川の流れに
いつも読んで頂きありがとうございます。
冒険者その1 ソーセージ猫。
冒険者その2 ガーコ。
冒険者その3 コロ。
捕らわれの身 コヨ
コヨは女神が助けてくれることになった
可憐草 草なのか花なのか
女神との交換条件で、採集することになった
***
「わーん。わわーん。ひぃっく。ひいぃっく。」
コロはひたすら泣いた。
「コロ、ありがとう。私たちを助けてくれて。」
「悪かったわね、コロ。あたいたち、あんたのお陰で助かったわ。ありがとう。」
「ひーん。ひーん。」
「でも、いい加減、泣き止んでくれないかしら?」
「ひっ、ひっ。僕、恐くって。ひっ、っひ」
「ああ、もう馬鹿なことはしないわ。だから泣き止んでね。」
猫もガーコも、花に浮かれすぎた自分が恥ずかしかった。
花冠はまだ、頭に乗っている。
丘を下ると、川が流れている。さっきコロが頭を突っ込んだ川だ。
「この川、どうやって渡ろうかしら?」
猫が言った。
「ふふふ。私はこれでもカモよ。行くわ!」
「あっ! 待ってガーコ!」
じゃばぁん! ジワジワジワジワ
ガーコの体に水が染み込んで来た。
「ああっ!私の中身は綿だったのね!!
ああぁーれぇぇー。」
ずぶ濡れのカモは流されていく。
「待って!ガーコッ!」
じゃぶーん。ぶくぶく
猫も飛び込む。あっという間に水が染み込んだ体は、重くて動かせない。
流されるままに、流されていく。
「ああああっ!ぼぼぼぼくもっ!」
コロも慌てて飛び込んだ。置いていかれては堪らない。
3匹はどこまでも流されていった。
読んで下さってありがとうございます。




