これ以上ペットは飼えません!
シオンはもっと色々な魔物をテイムしたかったが、急に魔物の気配がしなくなったと精霊達が言うので、このスライムの特徴を調べる事にした。
「何がいいかなー?」
腕を組んでうんうんと考えてようやく決まりました。
「よしっ!決まったわ♪今日からあなたは【スラリン】よ!」
…………まぁ、作者は何も言うまい。これくらいはセーフだと思いたい。ってか、セーフであって欲しい。
シオンはボールの様に上にあげて遊んだ。
「わーい!」
秘密基地に戻ると、シオンは冷たい水を取りに行った。
『おい、わかっているだろね?私がシオンの1番なんだからね!』
『ふふふ、若いねぇ?マスターの役に立てるかが重要だよ?種族的にあぐらをかいていたらその1番を奪っちゃうからね』
スライムには音声器官が無いため、念話で話をするのだった。
『なんだと!』
ぐるるるるっ!!!!
シオンから見るとじゃれているようにしか見えないが、シルビアにとっては本気で威嚇していた。
ちなみに、現段階ではスラリンの方が強かった。しばらく遊んでから村に帰ると、お父さんが珍しく真面目な顔で言ってきた。
「シオン、お前のスキルは素晴らしいと思っている。ただ、余り魔物をテイムし過ぎると、餌とか大変になるだろ?悪いが、しばらくはシルビアとそのスライムだけにしてくれないかな?」
!?
そうだった。うちの村って貧しいんだもんね。
捨て猫を持って帰っても、育てられないのと同じことだよね。
「うん、わかった。しばらくはスラリンとシルビアで我慢する!」
お父さんは私の頭を撫で撫でしてくれた。
「ありがとう。シオン、そのスライムも村の役に立てるのかい?」
「うん!めっちゃ役に立つよ!楽しみにしててね♪」
ふふふ、ようやく臭いトイレとおさらばよ!
スラリンの力で、トイレを清潔にするよ~
どうやらスラリンは様々なスライムに分裂することができるようだった。
まず、クリアスライムで、衣類を洗濯して綺麗にし、アシッドスライムで、腐葉土をすぐに作れるようになったから、畑の肥料を大量に用意することができるようになったの!
トイレも水洗トイレに改造すると村の女性達からめっちゃ喜ばれた。
これで、耕した畑の収穫を期待できるわ♪
スライムの可能性は無限大!
さぁ!これから村を大きく立派に改造………発展させていくわよ!
それからしばらくスラリンとシルビア、精霊達で森に行くと、スラリンの神業が炸裂した!?
「ええっ!?スラリン凄すぎじゃない!」
例えば、ウルフ系の魔物を倒します。スラリンが魔物を飲み込みます。
十秒ぐらいで、ペッと吐き出すと、血抜きした肉と分解された毛皮や牙に分けて吐き出された。
「凄い!面倒な解体をこんなに綺麗に素早くするなんて♪」
シオンはスラリンを撫でる。するとシルビアがいじけているのに気づいたので、シルビアも撫で撫でしてなだめた。
「シルビアにはシルビアの良いところがあるんだから、張り合ってもダメだよ?人それぞれなんだから、自分の得意分野で頑張ろうね♪」
『シオン♪』
シルビアもまだまだ甘えたいお年頃なのである!
でも、寝る時はスラリン枕が冷たくて快適なのです♪
シルビアごめんね。これだけは譲れないの!
シオンはスラリンを枕に、シルビアを抱いて寝るのが日課になるのでした。すや~
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