54 毛皮を寄越せ!
「そろそろ一旦休憩しよう。15分休んでから再開してまた1時間やろう。」
「はいよ。腕疲れた〜。」
「休憩は階層の階段でするのが一般的なんだけど、ここなら階段まで行かなくてもいいや。」
「へぇ~。あ、お茶飲む?」
「まぁ、もらうけど…。」
少し戻ってスライムだけの草原までやって来た。ここなら休憩しても大丈夫だそうだ。ダンジョンの中にはセーフエリアがあるようで本来はそこで休憩するほうが安全らしい。
一応、探索者アプリで調べていたから知ってはいた。ここのダンジョンには2階層毎にセーフエリアがある。2階層にいった時はそこで休憩しよう。
折りたたみイスを出して座り、水分補給をする。ついでに小分けにされたチョコレートをいただこう。糖分が身体に染み渡る〜。
「前に話そうとしたんだけど、セーフエリア以外で食事はあんまりしないから弁当を出す時はタイミングに気をつけろよ。」
「階段のところならいいんでしょ?」
「そこならまだマシかな。階段では小休憩でセーフエリアでしっかり休憩するって感じだな。まあ、ダンジョンによって違うから一概には言えないけど、人が見てるところでは気をつける感じでよろしく。」
「了解〜。でも、1階層ならあんまり関係ないんじゃない?」
「そうだな。ゲート付近なら弁当もオヤツも好きに出して大丈夫だよ。」
スライムしか出ない草原だし、出入り口に近いからいろいろ持っていても不自然じゃない。今まで通りだな。
「ドロップはどんな感じ? まだホーンラビット狩りを続けるのか?」
「もう少し集めたいなぁ。毛皮がもっとほしいです!」
「そんなに集めてどうすんだよ。他のヤツは拾っても売ってるぞ。」
「書斎に置くラグを作ろうと思ってさ。この毛皮って鞣してもう使えるようになってるし、何よりも触り心地が最高じゃない。絶対に気持ちいいよ。」
「確かに温かいし気持ちいいけど、まだ夏になったばかりなのに早くない? 見てるだけで暑い…。」
「何事も早めに準備するのが大事なんだよ。」
おしゃべりをしながら休憩して気分をリフレッシュする。腕の疲れもマシになってきたかな。
休憩が終わったらまたホーンラビット狩りに戻る。お昼までは続ける予定だ。目標の数になってもならなくてもお昼で終了で、その後は下の階層にいく。時間が決まっているので、できるだけ集めよう。
また黙々とうさぎ狩りをしてドロップ品を集める。もうホーンラビットは慣れたから怖くはないけど、続けると腕や肩が疲れる。やっぱり筋トレしないとダメそうだな。
休憩を挟みつつお昼までしっかりと頑張ったから目標の数は確保出来た。ラグの使用感次第では追加で取りにくるかもしれないな。あぁ~、クッションもセットで作りたいかも。そうなると毛皮足りないな。またすぐに狩りに来よう。
「草原で長めに休憩したら下の階層にいこう。新しい魔物にも慣れておかないとな。」
「ちょっとずつでお願いね。体力がもたないから。あっ、待って、筋トレとジョギングはちゃんとやるから大丈夫!」
「…ならいいよ。」
良輔のお小言を回避したのでレジャーシートを敷いてからアツアツのお弁当を出す。今日は中華風の野菜あんかけ丼だ。たまごスープと春雨サラダも一緒に出す。デザートに杏仁豆腐も。お弁当にしてはなかなかいいバランスだな。
上機嫌で食事を終えたあとはしばらく休憩だ。何故かたまに飲みたくなるフルーツオレを飲みながらのんびりしつつ腕をマッサージする。グニグニと腕を揉みながら脂肪が燃焼するよう祈った。
探索者アプリで2階層の情報を確認しておく。キャタピラーは倒せたので、次は化けキノコに挑戦することになるのかな。グラスウルフはまだ早い。
ちなみに、レベルは9まで上がっている。スキルは増えなかったけど、ステータスは少しだけ上がった。上がったが+2〜3程度なので実感はないけど、目に見える形で成長がわかるのはちょっと嬉しい。ちょっとずつ育てよう。
休憩が終わって下の階層に移動する。道すがら見つけた魔物はしっかり倒しているので、ドロップ品も順調に増えている。
2階層では化けキノコを探して奥にいきながら、見つけたキャタピラーを倒す。盾は仕舞ってあるので少しだけ素早く動ける、…気がしなくもない。
ぶにゅっとした触感が気持ち悪いがまだ何とかなりそうだ。糸を吐く前のモグモグしてる様子はキモかわいいと言えると思う。
しばらく移動するとやっと化けキノコを見つけた。まだ距離は離れているけど、特徴的な青色の本体に白色の水玉模様はとても目立つ。50cmくらいの身長?大きさでポテポテと歩いている。動きは速くなさそうだ。
「化けキノコは胞子さえ吸い込まなきゃスライムと同じ倒し方だ。近づいたら息を止めてズバっといけ。」
「アバウトー。とりあえず切ればよいのね。」
「そうだ。吸い込んでも起こしてやるから大丈夫だ。体当たりしてくることもあるらしいけど、滅多にないみたいだから気にしなくていいよ。」
若干心配だがやるしかないな。眠くなったら容赦なく揺さぶられそうだからしっかり息を止めていこう。
週間連載中ランキングのファンタジーのところ、ハイファンタジーとローファンタジーを選択してランキングを表示すると思うんですが、両方に自分の作品が載ってるのを見るとテンション上がりますね。
予想外の出来事でしたがとても嬉しかったです。
これからも読んでいただけるように頑張りますので、よろしくお願いします。
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