帰還
ぽすん。ぽすん。
2匹は朋美の部屋の、ベッドの上に落ちた。
「ちょっと猫っ。縁起でもないわよ。コロはきっと無事よ。」
ガーコが猫をつついた。
「ねぇ、ガーコ、ここ、ベッドだわ。あたいたち、帰って来たのよ。」
猫が呆然と、ガーコに言った。
ガーコがハッと部屋を見渡す。
「きゃーっ! 本当だわ!! 私達、やったのね!」
ガーコが歓喜した。
「はっ!! コヨは!?」
猫がきょろきょろする。
ちょうど、ベッドの下に、ウサギのモモがいたので、声を掛けた。
ウサギのモモは、ピンクのウサギの人形で、フリフリのドレスを着ている。葉子もお揃いで持っていて、全く同じなので時々入れ替わっていても気付かない。
「ねぇ、モモあなた最近、コヨを見た?」
モモは上目遣いで猫をみて、答えた。
ちょっとぶりっ子なのだ。モモは。
「コヨ? 見たわよん。すごいのよん。
昨日会ったら、虹色に光ってたのよん。」
「ににに虹色!? どういうこと?」
猫が聞く。ガーコはポカンとした。
「知らないわよん。今度聞いて見なさいよん。」
モモはゴロンと転がった。話すのがめんどくさくなったのだ。
読んで下さってありがとうございます。
お話は今回で終わりで、次回は猫の締めの独り言になります。
最後まで読んで頂けると嬉しいです。