56 美味しい収入
何事もなく無事にダンジョンから出て帰宅する。ドロップ品は魔石だけ売って、それ以外は一旦保管しておくことになった。
ドロップ品はタイミングを見て良輔が売りにいってくれるらしい。角とか胞子などは自分では使いようがないからね。鍛冶とか錬金術とかの生産系スキルがあれば自分で使うこともできるんだけど、持ってないからなー。
いつか手に入るかもしれないから残しておくべきか、潔く諦めるべきか…。こんな感じでいろんな物を捨てずに残しておくから物があふれるんだよな~。
開き直ってめちゃくちゃ集めて素材部屋でも作ろうかな。いい感じにディスプレイして異世界感溢れる部屋にしても面白いかも。どうせ部屋余ってるし。
1階層の魔石の値段はスライム100円、ビッグラット100円、ホーンラビット150円。
2階層の魔石の値段はキャタピラー150円、化けキノコ150円、グラスウルフ200円だ。
今日の収入は魔石だけの金額で約20000円になった。キャタピラーと化けキノコは動きが速くないので倒しやすいし、キノコが手に入るのもいい。ホーンラビットも結構倒すことができたし肉がたくさん手に入ったのでなかなかよいのではないか?
キノコは10種類がドロップした。メジャーなキノコ以外にもアミタケやハナビラタケとかあんまり聞き覚えのないキノコもドロップしている。
今回はドロップしなかったけど、絶対に松茸やトリュフもあると思うんだ。だってキノコだもの。夢が広がるわね。
ホーンラビットの肉はスーパーで売ってる鶏肉と同じような見た目の骨付き肉なので、多分1枚250グラム以上あると思う。300円くらいで買えるとして32枚あるから9600円分だ。
……こんなに肉を食べないってことは、この際忘れよう。いや、毎月少しずつって考えるとそうでもないな。結構食費の節約になりそうだわ。
「とりあえず、精算が終わったなら帰るか。」
「了解。いらないドロップ品はあとでまとめておくよ。」
「毛皮は使うんだろ? 他に何があったっけ?」
「売ってもいいのはホーンラビットの角と胞子かな。ビッグラットの歯と尻尾もあるな。キャタピラーの粘着糸とグラスウルフの爪もいらないわ。」
「結構いろいろあるな。あとで確認するよ。」
「はいよ~。使う分はインベントリに残してあるよ。」
家に着いて一服しながら今後の予定を決める。また増えてしまったスライムゼリーをジュルジュルッと食べる。これもなかなか減らないんだよね。何処かでまとめて放出できるといいんだけどな。
「俺は明日から仕事で一緒にいけないけど、1階層だけなら大丈夫だな。」
「1階層なら1人でいいの?」
「様子見てたけど1階層なら怪我しないだろ。お前は無理したりしないだろうし。」
「でしょ〜。 だから1人で平気だって言ったじゃん。ガチ探索者になるわけじゃないんだからそんなに心配しなくて大丈夫だよ。」
「まぁ、ムリしないならそれでいいんだ。」
無理はしないだろうね。安全第一 、いのちだいじにがモットーですから。
「あと、近くに家借りたから次の休みに残りの荷物持ってくるの手伝ってくんない?」
「え、この近く? よくあったね。」
「うん。同じダンジョンに行くなら一緒のほうがいいだろ。家が近いほうがいろいろ楽だし効率良く行動できるし。」
「まあ確かに。ここの荷物もまとめて運ぶ? それとも分割する?」
「分割でお願いします。」
2階にいって荷物があった部屋を見るとしっかり分別されていて運び出しやすいようになっていた。出しっぱなしにしていた荷物は全部棚に収納されていて、普通に片付いている。丸ごと運んで設置するだけで引っ越しは終わりそうだ。
「次の休みでいいの? 仕事を完全に辞めてからのほうがいいんじゃない?」
「早めに運んだほうがゆっくり片付けできると思って。」
「ふーん、なるほどね! それ以外の細かい事はあとで決めようか。とりあえず、晩ご飯にしよう。お腹空いちゃった。」
今日はたくさん動いたから腹ペコなんだ。お腹が減りすぎてそわそわしちゃうので、先に食べてからのほうがゆっくり話ができると思うのよ。
お昼は中華だったので夜は和食がいいなーとメニューリストを見る。肉じゃがを作ったけどお弁当には向かなかったので、丼ぶりに入れたままだったやつがあったからこれにしよう。あとは残っているきんぴらごぼうと大根サラダと玉子焼きかな。汁物は豚汁だ。うん、いいね。
良輔にテーブルを拭いてもらっている間に冷蔵庫から麦茶を出して箸と取り皿もインベントリに入れて移動すると、あら楽チン。あっという間に準備完了よ。テーブルに出すのも簡単だし、配膳するのに何度も行ったり来たりしなくていいからホントに便利よね。
白米が茶碗じゃなくてプラパックに入ってるのはちょっと残念な見た目だけど仕方ない。炊きたてのご飯で味は普通に美味しいから、まあいいだろう。今後は茶碗とおひつか何か用意しよう。食べるのは良輔だからプラパックでも問題はないがな。
自分の少ない女子力がグングン減っていく気がするので、ちょっとだけ見た目にも気をつけようかな。せめて、ご飯茶碗だけでも…。
もし少しでも『続きが気になる!』『面白い!』と思っていただけたら、下の【☆☆☆☆☆】を【★★★★★】にして応援していただけると嬉しいです!




