎり、水筒を取り出す。しっかりと手を拭いてからいただきます。
天気はいいし、芝生も気持ちいい。目の前にはスライムに向かって走る中年男性。ちょっと元気出た。
おにぎりを食べ終え、水分補給もして、デザートにチョコまでいただいて、たいへん満足です。ごちそうさまでした。
のんびり、ぼぉーっとし、ちょっとウトウトしてたらそろそろ13時。休憩前は帰る気まんまんだったのに、あら、不思議。あと8個集めて来週の休みを確保しよう、なんて考えてる。
2時間もあればいけるだろう。さっきみたいに慎重に移動すれば大丈夫なはずさ。
なんて考えながらベストポジションに移動。ここから同じように移動して魔石を集めよう。
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順調、とっても順調。あと1個で20個達成。来週のお休み確保だ。
だが、油断してはならない。こういう時に限ってホーンラビットが出てきたりするんだ。よくある話しなんだ。
カサッ…カサッ
知ってたよ。スライムだってね。サクッと倒しちゃうよ。
ビチャッッッ、………ポンッ
【テリ〜ン!】
「おぅっふっ!」
なになになに!? 変な声出ちゃったよ。これってアレじゃない、レベルアップじゃない。きっとそうよ。
ささっと魔石を拾い離脱する。安全地帯まで小走りしちゃうよ。ワクワクだよね、頑張った証だもんね。
ゲートの近くまで戻ると周りを確認する。
ステータスを見る時には「ステータス」って言わないと出てこないんだけど、ちょっとね、この歳になるとね、恥ずかしいっていうか、モゴモゴしちゃうのよ。他の人に見られたくないのよね。
「ステータス」
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名前 宇佐見詩織 LEVEL2
年齢 45歳
性別 女性
職業 コレクター
スキル 何でも集めたい~ドロップ率100%~
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「上がった。スキル名は微妙だけど、要は必ずドロップするってことでしょ。ラッキー。」
時間はまだあるし、もう少しやっちゃう? スキルで何か変わるのか気になるもんね。あと少しだけね。
茂り地帯の境目でコソコソ。レベルが上がってもプレイスタイルは変わりません。安全第一、命大事に。
カサッッッ…
ビチャッッッ、………ポポンッ
「……2個出た。」
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あのあと、調子に乗ってスライム10体倒した。ドロップ品は全部2個だったけど、魔石と何かなんだよね。
まずは、袋に入った粉っぽいヤツ。量はかなり少ない。正体不明の粉。
次に、袋に入った何か。保冷剤みたいなヤツ。保冷剤よりか少し柔らかい。正体不明の何か。
次に、小さい瓶に入った飴みたいなヤツ。5粒入り。正体不明の飴。
最後に、ビー玉。薄っすら青いビー玉らしき物。多分、ビー玉。
「ビー玉以外正体不明だけど、とりあえず残しておこう。」
コレクターってまんま私のことだったわ。いろいろ集めるの好きだったよ。ジュースのオマケとかお菓子に付いてる玩具とか、ちょっと変わった物や綺麗な物も集めてた。今も集めてるヤツあるし。
職業っていうから薬草の採取とかそっち系だとばかり思ってたけど、趣味全開だったわ。
「いや~、悪くない!」




