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【200万PV突破!】おばちゃん、探索者になる。〜老後のためにも溜め込みます〜  作者: 熾之


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47 体力不足のようです



 怪我はしないと思うが初めての魔物はやっぱり怖い。ビビりながら2階層へと進んだ。


 次の階層も草原のようになっていて見晴らしはいい。所々低木のようなものが茂っているが、それ以外は遮るものがないのでいきなり襲われることはなさそうだ。


 よく見ると黄緑色の芋虫がウネウネしている。アレがキャタピラーで間違いないだろう。寝そべった柴犬くらいの大きさの芋虫はかなり気持ち悪いが、動きは早くなさそうなので少し安心した。



 「近づくとこっちに向かって真っ直ぐに糸を吐くから、横にジャンプして避ければ大丈夫だ。」


 「お手本見せてよ。」


 「おう、いいぞ。」



 ささっと歩いて行ったと思ったら、芋虫の口から白い糸がビューっと吐き出された。それをヒョイっと軽く避けて芋虫に近づき、一撃で斬りつけて倒してしまった。


 うわー、出来る人の動きじゃん。コイツ、私が鈍臭いのわかっているんだろうか? あんな軽やかに動くイメージが出来ないんだが…。



 「とりあえず、今みたいにやってみてよ。ダメなところはアドバイスするからさ。」


 「んじゃ、もう1度お手本見せて。自分の身体で出来る自信がない。」


 「はいよ。さっきと同じだけど…。」



 もう1度ヒョイっと避けてサクッと倒しちゃったので、全く参考にならなかったよ。離れたところで動きの練習をすることにした。横に避けて芋虫に近づき、斬りつける。イメージは出来たけどなー、やりたくはないなー。



 「そんなに心配しなくても大丈夫だから。とりあえず1度やってみな。」


 「やるけど怖いんだよ。」



 モゾモゾと動いているキャタピラーの近くまで行き様子を見る。さらに近づいて見てるとモグモグしたと思ったら口から糸を吐き出した。



 「うひぃぃっ!」



 危なっ、正面から見ると思ったよりも勢いがすごい。びっくりしてキャタピラーを凝視していると、また口をモグモグしはじめた。



 「次の糸が来るぞー。」


 「わかった。」



 しっかり見てから避ける。1度離れ体勢を整えてから、再度吐き出された糸を避け攻撃する。ブニュっとした感触が伝わったが強引に剣を突き立てた。剣を抜いても動いているのでもう1度突き刺し、動きが鈍くなったところでドロップ品へと変わった。……虫汁が……。



 「うはぁー。倒せたけどちょっとキモい。」


 「お疲れ。大丈夫だったろ?」


 「身体は全然大丈夫だったけど、精神的に疲れた。心がすり減った。」


 「次は化けキノコだな。」


 「待って! キャタピラーを安心して倒せるようになるまでは他の魔物はやらないよ。」


 「ちゃんと避けれてたし攻撃も出来てたから問題ないと思うけど。」


 「心の問題があるんだよ。すり減った心を回復させなきゃいけないんだ。」



 納得してもらってキャタピラー狩りをはじめた。魔物自体は拍子抜けするほど弱い。糸さえなければ強さはビッグラットと同じくらいだ。動きが遅い分、キャタピラーのほうが倒しやすい。よく見て避ければ大丈夫だったから不安感はなくなったけど、体力的にキツかった。


 糸を避けたあと、素早く近づき攻撃するんだけど、その素早くがキツい。キャタピラーまでは少し距離があり、走って近づくのでやればやるほど足にくる。歩いてたら糸が飛んでくるし。


 少しだけ体力がついたとはいえ、まだまだ運動不足だ。軽く走っただけでバテてしまった。足がパンパンで上がらないので、ちょっとしたことで転びそうだ。



 「ちょっと待って! もうキツい。」


 「まだそんなに倒してないだろ。疲れるのが早すぎる。」


 「いや、運動不足のおばちゃんナメるなよ。これでも最初よりはよくなったんだけど。」


 「もっと体力つけないと何かあった時に困るぞ。ジョギングしたほうがいいかもな。」


 「うぇー、めんどくさっ。」



 良輔にスタミナ不足だと言われつつもキャタピラーを倒していく。疲れたせいで討伐数は少ないが、怪我をしないように確実に仕留めているので私的には十分だ。


 無駄に疲れないように、こっそりとギリギリまで近づき攻撃するようにしたり、一撃で倒せるように斬りつける場所を変えてみたりいろいろ試してみた。剣の振り方が上手くいかない時は良輔がアドバイスしてくれたりもした。


 多少は良くなった気がしなくもない。剣の振り方はマシになったと思う。


 その後、化けキノコの討伐に行こうと張り切っている脳筋を放置して夕方までキャタピラーを倒し続けた。



 「今日の夜から筋トレとジョギングは日課にしたほうがいいな。今のままだと貧弱過ぎるから。」


 「そこまでしなくてもいいんじゃない? これ以上強い魔物を倒す予定はないよ。」


 「何かあったらどうすんだよ。突然ダンジョンが崩れたらダッシュで逃げなきゃいけないだろ。魔物だけじゃなくて探索者に襲われる可能性だってあるんだから、最低限の体力だけはつけておいたほうがいい。」



 探索者関係の犯罪も少しずつ増えてる。やっぱり、はっちゃけちゃう人はいるからね。法律がまだ完全には整ってないから、あちこちでバタバタしてるらしいよ。何とかしようとしてるみたいだけど、後手後手になっているようだ。


 ダンジョンが出現して2年経つ。1年間は自衛隊や警察官しか入れなかった。

 その後、一般人に開放されて1年経つ。義務になって1ヶ月ちょっと。


 こうなるだろうとは皆思っていたので、まぁそうだよなーって反応だけど、自分がトラブルに巻き込まれたりしたらすげー文句言うんだろうな。政治家も大変だろう。


 結局、自分の身は自分で守れって状況だから、少しでもレベルを上げておこうって感じなんだよね。


 だから、良輔の言いたいことはわかるんだけど、しんどいからやりたくはない。私はのんびりとすごしたいだけなんだよ。でも、のんびりを手に入れるには最低限のレベルアップが必要なのか…。






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― 新着の感想 ―
剣より槍の方が良さげ
お節介焼きなのは理解できるけど、自分だったら「ウザい」って言って帰るけどな~ ウザい女の社員はダメで ウザい幼馴染は良いっては感じには自分ならない。 幼馴染だからこそ 相手がごり押ししたらキレるけどね
なるほど、おっさんは色々危ないからレベルを上げてほしいのね。主人公の危機感がなさ過ぎて全然わからなかった。 正直この人は探索者に向いてないから、専業とかやめた方がいいと思う。体力づくりも面倒だから嫌な…
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