走れコロ
冒険者その1 ソーセージ猫。
冒険者その2 ガーコ。
冒険者その3 コロ。
捕らわれの身 コヨ
女神に任せたので存在薄くなっている
可憐草 草なのか花なのか
女神との交換条件で、採集する予定
キノコ 道案内
***
「とにかく、登らなくっちゃ。」
コロが二本足で踏ん張って、立ち上がった。
「あのっ、あのっ、私、こんなの、初めてで、動くなんて、知らなくて、、大丈夫でしょうかっ?」
キノコが泣きそうになっている。
「動いても、動かなくても、僕はこの山を登らなくっちゃ!」
コロは本気だ。もう、涙なんか流さない。
地面が揺れて、立っているのもやっとで、とうとうコロは四つん這いになって歩いた。
そして気付いた。この方が早く歩けると。
「わぁ! 僕、僕、走れるよ!!」
生まれて初めて、全力疾走を体感した。
新しい自分を発見し、コロは喜んでいた。
気付けばキノコも居なくなっていた。
とうとう1匹になってしまったコロ。
でも、もう独りぼっちだとか、寂しいなんて感じなかった。
僕にはみんなを助けるという使命があるんだ。
走って、走って、走った。
***
その頃
猫とガーコは鳥の巣の中にいた。
突然、真上から赤くて首の長い大きな鳥が、落下するように向かってきたかと思うと、地面にぶつかる直前に翼を広げ、バサバサと空中に留まった。気付いた時に必死で逃げようとしたにも関わらず、鳥は目の前にいて、ガタガタと震える2匹を、大きな平べったいクチバシで、咥えた。その時、ショックのあまり、暫く気を失っていたのだが、気付けば巣の中だった。
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